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自社に影響しそうな他社特許または他社商標が存在した!特許と商標の対応の違い

なにかのきっかけで、自社に影響しそうな他社の権利(特許や商標)の存在を知ることがあります。例えば、自社で特許や商標を出して、その審査結果が来た場合や、特許や商標の調査をした場合などです。

他社の権利が、自社製品や自社商標とまったく同一でしたら、むしろわかりやすく、その権利を侵害しないように対策しようということになるでしょう。

しかし、まったく同一ではないが類似であるという場合は、どうしたらいいでしょうか?

実は、特許(または実用新案)の場合と、商標の場合とでは、対応が異なります。

(1)特許(または実用新案)の場合

自社製品が、他社の特許発明と同一ではない場合、この場合は、いくら類似の特許があっても、自社製品を製造販売等しても大丈夫です。ただし、この場合の「同一」「類似」とはどういう場合かについて、ご注意ください(★)。

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(★)「同一」「類似」について

特許の場合、基本的には、「類似」という概念はありません。「同一」か「無関係」です。いくら類似している他社特許があっても、同一でなければ、無関係なのです。

例えば、他社の特許発明がビーフカレーで、自社製品がポークカレーだとします。この場合は、ビーフとポークで異なりますので、他社特許は「無関係」です。自社でポークカレーを作ったり売ったりしても大丈夫です。

一方、他社の特許発明がカレーで、自社製品がポークカレーでしたら、これは注意が必要です。ポークカレーもカレーはカレーです。この場合は、類似どころかむしろ「同一」です。自社でポークカレーを作ったり売ったりすると、結果的にカレーを作ったり売ったりすることになりますので、他社特許を侵害するおそれがあります。

簡単な例ですが、おわかり頂けましたでしょうか。上記の事例を一般化して考える場合は、ご注意ください。ご不明な場合は、弊所までお気軽にお問い合わせください。
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(2)商標の場合

自社の商標が、他社の登録商標と(同一ではないが)類似の場合、自社の商標の使用はできません。

商標は、商品やサービスの出所表示です。混同を生じるような類似の商標の使用はできないことになっています。

●YouTubeで音声でもご覧いただけます

●元ブログ(+αの情報あり)

https://www.tokkyoblog.com/archives/74083768.html

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東雲特許事務所(しののめ特許事務所)
弁理士 田村誠治(元特許庁審査官)
【東京都港区新橋】【東京都中央区八丁堀】【東京都北区田端】
【稀有な経歴】特許技術者→特許庁審査官→特許事務所運営

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