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移転/料理レシピサイト最大手クックパッドが本社をみなとみらいWeworkへ

恵比寿に本社を構えるクックパッドが、ついに恵比寿を離れる事となった。

将来的な出社勤務体制を前提とし、サービス開発に最適化した柔軟なオフィス運用を推進するために、WeWork オーシャンゲートみなとみらいへの本社移転を決定したと発表があった。

会社概要と業態

クックパッドはインターネットにレシピを投稿することができるプラットフォームとして長く愛されてきた。

1997年10月
神奈川県藤沢市にて有限会社コイン(現 クックパッド株式会社)を設立。
1998年3月
料理レシピの投稿・検索インターネットサービスである「kitchen@coin」を開始。

インターネットの黎明期からサービスを作り続けており2009年にマザーズに上場している。

クックパッドのオフィス遍歴

クックパッドは長らく港区の白金台にあるMG白金台(東京都港区白金台5-12-7 MG白金台)に本社を構えていたが、2014年に恵比寿ガーデンプレイスに移転し、約6年間恵比寿ガーデンプレイスに本社を構えていた事となる。

レシピ動画や社内で料理を作るといった試みにチャレンジしておりMG白金台ビルもガーデンプレイスも社内に厨房があるといったこだわりのオフィスがあった。

移転の背景について

新しい働き方や財務面の改善といった多くの課題があることにより、コミュニケーションやオフィスの在り方など。と記載がある、実態としては業績回復と財務面の圧縮が主な目的ではないかと推測できる。

2020年12月期の第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表し、売上収益81億0300万円(前年同期比6.8%減)、営業利益1億4400万円(同81.8%減)、税引前利益1億3800万円(同81.3%減)、最終利益1億1600万円(同76.5%減)と大幅な減益となった。

税引き前利益や最終利益が減益となっており、同時にリモートワークや出社比率の低下なども加味される。

実際リモートワーク前提の場合、オフィス賃料の占めるコスト割合が高い。同社の様に、オフィスに商材やPRとしての付加価値を持っている企業ならばなおさらであろう。

現在のオフィスは恵比寿ガーデンプレイスタワーの1フロアを利用しており、基準貸室床面積は約840坪である。

従業員数は538人(2020年9月末 連結ベース)となっており。出社前提であればちょうどいいフロア感であるが、リモートワークが前提になると広すぎるオフィススペースである。

移転先のWeworkについて

WeWork オーシャンゲートみなとみらいを選んだ理由については定かではないが、都心のWeworkに比べると基準賃料が安い分Weworkの利用料金も比較的安価な価格設定である。

また、Weworkの多拠点アクセスの機能を使えば多くの別拠点を利用することができ、機会に応じて集まることができるのもメリットとして考える企業が多い。

オフィスを借りる場合と比較してWeworkが必ずしもメリットが見出せるとは限らないが、内装準備の費用や工事期間を考えるとすぐに利用できるweworkへの移転を選ぶこともうなずける。

また、今回適応されるかが定かではないが横浜市及びみなとみらい地区には助成金制度がある。

新たに設置した本社等に係る法人市民税法人税割額(最大1億円/年)を最大5年間(外資系企業 6年間)軽減

企業立地促進条例 テナントとして本社等を設置する場合

助成金を満たすには以下のような条件が付与されるが同社に適応される可能性は高い。

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主にオフィスに関する不動産知識や趣味で短文小説を書いています。第1作目のツボ売り、それ以外も不動産界隈の話を書いていければ良いなと思っています。 サポート貰えると記事を書いてる励みになります。いいねをしてくれるだけでも読者がいる実感が持ててやる気が出ます