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大阪プロペラひとり旅の前置き

給食メニューで人気上位(らしい)の、揚げパンという食べ物があります。
私は、大人になるまで、揚げパンを食べたことがありませんでした。私の通っていた小中学校では、給食で揚げパンが出なかったためです。私にとって揚げパンとは、いわば「昔の食べ物」「マンガやアニメにしか出てこない食べ物」でした。
プロペラ機も、私にとっては同じ存在でした。すなわち「昔はあったんだろうけど、今は存在しない乗り物」という認識でした。小型ビジネスジェットの中にはプロペラがついている機体があることは知っていましたが、お金持ちが個人的に所有するものであり、所詮私のような一般市民には縁のない乗り物です。

ところが。ある時フライトレーダーを何気なく見ていたら、こんなシルエットを発見しました。

よーく見てみると、なんか普通の飛行機のシルエットとは違う…ということで、google先生にお尋ねしました。

先生の回答がこちら。
まさかのプロペラ機。プロペラ機って現役で国内で営業路線で飛んでるの!?
この時の感動といったら、初めて揚げパンを食べた時の100倍はありました。
その日から、私のひとり旅リストに「プロペラ機の旅」が追加されたのは言うまでもありません。

その後いろいろ調べたところ、プロペラ機は各地の地方路線にて就航していることを知りました。私の住まいから一番近いのは、新潟発着路線でした。
そこで私は、早速プロペラ機旅の計画をたて、実行に移しました。
新潟→伊丹でプロペラ機に乗り、帰りは新大阪から新幹線で帰るというプランです。
1回のお出かけで2種類の乗り物に乗れるなんて、私はワクワクしていました。

ところが。出かける1週間ほど前。ANAから1通のメールが届きました。

「到着時刻変更のお知らせ」とのことですが、出発時刻が同じなのに到着時刻が変更になるとはどういうことでしょうか。フライト当日に結果として早く着くというのなら分かりますが、事前に予告があるとはどういうことでしょうか。
恐る恐る詳細を確認すると、機材がいつの間にかボーイングになっていました(プロペラ機はボンバルディア)。
つまり、プロペラ機から普通のジェット機に変更になったことにより、10分ほど到着時刻が早まるということだったのです。
いや、それなら普通に羽田から乗るんですけど…。っつか別に大阪に用は無いんですけど…。

ということで、私のプロペラ機ひとり旅は、残念ながらただのジェット機旅となってしまいました。
これが1年前(2020年11月)の話。

そして2021年11月。このたび、おかげさまをもちまして、私はプロペラ機ひとり旅を今度こそ成し遂げることができました。これもひとえに、コロナ禍においても新潟ー伊丹路線を運行し続けてくれたANA様のおかげです。
プロペラ機に乗った時の感動は、初めて揚げパンを食べた時の1千倍、いやそれ以上であったことは言うまでもありません。

↓プロペラ機ひとり旅の本番は、こちらにまとめました。↓

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