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感覚体の聞き手ー通訳者《詩》

きっと普段言葉で考え 構築するより先に
手と指先動いて なにかつくってしまっている
作り手の感覚態 呼び起こし通訳するー聞き手

粘土板のうえで 未就学児こねている
触っているうちに なにかできたみたい
粘土の塊は 人のようなものに見えるが

そのあたりの意識と筋肉の動きをナビゲート

個に内在する偶発的な言葉 変容する過程
あなたのイメージ わたしのイメージ
往復書簡 かたちになるまえの熱い練り飴

ドキュメンタリー的視点 そのままを
予定調和ではなく 自然発生掬い 滴る記録
その到達体 目標ではない 自然体ゆだね

脚色と加工ストーリーまみれ 飽食贅肉
ぽろぽろ鱗のように 落ちてゆく様
水あかとくぐもり 一つの佇まいに対峙

私という他者の感覚 不意に揺さぶられる
そのざわつきは フィルター越し共感覚的
私だけが持ち帰る 個人的なにかの秘め事

いつもの日常 僅かにトーンが変わる
そのもの何も変わらないが 見えかたという意識
感覚態の探究者ー通訳者の存在意義

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