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〔詩〕 人間味

いつもみたいに うまく起きられなかった 
いつもより世界が眩しくて 
フードの殻に引きこもる
「いつもの私」が家出したのか 
「おかしな私」が訪ねてきたのか

宅配を受けとっておいてと頼まれた
なぜかすっごく嫌だった
たしかに人と接するのは得意じゃないけど
「いつもの私」ならやれるのに
「おかしな私」はがんばれない

5分ぐらい泣いた

とてつもなくイライラしてきた
ガラスの皿を上から落としてやりたくなった
実行できる強さはなかった

宅配の人を想像すると無性にイライラして
自分の髪をギュッと握りつぶした
引っぱる勇気はなかった

お腹は空いてなかったけれど パンに手を伸ばした
母と半分こする約束をしていたから 2つに割って
片割れだけ食べた
1人占めする横暴さはなかった

「いつもの私」が帰ってきた音がした
フードはまだ被ったまんま。
きっとこれが最終関門
長くかかってもいいや
今日はまだ始まったばかりだ

そのまま数歩歩いてみると
頭に鬱陶しさ感じ 視界が明るくなっていた


今日は快晴だと気付いた


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