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移転/渋谷ヒカリエに大型テナントの話、後日談(ByteDance:TikTok)

渋谷ヒカリエは昨今の情勢の中、テナントの入れ替えが激しいオフィスビルであったが、ここ数ヶ月の間にテナントが内定しており満室稼働に近いという話が複数上がっている。

渋谷ヒカリエに何が起きているのだろうか?

渋谷ヒカリエといえば渋谷を代表するオフィスの内の一つである、劇場を持ち低層フロアにはショッピングフロアを含む複合施設を運営しており東急が長年かけて建築した一大プロジェクト。

当時のオフィス・テナントはモバゲーを運営しているDeNA社やKDDIの関連会社複数、LINE社や保険の窓口といった錚々たるテナント構成になっている。

当時渋谷にはマークシティ、セルリアンタワー、渋谷クロスタワーという3つのビルがエリアを代表するオフィスビルであったため、渋谷ヒカリエの登場により大きく渋谷オフィスへの見せ方見られ方が変わった。

渋谷ヒカリエ第1次空室期

満室竣工になったが当時のLINE社の拡張意欲を満たせる余剰空室がなかった点によりLINE社が急遽新宿のミライナタワーに移転を行った。

しかしその後はアダストリアといったテナント誘致に成功している。

ここでも渋谷に渋谷系テナント以外の誘致が成功したというブランドになり渋谷エリアでは、賃料が高く稼働率も高いオフィスビルというブランドを大きく獲得した形となった。

渋谷ヒカリエ第2次空室期

その後KDDIグループの統合による移転でKDDIが虎ノ門ヒルズビジネスタワーへと移転。

またもや鍵となるテナントが抜けた事により空室を抱えたところであるが、まだまだ拡張意欲と渋谷人気があった為、その後の入居テナントは複数社に分かれる形であったが解約床の埋戻しに成功した。

今までは複数フロアで一体化してテナント誘致していたが、今回の移転時はフロア単位や分割単位でも誘致をして積極的にフロアを埋めていく作戦をとったようである。

もちろん大型移転以前にもレバレジーズ社のオフィスが渋谷スクランブルスクエアに移転するといった、テナントの入れ替えはあった。

しかしKDDIのような複数フロア利用しているテナントの入れ替えは貸主側にとっても緊張感のあるものとなる場合が多い。

第2次空室を大きく埋めたのはクロスタワーに長年オフィスを構えていたディ・ポップス社である。

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主にオフィスに関する不動産知識や趣味で短文小説を書いています。第1作目のツボ売り、それ以外も不動産界隈の話を書いていければ良いなと思っています。 サポート貰えると記事を書いてる励みになります。いいねをしてくれるだけでも読者がいる実感が持ててやる気が出ます