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スカイボックスここどこ?

VRChatのワールドの背景として使われる「Skybox(スカイボックス)」は世界のどこの風景が使われているのか、同定を試みてみた記事です。場所は目次で示してしまって使用例とポイントを追記していく形式にしてます。

7/10にその②と二分割しました。こちらは数の多い中文圏、日本、アメリカ+αで整理してます。

香港(中国)

「Midnight Rooftop (By ImLeXz)」より。

「Midnight Rooftop」の他でもしばしば見るおそらく最もよく見る「あの夜景」ではないでしょうか。漢字の看板が見える事と夜景の大都市ということから何となく予想はついている事でしょう。
ちなみに香港のスカイボックスは画像のこれ一つでなく撮影ヵ所・時間共に複数あり、特徴的な形のビルが多いので一か所覚えていると香港であると分かったりします。

「Summer Solitude (By Lucifer MStar)」より夕方版
「The Black Barn (By Lucifer MStar)」より山の上からの眺望版
「Night Flight Kamo(By kimkamen)」より一枚目の反対岸(本土側)から

どのアングルでも「100万ドルの夜景」と呼ばれるにふさわしい眺望ですね。

ランタオ島(香港)

「Flamingo Showers(By Lucifer MStar)」より

同じ香港周辺ですがちょっと別地点より。一見郊外のようですが遠くに見える夜の街の灯りはどうやら上記の海峡の夜景のようで?
こう見えそうな地点として周囲を調べたところ香港島の西側にあるランタオ島大白湾の風景と同定されました。

馬鞍山(香港)

「Just Moved In (By Lucifer MStar)」より

一見何てことないですが特徴的な建物や文字情報が無いとけっこう難しいです。しかし現代で盛んに開発しているのとワールド作者さんが中国のスカイボックスを多用することからおそらく中国、もしかすると香港の近くかもと付近の海岸を探索しました。
結果、湾で深く切り込んでいるの地形や砂浜と桟橋の形状から香港中心部から北東へ山を一つ越えた馬鞍山ニュータウンと呼ばれる地域と判明しました。うーむしかし香港だけで一体何種類あるのやら?

ラスベガス(アメリカ)

「Club Andromeda(By itsCait)」より

主に海外のクラブ・ラウンジ系のワールドでよく使われてますね。これも世界の名だたる繁華街という事で華々しい夜景です。場所まで同定されておりホテル「パリスラスベガス」のエッフェル塔(1/2スケール)からの眺望のようです。

文字情報が多いのでそこからの検索もありですが、私は「ファンタシースターオンライン2」におけるラスベガスステージと似た建物があるという事でもなるほどとなった次第でしたね。

ロサンゼルス(アメリカ)

「Midnight Penthouse(By K E I)」より

ヨーロッパなど特徴的な街並みがあるならともかくアメリカの地方の大都市などだとどこも同じに見えてかなり難易度は上がる気はします。
ここは看板の文字が見えるも不鮮明で当てにならず、画像右下に見えている「五本の円筒形のビル」で検索したらこの建物「ウェスティン・ボナベンチャー・ホテル」の情報が出てきて同定でした。日本語で情報載せて下さる旅行民ビジネス民様々です。

「Meeting Room (By Bia_Kawaii_Br)」より

もうひとつのやや低いアングルから。一目でわかりますねこのホテル。

しかしこれら多種多様なスカイボックスをワールド制作者はどこから持ってくるのでしょうか。先述UnityAssetStoreの品ではごく限られてるのですよね。(今回のものではラスベガスぐらい)
一番使われているはずの香港でさえ日本勢には謎とか…?Unityなら六面の写真さえあれば元々スカイボックスでない画像でも合成できるそうですが。

シカゴ(アメリカ)

「Rain City(By dorktoast)」より

目立つ高層ビルや碁盤目状の近代的な街並みからアメリカの都市かなと推定、判読できたビルの企業名の所在地からここと同定されました。中心街の超高層ビルを眺める好立地ですね。大型のインターチェンジも見ものかも。

「Conference Room - 会議室 (By W i l k)」より

違うアングルの高い場所から。やはりアメリカを代表する古都の一つであり使い勝手も景色も良いのでしょう。このワールドに関しては真下にクレジット表記と場所が表示されていたのですぐ確定でした。

ニューヨーク(アメリカ)

「INTERIOR COLLECTION(By Miller-)」より

いかにもありそうで案外見つからないスカイボックスでした。後記の通り東京は何ヶ所もあるのに意外なものです。
マンハッタン島の高層ビル群と自由の女神像、対岸の街並みを一望できる高級立地で場所はグラウンド・ゼロ付近のようです。高級マンション風のインテリアによく合ってますね。
しかしこんな一等地の高層階にあるお店、家賃がすごいことになりそうです…。

東京(日本)

「Toki's Villa(By kittoki)」より

土地が高いと言えば東京も。こちらの場合東京タワーが見えた時点でもうお馴染み。更には反対側にスカイツリーまであったのでもう確定、でした。
場所的には隅田川沿い人形町あたりの上空のようです。文字情報の他こうした特徴的な建物は同定の強力なヒントになります。
ちなみに東京も複数アングルがあります。

「Cozy Apartment(By ~Sam)」より

これも遠いですが東京タワーが見えてるパターン。場所は東京ビッグサイトにほど近い有明埠頭の根本付近。

「 =DonK='s Lounge Bar "BLACK GOLD"(By =DonK=)」より

これは東京タワーは見当たらず正面側は住宅しか見えずと特徴に乏しいですが、反対側を覗くと新宿の東京モード学園ビルが完全にそれと。後方に隠れてますが都庁も見えます。

神戸(日本)

「7SKY [Classic](By PADA.)」より

日本からはもう一か所エントリー。
ワールド自体はタイのイベント店舗なのですが、印象が日本っぽい上下方に視点を移すと神戸ポートタワーという分かりやすいランドマークが。ホテルオークラという点も日本度増してますね。
100万ドルの夜景日本版の一つでもあるだけに綺麗な夜景です。

上海(中国)

「Virtual Office (By CitrusXue)」より

中国は本土側からもひとつ。オフィスのワールドであり窓から見えている正面側は平凡なオフィスビルと良く分からないのですが、壁の向こう又は床下を覗くと反対側はこの通り。「東方明珠電視塔」ですね。

このタワーもかなり特徴的で夜でも遠くから見えるということで別アングルも更に。

「Club Unity(By Lord Megatron 7)」より上海別アングル

上海は何故か航空写真と地図がずれてたり一般道にストリートビューが無かったり苦戦しましたが、最終的にはビルの文字情報からタワーから北東に5kmほど離れた五角場付近と判明しました。しかしバリバリ洋風のワールドなのに案外中国だったりするの面白いですね。

九份(台湾)

「Early in the Morning (By Lucifer MStar)」より

これは珍しく調べてすぐに分かったパターン。だって画像に地名が載っているんですもの(観光用の画像なのでしょうか、ちょっとシュールな光景)。「カラフルな街」とか検索しても出て来そうではある、人気の観光地の一つですね。作者さん的にはこの街の反対側の海側にある綺麗な朝日を使いたかったのかなと思います。

台北(台湾)

「桜の夢境 Sakura Dream(By jocarina)」より

これは台北101ですぐ分かったパターンですね。台湾にも桜の名所はあるのでしょうか?

釜山(韓国)

「Korean apartment (By DEAM_)」より

ワールド名から分かるようにこちらはそれっぽいワールドを探した上での発見でした。韓国勢は身近なようで今まで韓国のスカイボックスは見当たらなかったもので。
場所に関しては写真の「BEXCO」ビジネス展示場が決め手と分かりやすい場所でした。周囲も韓国第二の都市の新興住宅地と栄えており近代的な街並みが見ものです。

ちなみにこの建物そのものの再現ワールドもあったりします。

ロンドン(イギリス)

「London Solitude(By Lucifer MStar)」より

まぁ、このワールド名でロンドン以外だったら嘘でしょという話でして。テムズ川の上空あたり、タワーブリッジのやや手前です。

しかし、欧風の街と言えばクラシックな街並みを連想しますがここロンドンはかなり近代的な高層ビルも建ってるようですね。
奥に目立つサイバーパンクな三角形のタワーは2013年に開業した「ザ・シャード」という87階建て高さ310mの超高層ビル。古都もこうしてどんどん塗り替えられていくのですね。

で、特徴的なビルだけにロンドンであるなら色々な所から見えるわけで。

「Mays Cozy Apartment(By Mays)」よりロンドン別アングル①
「Cozy Insomnia Nights(By Jokey Chokey)」より別アングル②

色々な角度で夜景を見せてくれてます。川の上流にある観覧車「ロンドン・アイ」も目印ですね。

余談なのですけど車道が比較的近く見える場合、車が左側通行なのは日本以外だとイギリス・香港・インド・オーストラリアなどの旧イギリス植民地のみなのでその時点で国が大分絞れたりします。どこの国か分かるだけで結構難易度下がるのですよね。

以上、分かっている範囲で取り上げてみました。かなりの難敵も多かったですが地図と照らし合わせていく作業は謎解きのようで面白くもありました。
また場所が判明したことでこれまではただの背景と見ていた景色も、そこに旅行しているような気分も持つことが出来るようになりそれはそれで楽しいですね。

その②に続きます。

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