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子どもの進路選択に必要な親のマインドセット

そんなこんなで、
本人が動かないまま、夫婦で動く時期が続きました。

夫婦で支援センター教室の保護者会に参加し、
そこで具体的な学校名を
いくつか教えていただいた上で、

「まずは本人なしでご夫婦で学校説明会など行かれてみたらいいですよ」

と提案されたことで

「じゃ、どこか学校説明会に参加してみようか」

と、夫婦間の意見が一致しました。

それでも、

(なぜ本人が動かないのに、
親が代わりに学校選択を
手伝わなければいけないのか?)

という思いは正直ありました。

なぜなら、
私たち自身が高校を選択する際に
親に動いてもらった記憶がないからです。

中学校の進路指導を受けながら、
流れに乗って、
進路選択をしてきた記憶
しかないからです。

だから、
「昔と今は違うんだ」

ということを認識するためには、
夫婦だけでアレコレ話している
だけでは難しいなと思いました。

今振り返ってみると、
現状を知っている現場の先生方の
意見を聞けたことは
大きなターニングポイントでした。



そうして、
夫婦で何気なく行った学校説明会。

本当は、
選択肢として現実的な
通信制高校の説明会に
参加したかったけれど、
夫婦の予定が合わず、

ある全日制高校の説明会に
参加することになりました。

その時は、
まさか息子がその高校を
受験するなんて
夢にも思っていませんでした。

在校生が元気でハキハキしていて、
いわゆる学校の勉強もやりつつ、
やりたい分野の学びも深めていくスタイル。

学校説明会だけでなく、
我が子がいないながらも
夫婦で体験授業を見学しました。

和気あいあいとした雰囲気で
ものすごく理想的でした。

でも、
現状の息子の様子を見ていると、
現実的ではないなぁとも感じてしまい、

個別相談では
あえて別枠を設けていただき、
通信制高校の説明を聞いて帰りました。


ところが、後日、
夫が学校説明会と体験授業の様子を
息子に話したところ、

「自分も見てみようかな」

と言ったらしいのです。
(その場に私はいなかったので、
どんな伝え方をしたのかは不明…)

半信半疑ながら、
とにかく求められた通りに、
次回の説明会の予約を取り、

今度は私と息子、
親子で参加することに…。

実は息子は、
電車に乗るのも
メンタルダウンして以来
5年前ぶりで…。

「本当に大丈夫なのかな‥」
という思いが
ムクムクと私の中に
湧き出てきました。

ですが、これまでの経験上、

心配した状態で
かける言葉や取る行動は
相手を不安にさせることに
しかつながらないと
わかっているので、

とにかく私は自分の役割に集中しました。

具体的には、
途中で具合が悪くなったときを想定して、
その対処の準備をしておきました。

そして当日、
電車はなんとか乗り切ったものの

説明会中に腹痛が起きたようで、
「やばいかも…」と息子が
私に言ってきました。

「もし腹痛が起きたら
途中退出を申し出ることは
私がやろう」

と決めていたので、
あとは本人のタイミングを
確認するだけで、

途中で会場を退出することを
申し出ることができました。

結果、息子は
一旦は退出したものの、
再び会場には戻ることができた上

その後の体験授業も
私とは離れて受けに行くことができました。


それまでは、
コンビニのレジでの受け答え
でさえ難しい状況だったことを
考えると、

この1日は、
息子にとって
かなりのチャレンジだったのでは?
と思います。

不登校やメンタルダウンで一番きつかったのは

人間不信、人間への恐怖感だったのではないか?

と私は思っています。

本来頼るべき人が周りにいない。
その孤独な感覚は想像を絶するものです。

私自身、不安障害を経験していて
そこに頼るべき家族がいても
「助けて」と言えないことが
どれほど苦しいかを知っています。



こうして数々のハードルを超え
なんとか学校説明会に参加し終えたものの、
「帰宅したあとの疲弊が心配だな‥」
と思って帰ったのですが、

家に着くなり
「やっぱ家は落ち着く~!」と言いつつ、
元気を取り戻した息子の様子を見て、
これまでのパターンとは違うと感じました。

「外で疲弊しても、
家ですぐエネルギー補充して
次の活動に移れるようになったんだなぁ」
と感慨深かったのを覚えています。

その後、息子が
他の学校と比べることなく
「ここにする」
と言ったことに対して、

「進路はじっくり比較検討して
慎重に決めてほしい」

という私の願いが満たされず、

私自身はさらに試行錯誤することに
なっていくのですが(^◇^;)

ともかく、
どういう風の吹き回しか、
本人は、親の想定外だった
全日制の高校を選択して
入試へのステップを
踏んでいくことになるのです。

昼夜逆転・生活リズム・
体調管理・学力など、

傍から見るといろんな課題が
山積みのようにも
見えるのですが、

今回の一連の動きを観察していると、
「やりたくないからやらない」とか
「やりたいことしかやらない」とか、
そんな単純な話でもなく、

本人の中で巻き起こる葛藤は
葛藤としてそこにあるんですよね…。

その葛藤をどう消化していくか?

本人はひたすらその課題に
向き合っているんだと。

そして、その部分は
親といえども
手伝えることはほぼなく、
ただただ、

「いつ消化するのか?」
「消化する氣があるのか?」

わからないことだらけの
グレーな状態に耐え、

それでいて、
たまに降ってくる役割(ミッション)を
瞬時に応えるべく、
日々自分を整えておく。

そのぐらいしか親にはできないんだなぁ
と改めて痛感しました。

ほんと、修行やん・・・。

それなのに
周りからは
甘やかしているようにも見えるので、
そうした周りからの批判の空気が
痛いように伝わってくることがあります。

でも、それでも、

本人からかすかに発せられた意思を
大切に大切に受け取る。

それだけを親がやっていくと、
本人が自分のタイミングで動き出すことが多くて。

ただただ親自身が掴んだその検証結果を
信じながら子どもに関わっていけるよう、
自分をコントロールしていくだけなんですよね。


以前の私はそんなこと
まったく知りませんでした。

小さな胸の中で、
子どもが何を感じて何を考えていたのか?

大人に言うとすぐ論破されるような、
小さくてわずかだけれど、
大切でたまらない、
そんな信念をどう扱うべきなのかわからず
迷い続けていました。

でも、
「どう扱うべき」
ではなく、

「私はどう扱いたいのか?」

を知っていけばいいだけ。

私の答えは私の中にある

この自分の中の答えの探し方を
この5年間ずーっと
探し続けてきたけれど

今年は、やっと
もっともシンプルなやり方に
辿り着きました。

鮮度がいいうちに
必要な方にお伝えしたくて。

来年2024年1月14-15日
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淡路島にて
リトリートプログラムを開催します。
必要な方に丁寧にお伝えしたいです。

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