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駐在帯同1か月を終えて。「会社員をしていない」が私に与える影響。

2023年初夏から始まった駐在妻生活、初めの1か月が終わりました。

数週間暮らしてみた気づきを前回書いてみました。『自分が喜ぶかどうかを大切にすることが、どれほど重要か』でした。


タイでの生活は日々刺激にあふれていて、ついアメイジングなことに目が向きがちですが、長らく会社員をしていた私にとっては『会社員をしていない(休職)』ことが私に与えている影響も、決して小さなものではありませんでした。

その一つが、『身支度』でした。

会社員をしていたころは、平日着る服はぶなんにシャツとズボン。ちょっとキチンとしたほうがいい日は、クローゼットからジャケットをひきずり出す。まだ眠たい顔を洗面台の蛍光灯で照らしてぺたぺた塗り、髪の毛をきゅっとしばって出来上がり。

もちろん休日や出かけるときはここまでではなかったけど、お化粧はいつだってめんどくさい、けどしないわけにもいかないからな~と手を動かしていた。この身支度の時間が、正直あまり好きではありませんでした。


それが、タイでは、平日はすべてが自分次第の一人時間。何を着るかやそもそもお化粧をするかどうかも自由。平たく言うと手抜きもし放題!ななかで、結局私はどうしたかというと、今日は何を着ようかなぁとお気に入りの服たちを眺め、自宅の倍以上ある大きな鏡の前でぽくぽくとお化粧をしていました。

はじめはシャキッとしないと!と義務感強めで身支度していたけど、不思議とこの時間が嫌じゃなくなったんですね。

まず、決まった予定がないから、時間や自分以外の誰かのことを考える必要がない。昨日と同じシャツを着てもいいし、ワンピースでもいい。色も自由。クローゼットには、日本から大切に運んできたお気に入りのフェアトレードの服たち。手織りや刺繍、草木染め、、これらの手仕事につつまれるこの服たちが好きで好きで。以前は休日しか出番がなかったんだけど今なら自由に選びたい放題。これって、ちょっとしたことなんだけど、毎日がじんわりあたたかい幸せにつつまれるありがたいことだな・・・。

そして、問題のお化粧。鏡に映る馴染みのお顔、スマホ越しの自分はたびたび見てきたけども、こんなに自分の顔を真正面からじぃーーっとみるのはいつぶりだろう。。。年も重ねて、頬の点々は増えてるし、唇の輪郭はぼんやりしてきているけど、これって生きてきた証!と前向きにみつめて、どうしたらいい感じになるかなぁ・・・ちょこちょこ手を動かす。お化粧は得意なほうではなかったけど、日々やっていたら不思議と眉毛もいい感じにかけてくる。そして自分に合った感じにできると、嬉しくて、外に出たくなる。


身支度って、人目も時間も気にする必要がなくなると、こんなにも純粋に楽しめるものなのだなぁ。
『自分のための身支度』、つまりは誰に何を言われるでもない『自分のための時間』なんですね。純粋に。

洋服やお化粧は、自分の一部ともいえるもの。今から思えば、別に会社員をしている時だって最低限のマナーをおさえたうえで楽しむこともできたのだろうけど、何やかや頭で考えすぎて、あまり気に入っていないものを選んでしまっていたんだな・・・
役割立場とか、年相応とか。自分で自分を縛っていたものがあったんだな・・・


文章にするとちょっと大げさな感じになってしまったけど、日常にある『身支度』の、本来の意味や楽しさを再確認させてもらいました。
またいつか会社員に戻った時も、この楽しむ気持ちは忘れないでいたい。


他にも、会社員を休んでいるから気づけたことがたくさんあって、またつらつら書こうと思います。


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