見出し画像

【 クレジットカードお宅が「お金持ちの世界」を垣間見た!】

《 社会人になって、ポイ活開始 》
 
大学卒業後、社会人となったころ、高校時代の友人から、「ポイントも貯まるし、クレジットカードを所持すべき」と勧められた。
 しかし、親から「借金はするな。」という唯一の家訓があり、クレジットカードも借金の一形態と考えており、しばらく作成しなかった。当時からポイ活民の遍歴があり、金券ショップで商品券、ギフトカード、株主優待券を購入し、お得感を味わっていた。

《 飛行機利用のため、クレカ作成 》
 転勤があり、帰省のために、飛行機利用をすることととなり、初めて年会費無料の一般クレジットカード(セゾンアメックス)を作成した。
 羽田空港で搭乗までに時間的余裕があったので、ウロウロしていると、ラウンジを見つけた。入口横にクレジットカードの一覧表みたいな看板があって、無料と書いてあった。AMEXマークが同じカードで無料と思い込んで、搭乗券とレギュラーカードを提示したところ、「ゴールドランク以上のクレジットカードをお持ちのお客様が無料です。有料となりますが、どうなさいますか?」と恥ずかしい思いをした。

《 KKRクレカ作成 》
 
国家公務員の場合、国家公務員共済組合(通称:KKR)が発行するクレジットカードがある。年会費は、KKRが負担するので実質無料で作成できる。VISA、Master、JCBブランドから選択して発行してもらえる。3種類全ての発行も可能である。私は、VISAとJCBの2枚を作成した。券面には、富士山が描かれていて、金色だった。
 この金色が、ゴールドカードであるということに、しばらく気付かなかった。カード会社のウェブサイトを見て、ゴールドカードであることが分かり、KKRホテルの優待だけではなく、タクシーチケットの無料発行、空港ラウンジ無料等のいろいろな特典があった。
 当時、バブル全盛時代であり、何でもKKRカードで決済し、貯まったポイントは、航空マイルやギフトカードに交換し、完全に「カードお宅」と化していった。

《 JCB ザ・クラスに突撃 》
 
カードお宅と化した私は、同類のブロガーさんの記事を読み漁るようになり、プラチナやブラックといった上級カードの存在や国内決済ブランドは、JCB、VISA、Master、AMEX及びダイナースの5種類であることを知り、これら全てのカード(プラチナ級以上)を取得することを「5大陸制覇」ということを知った。
 このころ、JCBゴールドの上位は、招待制にて最高峰の「JCB ザ・クラス」であった。プロパーカードのJCBゴールドを所持し、数年の使用歴と決済額に応じて、黒封筒の招待状(インビテーション)が届くのが一般的であるが、JCB・KKRカードは、インビテーション対象ではないため、オーソリティセンターへ「ザ・クラス」を申し込みたいと電話することを「突撃」と称しており、実行した。
 電話口のお姉さんは、「年間100万円以上利用「スターα」のステータスを5年以上継続の実績があるので、おそらく審査は通過すると思いますが、断言はできません。すぐに申込書を送付します。」とのことであった。
 実際のカード到着よりも先に、ウェブサイトが「ザ・クラス」に変更されることを知っていたので、黒封筒到着のドキドキ感は半減した。

《 JCB ザ・クラスの特典がやばかった! 》
 当時の上級カードの特典は、目を見張るものがいっぱいあった。指定航空会社や高級ホテルでの無料アップグレード、プライベートジェットやクルーザーの手配、ブランドショップ貸切のプライベートショッピング(これは他ブランドカードだったかな?)、そして今も残っているプライオリティパス等がある。
 中でも、JCBは、東京ディズニーリゾートにおける最初のクレジットカード決済が可能となったスポンサーであり、ディズニー好きの我々夫婦には、最高の特典が附帯していた。
 そして、ランドホテルとホテルミラコスタの最上級の部屋(税抜50万円/1泊2名)が50%Off、何と半額という優待特典であった。まだ、可処分所得は低く、1泊25万円+消費税の最上級の部屋に宿泊できなかったが、今から思えば、無理をしても宿泊すべきであった。爾後、特典内容(割引率等)は、毎年、改悪されていった。
 このころ、TDL(ランド)とTDS(シー)のパーク内にあるJCBラウンジが利用できるとの案内はなく、口コミであり、利用回数制限がなかった。また、年1回のプレゼントの中に、入園券2枚組と園内レストランの昼食がセットになったものがあった。TDLの園内レストランが会員制の「クラブ33」(秘密のレストランで口外禁止の注意書あり)であることは、同僚から教えてもらうまで、その存在は知らなかった。JCBに問い合わせても、ディズニーランド内のレストランとの案内だったからである。芸人らがテレビで広言し、秘密ではなくなったことと、ビジターであることを理解せず、友人を引き連れ、どんちゃん騒ぎをするクラス会員が続出したのか、会員2名限定に改正、更には抽選制と改悪され、終には「クラス会員」出入禁止となり、現在、クラス会員であっても「クラブ33」は利用できない。私は、幸運にも会員2名限定の年まで、3~4回利用できたことは良い記念としておこう。
 
《 5大陸制覇 ! 》
 
50歳前後になって、ようやく5大陸制覇がかなった。JCBザ・クラス、Citi(後にSMBC) VISA プラチナ、アメックスプラチナ、ダイナースプレミアム、Master ワールドエリートのほか、MUFGアメプラやゴールドカードも数枚保持し、年会費だけで50万円を超えるようになった。
 海外旅行でこそ、プラチナやブラックカードを使用したかったが、コロナ禍となってしまい、その後、アメックスプラチナの年会費増額、ダイナースプレミアムの更なる上級カードであるロイヤルプレミアムの登場、コード決済等多様化のため、現在、5大陸制覇から縮小し、クレカ編成組替中である。

《  エピソード ! 》
 
二十数年前、新婚旅行で、初めてイタリアとフランスを訪れた。旅行計画を見た上司らしき職員が、自分の妻と娘のために、ルイヴィトンのパリ本店で、免税額以内の商品を購入してきてほしいと型番メモと現金20万円を手渡された。ルイヴィトン本店前には、真冬の最中、長蛇の列ができており、その8割方が、日本人、中国人、韓国人で占められていた。帰国後、長蛇の列の証拠写真を見てもらい、現金20万円は返却した。
 
 世界遺産最多数のイタリア訪問は、感動の連続であり、イタリア語を勉強し、その後、我々夫婦は、数回イタリアを訪問してきた。イタリアの首都ローマのスペイン階段(映画「ローマの休日」でオードリーヘップバーンがジェラートを食べた場所)前のコンドッティ通りには、名だたるブランドショップがある。新婚当時は、某ブランド店で、英語で「バッグを見たい。」と伝えたところ、我々の外見等から購入意思はないというか、購入できない金額だよ、との扱いであった。
 しかし、結婚から8年後、コンドッティ通りのブルガリ本店にて、ペアウオッチを購入すべく、イタリア語で「腕時計を購入したい。クレジットカード決済ができるか。」と話しかけ、「快くどうぞ!」と入店案内された。
 
 ブルガリ本店では、ショーケースを眺めている日本人親子もいたが、我々は、着席を促され、早速、商談に入った。3~4人の店員が集まって来た。出国前から、商品を決めてカタログのコピーを持って行ったので、商品は手早く、机上に揃えられ、サイズ調整を終えた。直ぐに購入意思を伝え、JCBザ・クラスを提示したところ、イタリア人店員曰く、「おお!プラチナカード、いやブラックカードじゃないですか。もちろん、使えます。ご購入ありがとうございます。」とカード明細やらレシートを受領したところで、「他にご入用のものはございませんか。」とにこやかに言われたが、「また来ます。」と言って、お店の出口までお見送りいただいた。

《 結 論 》
 クレジットカードお宅として、背伸びして、プラチナカード等を所持して分かったことは、上級カードを使いこなせる財力があるという意味で「お金持ち」であり、我々庶民では考えられないような優遇を受けている。どれほど、優遇されているかも知り得ない現実がある。
 そして、「超富裕層」で上級カードはあえて不要という方々(本当のお金持ち)の考え方は、推測するに、お金は、物欲だとか名誉欲のように、自己満足を追求するのではなく、他人のためとか世のためなどに使うものと考えているのではなかろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?