かるめら

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法蔵館文庫刊行書目一覧 最新版

2024年4月30日時点での既刊の法蔵館文庫全63点をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記した。 編者、訳者は割愛した。 秋月龍珉『禅仏教とは何か』 荒木浩『方丈記を読む 孤の宇宙へ』 R・アッカーマン『評伝 J・G・フレイザー[上] その生涯と業績』 R・アッカーマン『評伝 J・G・フレイザー[下] その生涯と業績』 フィリップ・C・アーモンド『英国の仏教発見』 石田瑞麿『地獄』 岩田慶治『アニミズム時代』 植木雅俊『日蓮の女性観』 牛山佳幸『〈小さき社

    • 本を蒐めるということ。

       昔読んだ本だったか人から聞いた話だったかは忘れてしまったが、さる人物が言った「価値あるものを集めるやつはまだまだで、価値のないものを集めてこそ本物の収集家である」という言葉がどうも私には忘れがたく残っている。  つまりは集めるものの価値は二の次であり、集める行為にこそ価値がある、ということだろう。その人の言に倣えば私はものの価値を気にして、価値のあるものを集めようとしている二流の蒐集家である。  私は「開運!なんでも鑑定団」という番組が好きなのだが、あれは様々なものの価値を

      • 私とAとBと、そしてC。

         私の行きつけのブックオフの話である。  自宅から自転車で南へ20分ぐらいのところにブックオフがある。これをAとする。  そして、もうひとつ自宅から20分ぐらいのところにブックオフがある。こっちは北へ向かっていくとある。これはBとする。  それから東へ40分ぐらいかけて行ったところにもある。これをC。  以上が私の日頃お世話になっている店舗である。立ち寄る頻度はAとBが月に2〜4回。Cは月1回ほどである。  AとBとC、どれもお店の雰囲気や並ぶ商品の特徴は異なっている。ブック

        • 光文社古典新訳文庫刊行書目一覧 最新版

          2024年4月30日時点での既刊の光文社古典新訳文庫全394点をあげた。 文庫の整理番号順(注)に従って表記した。 編者、訳者は一部を除き割愛した。 (注)光文社古典新訳文庫の整理番号は複雑であり、まず作品のジャンルごとに大きく4つに分けられている。【A】が小説などの文学作品、【B】が哲学などの思想に関する本、【C】が政治・経済などの社会科学に関する本、そして【D】が自然科学に関する本である(【B】と【C】の境界はかなり曖昧である)。  同じ著者でも作品のジャンルが違えば、

        法蔵館文庫刊行書目一覧 最新版

          ちくま学芸文庫M&S刊行書目一覧 最新版

          2024年4月30日時点での既刊のちくま学芸文庫のうち、Math&Scienceシリーズ(青背)全225点をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記した。 編者、訳者は一部を除き割愛し、編著者が3人以上に及ぶ場合は代表者1人の名前のみ記した。 ちくま学芸文庫全点の刊行書目一覧はこちら。 足立恒雄『フェルマーの大定理 整数論の源流』 足立恒雄『√2の不思議』 秋月康夫『輓近代数学の展望』 アイザック・アシモフ『化学の歴史』 エミール・アルティン『ガロア理論入門』 甘利

          ちくま学芸文庫M&S刊行書目一覧 最新版

          ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版

          2024年4月30日時点での既刊のちくま学芸文庫全2,045点(セット版を除く)をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記(一部変更あり)した。 「♾️」マークはMath&Scienceシリーズ(青背)を示す。 人名表記の揺れ(例「シモーヌ・ヴェイユ」と「シモーヌ・ヴェーユ」)は訳者に従い、統一はせずそのままにした。 編者、訳者は一部を除き割愛し、編著者が3人以上に及ぶ場合は代表者1人の名前のみ記した。 Math&Scienceシリーズのみの刊行書目一覧はこちら。 浅田彰『ヘ

          ちくま学芸文庫刊行書目一覧 最新版

          講談社文芸文庫刊行書目一覧 最新版

          2024年4月30日時点での既刊及び刊行予定の講談社文芸文庫全1,312点(日本1,240点/海外72点、ワイド版を除く)をあげた。 文庫の整理番号順に従って表記(一部変更あり)した。 編者、訳者は一部を除き割愛した。 【日本文学】 阿川弘之『舷燈』 阿川弘之『青葉の翳り 阿川弘之自選短篇集』 阿川弘之『鮎の宿』 阿川弘之『桃の宿』 阿川弘之『論語知らずの論語読み』 阿川弘之『森の宿』 阿川弘之『亡き母や』 阿部昭『単純な生活』 阿部昭『大いなる日/司令の

          講談社文芸文庫刊行書目一覧 最新版

          個人的文庫解説目録 第2回 幸田文『男』

           庄野潤三に続き今回は幸田文『男』を取り上げるのだが、作家というものは、よくものを見ている、と思う。  いや、私がよくものを見る作家が好きなのだ。幸田文は「見る作家」なのである。  本書は昭和三四年に雑誌『婦人公論』で連載された「ルポルタージュ 男」を中心に、昭和二〇年代の文筆家として歩み出した初期のものから、晩年の昭和六〇年までの「男」に纏わるエッセイをまとめた文庫オリジナル編集である。  「ルポルタージュ 男」が連載された昭和三〇年代はまさに幸田文が最も精力的に活動した

          個人的文庫解説目録 第2回 幸田文『男』

          個人的文庫解説目録 第1回 庄野潤三『庭の山の木』

           庄野潤三にとって三冊目の随筆集である。初版は昭和四八年(一九七三年)、著者五二歳の年に冬樹社から刊行された。芥川賞受賞前の昭和二八年から、刊行直前の昭和四八年初めまでの二十年間の文業を収めている。  昭和四〇年、『夕べの雲』(第一七回読売文学賞受賞)を刊行したのが著者四四歳の時。それから四年後の昭和四四年に『紺野機業場』(第二〇回芸術選奨文部大臣賞受賞)を刊行、その二年後の昭和四六年には『絵合せ』(第二四回野間文芸賞受賞)、さらにその翌年には『明夫と良二』(第二六回毎日出

          個人的文庫解説目録 第1回 庄野潤三『庭の山の木』