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【楽曲感想】Peterparker69 & Tennyson「skyskysky」

2024年2月16日、Peterparker69 & Tennyson「skyskysky」がリリースされました。

Peterparker69Jeter(ジーター)とY ohtrixpointnever(読み方知りません)という日本人2人の音楽ユニットです。Jeterが作詞と歌唱、Y ohtrixpointneverがトラックメイクしています。
Tennysonはカナダのアーティストで、Peterparker69と仲良しらしいです。

私は去年からPeterparker69の音楽が好きで、今回リリースされた「skyskysky」も聴いてみたらドハマりしちゃいました。
毎日のように気持ちよく聴き、歌い、踊っています。
本当はただそれを続けていてもいいのですが、せっかくだから感想を語らせてください!

歌詞

歌詞は以下です。

[Tennyson]
Held you like a timelapse
you were flashing through my head
Sleeping in the stable
And we dangled by a thread
Rising like the sunshine
And you looked at me and said: "Life is just a banjo"
And we rode into the red

[Jeter]
Day and night
荒らすソファー
Be my fresh air
O2のよう

Day and night
荒らすソファー
Be my fresh air
O2のよう

[Jeter]
あったなんか、つたえたいなんか
But I don't know what I wanna say now

あったなんか、つたえたいなんか
But I don't know what I wanna say now

Yeehaw!

[Jeter]
One sec 合わせ tiptoe あんよ
Taking off tight shoes もう痛いの
ハッてなる時Don't you take my sky???

One sec 合わせ tiptoe あんよ
Taking off tight shoes もう痛いの
ハッてなる時Don't you take my sky???

楽曲感想

① "Day and night 荒らすソファー…"

まずこの箇所がめちゃくちゃ好きです。

Day and night
荒らすソファー
Be my fresh air
O2のよう

音が気持ちよすぎます…!

歌詞については解釈とかでもないのですが、連想したイメージを感想として述べさせてください。
"Day and night 荒らすソファー"は「昼夜荒らすソファー」ということで、日々の生活を通して、部屋の中でも最も長く過ごしている「ソファー」という場所が段々散らかってきている様子がイメージされます。もしかすると気持ちが荒んでいたり、生活が怠惰だったりすることの現れかもしれません。
「部屋の散らかり具合」って、自分の生活がどれくらいうまく行っているか、あるいは自分がいまどれくらい生活をがんばれているかのパラメータになっているような気もします。部屋が散らかっているとなんだか嫌な感じが積み重なってくる気がするし、部屋が綺麗になるとなんだかいろいろな事態が好転しそうな気がしてきたりするんですよね。

"Be my fresh air O2のよう"は、「俺の新鮮な空気になってよ、酸素みたいな」といった内容でしょうか。呼吸を我慢した後、息を吸うと気持ちがいいですよね。あるいは、換気していない空気のこもった密室で過ごした後、外の空気を吸ったりするのも気持ちがいいですよね。
生活の中で何かイヤな感じが降り積もっている状況で、「誰か新鮮な空気みたいな存在になってくれ~」と懇願しているのかもしれません。新しい風を吹かせて状況を打開してくれる存在が登場することへのささやかな祈りです。

② "あったなんか、つたえたいなんか…"

"あったなんか、つたえたいなんか But I don't know what I wanna say now"もめちゃくちゃいいですよね。
音楽について言えば、前半の"あったなんか、つたえたいなんか"で少し溜めて、後半の"But I don't know what I wanna say now"で一気に踊り出しちゃうような感じがあります。ここは本当に気持ちがいいです。ほぼサビだと思います。
発音とかフロウがおもしろすぎますよね。「あったなんか、つたえたいなんか♪」「バッ ドン ノゥ ワダ ワナ セイ ナウ♪」みたいな。あまりにも軽快ですごく楽しいです。

歌詞について言えば、「何か伝えたいことがあったけど、今何を言いたいのか自分でもわからない」という内容でしょう。絶妙な心理を切り取っていますよね。こんな曖昧な内容をサビのような箇所に持ってくるとは中々オシャレじゃないでしょうか。

"あったなんか、つたえたいなんか But I don't know what I wanna say now"が終わった後の歌詞がなくて伴奏だけがあるパートは、EDM的なドロップ的な踊れる箇所なんだと思います。
昨今、激しい音使いのクラブミュージックをよく耳にしていたので(そういうのも好きなのですが)、一層「skyskysky」のダンスパートで使われている音があまりに綺麗で上品で美しいものに感じられました。本当に癒されますね。

③ "One sec 合わせ tiptoe あんよ…"

One sec 合わせ tiptoe あんよ
Taking off tight shoes もう痛いの
ハッてなる時Don't you take my sky???

"One sec 合わせ tiptoe あんよ"はどう読めばいいでしょうか。
"One second"はそのままだと「1秒」ですが、調べてみたところ主に「ちょっと待って」という意味で使われる言葉のようです。
"合わせ"、"tiptoe"(=つま先立ち)、"あんよ"(=歩く)といったワードからは、何となくバレエのレッスンでもしているような情景が思い浮かびます。
そうなると"One sec"もリズムを取るための掛け声だったりするのかなみたいな気もしてきますが、真相はわかりません。

"Taking off tight shoes"は「きつい靴を脱ぐ」といった意味ですよね。やっぱりバレエの話なんでしょうか。バレエの世界には「トウシューズ」や「バレエシューズ」と呼ばれるきつい靴があった気がします。

では、直接的にはバレエのきつい靴を脱ぐ話をしているとして、それが何かを暗喩しているという可能性を考えてみるのもよさそうです。

"ハッてなる時Don't you take my sky???"は、「俺の空を奪わないで???」っていうことでしょうか。

こうなるとやはり多少なりとも対抗文化的なメッセージを読みたくなります。
すなわち、「気づいたらきつい靴を履かされて、誰かに勝手にリズムキープされて、おぼつかない"つま先立ち"でみんなに合わせて歩かされていた。でもふと考えてみてハッとしたけど、そんな無理して周りと合わせて歩く必要なかったんじゃないか? もっと自由に歩いてもよかったんじゃないか?? 俺が自由に生きられる空間を奪わないでもらっていい???」みたいな訴えです。
正直今でも私はこういうメッセージが好きです。中学生の頃からずっと変わらず。

これ以降は繰り返しです。

昼夜ソファーを荒らし、新鮮な空気になってくれないかなと願い、なんか伝えたかった気がするけどいま何を伝えたいかわからなくて、あなたから「人生はバンジョーにすぎない」と言われます。

Tennysonの繊細で儚げな歌い方は美しくていいですね。

MV

MVは見てて楽しくなるのでいいと思います。

ライブ映像

Boiler RoomでのPeterparker69のパフォーマンスで、Tennysonを呼んで「skyskysky」をやるシーンがあります。最高です。
この動画、他の楽曲も最高です。本当に素晴らしいライブ映像です。

Boiler Room 「Peterparker69 | Boiler Room Tokyo: Tohji Presents u-ha」

さいごに

一応自分なりに楽曲や歌詞に関する印象を語らせていただきました。

Peterparker69 & Tennysonの「skyskysky」、本当にいい曲ですよね。

Peterparker69は楽曲リリースが頻繁でない理由として、インタビューで「思ったよりお互いに怠惰だった」と語っています。
なぜかそのことでシャツを作ったりもしています。

1年に1曲でもいいのでリリースしてくれると嬉しいですね。
今後もPeterparker69の音楽を楽しみにしています!

読んでくれた人はありがとうございました!!!

おわり

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