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清潔の維持

清潔の維持についても、よく相談を受けます。親御さんが多いですが、本人からも相談を受けることがあります。いくつかのパターンに分けて説明します。あ、もちろん、私は感染症の専門家ではありませんし、最新の情報を知っているわけでもないので、あくまで現時点(2020年4月4日)で私の理解している範囲の話です。

指しゃぶりをする、手で目や顔をいじる

コロナウイルスは飛沫感染と接触感染でうつるとされています。ウイルスがついた物に手を触れて、その手で目、鼻、口などの粘膜に触れることで感染する可能性があります。自閉症スペクトラムの子どもでは、色々な癖があったり、清潔の概念が良く理解できないために、目や口、鼻などを触ってしまうことがあります。もちろん、指示が理解できる場合は口頭で指示をすれば良いのですが、障害の程度や年齢によっては指示が理解できなかったり清潔の概念がわからない場合もあります。頭ではわかっていても、つい触ってしまうことも多いですね。もちろん触らない方が良いのですが、あまり強く何度も注意したり叱り続けたりすると子どもも大人も疲弊します。子どものイライラも強くなって自傷や他害にいたることもあります。こういう事態は裂けたいです。

注:下線の部分はリンクになっています。

リスクを減らす

まず、こうやれば必ずうまくいくという方法はない、ゼロにはできない、だけど頻度や程度を減らしてリスクを少しでも下げるという発想で対応しましょう。ゼロを目指すのは実際的ではないし、支援者も当事者もヘトヘトになってしまうかもしれません。保護者や支援者が疲れすぎないように無理のない範囲で説明や対応をしましょう。

子どもに説明する

理解できる範囲で説明しましょう。説明は単純、具体的にします。

「コロナウイルスは目に見えないバイキンで体に入ると熱や咳が出ることがあります。ウイルスがついた手を口に入れたり、目をいじったり、鼻に入れると体に入ります」

みたいな感じです。これはあくまで1例で子どもの状態によって、色々表現を変えましょう。大事なことは理解できるように説明することです。子どもの年齢や障害特性によっては全く理解できないこともあります。その場合は無理に説明しなくても良いでしょう。

それでも触ってしまう

色々説明しても、顔に触ってしまうこともありますね。ウイルスがつかなければ良いのですから、手や物を清潔にします。

手洗いを良くする、これが基本です。

物を清潔にする。子どもが触れる机とかオモチャを洗ったり消毒するなどです。今はアルコールは入手しにくいですが、薄めたキッチンハイターや中性洗剤で洗うことも有効のようです(最後に関連するサイトを載せました)。ペーパータオルなどにを含ませて拭いた後、水拭きします。

両手を使うことをする。

両手を使うことをしていれば、顔を触る頻度は減りますね。状況によってはなるべく両手を使う遊びや課題を検討します。両手を使ってするゲーム、パズル、レゴ、お絵かき、折り紙、ハサミを使うなどで両手を使う時間を増やすことが効果があることもあります。

アレルギーがあれば治療をきちんとする

目や鼻のアレルギー、アトピーなどがある時は、眼科や耳鼻科、小児科の先生に診てもらって治療をきちんとする。眼科受診してアレルギーの治療をすることで目いじりが減った子どももいます。

チックの咳払いと本当の咳を混同しない

チックの咳払いはコロナとは関係ありません。運動チックのタイプによっては、一見、咳をしているように見えることがありますが、チックの咳払いは、コロナや風邪による咳とは全く関係ないですから誤解しないようにしましょう。誤解されて困った人がいます。

家庭内の消毒

アルコールは手に入りませんね。その場合、家庭用の漂白剤を薄めて使うことが良いようです。薄め方ですが、色々サイトを探しましたが、下線の台東区のサイトが0.05%次亜塩素酸ナトリウム液の作り方が図示されていて分かりやすいです。次亜塩素酸ナトリウムは家庭用の漂白剤の成分です。

社会福祉施設で働く方

社会福祉施設のスタッフの方からも質問を受けることがありますが、このサイトを見ながら相談することが多いです。

できることをやってリスクを下げる

色々心配になりますが、できる対策から始めましょう。内閣府のサイトも分かりやすいのです。ワイドショーやツイッターなどだけ見ている人もいるようですが、公的機関のサイトの情報はとても参考になりますよ。



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