匿名ウーパールーパー

詩を書いています。 酉年生まれです。

匿名ウーパールーパー

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最近の記事

〔詩〕 虫我

蛹―サナギ― 幼虫から成虫になるための過程 繭の中なんて誰も知らない どこも触らないで 観察日記はもう終わり 飛んでいかないで まだ羽がない 行きたい場所は決まってる 想像の中では飛んでいる まだ何の花にも止まれないのに なんのために活きてる? 蛹―サナギ― 子どもから大人になるための過程 心の中なんて誰も知らない 何も言わないで もう子どもじゃない 1人にしないで まだ大人じゃない やりたいことは決まってる 想像の中では輝いている いま誰の役

    • 〔詩〕 光る惑星

      太陽さん いつも照らしてくれてありがとう あなたがいるから今日も回れたよ でもね 隕石が飛び交うと怖くなるの 永遠も絶対も、ないのね いつかあなたが消えたとき  どうなるだろうか どうしていこうか 太陽さん いつも頑張ってくれてありがとう あなたのおかげで今日も生きてるよ けどね そんなに輝かれると虚しくなるの 虚無感、劣等感なのかな 自分の光を綺麗と言えること 羨ましくて 私には無理で 恒星であれたら― 考えながら回って 回りながら忘れて 忘れ

      • 〔詩〕 行くぞ05

        あっという間に月日は駆けた この日のために3年かけた 何度も失くした 赤シート お守りとなった 復習ノート 赤く燃えている きっと勝つと。 ライバルの仮面の下の傷跡は 闘ってきた共通の印 まん延防止で  青春返上 怖いものなしさ 行くぞ05

        • 〔詩〕 人間味

          いつもみたいに うまく起きられなかった  いつもより世界が眩しくて  フードの殻に引きこもる 「いつもの私」が家出したのか  「おかしな私」が訪ねてきたのか 宅配を受けとっておいてと頼まれた なぜかすっごく嫌だった たしかに人と接するのは得意じゃないけど 「いつもの私」ならやれるのに 「おかしな私」はがんばれない 5分ぐらい泣いた とてつもなくイライラしてきた ガラスの皿を上から落としてやりたくなった 実行できる強さはなかった 宅配の人を想像すると無性にイライラして