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海外出張にて(episode①)

むかーしむかーし
アメリカの名も知れない某地方都市に出張したときのこと。同行した現地スタッフが到着する空港でレンタカーを予約していたものの、便の到着が日付の変わる前で受付はとうに終了している時間。レンタカー会社に連絡したら、「受付カウンターの引き出しに鍵が入ってる」とのこと。

半信半疑で某主要都市の空港から19人乗りビーチクラフト機(トイレ無し!)に2時間揺られて定刻に到着。受付カウンターを探すもそれらしきものは見当たらず、棚の上に載ったレンタカー会社のロゴのついた端末と思しきディスプレイとキーボードを発見。

その棚に引き出しらしきものがあったので、鍵もついてないけどここかなとあけたらレンタカー会社のロゴの入ったキーホルダーがついたカギが…そう、借りたレンタカーのでした。そんなんでええんかいな…と空港の前の駐車場にある車へ。

エンジンをかけるとエアコンの吹き出し口からほのかに…でなく結構な馬糞の香りが…窓を全開にして泊まるホテルまで移動しました。道すがら馬糞の香りに負けないくらいの肉を焼く香りが町中から漂ってくる。当然レストランも空いてない…どこから?

翌朝市街地の外れにあるお客さんの所で無事打合せしての帰り、夜でわからなかったですが、市街地は大通りの両側1km程度の小さな小さな田舎町でした。焼肉の臭いはお客さんに訊いたところでは、町に大きな屠殺場があって牛を解体しており、そのときに出る廃棄物(血液とか)を焼いてるということだそうでした。

レンタカーの馬糞臭さにも慣れた(慣らされた)ところで返却。
帰りもビーチクラフト機(トイレ無し!)に2時間乗って帰りました。

後日、当日打ち合わせたお客さんの担当が会社を辞めたとの連絡。
理由が「ゴミゴミしてて疲れる。」といって更に奥地に引越していったとのこと。うーんこの町がゴミゴミしてるとはホントかいな…

このお客さんは長い付き合いですが私が行ったのはこの1回のみでした。以降は飛行機代が高いとのことで某主要都市の空港から車で片道5時間かけて行っているそうです。


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