あけましておめでとうの前に
今日から仕事が始まった。
また日常がやってくる。
朝、連休明けで気がゆるんでいて、いつもより5分も家を出るのが遅くなってしまった。
朝の5分は大きい。
職場の駐車場に着いてから小走りで建物に入り、メガネがいっきにくもった。
暖冬とはいえ朝は寒い。
走って息はあったまっている上にマスクをしていたので、レンズが上から下まできれいにくもってしまった。
でもうっすら見えるし、メガネの枠外もチラッと見えるので気にせずタイムカード用のPCがある場所へ向かって歩いていた。
先にタイムカードを押してきた同じ部署の人が前からやってきた。
「とくこさん見えてるの!?マンガみたいにくもってるよ!!」
あけましておめでとうございますを言う前に爆笑された。
くもったメガネをあげて、おはようございますと言ったが、あんまり笑っているのでわたしもおかしくなってきて一緒に笑ってしまった。
初笑いかもしれない。
同じ部署の人たちは10歳くらい年上のお姉さん方が多い。
休みの間に見たニュースの話も豊かな想像力でいろんな立場の人を想像し、悲しみ、心配していた。
そして、いつものように楽しいことは笑い、パワフルに仕事をこなしていく。
なんだか心強く感じた。
こうして日常が帰ってきた。
また、がんばろう。
でも朝はいつまでも寝ていたい。
今日は遅刻するような時間ではなかったが、わたしと同じように5分遅くなった人が何人かいて、みんな一緒だな、とホッとしたのだった。
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