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#音楽

令和の死にコンテンツ「ピチT」を考える

 気づかないうちに、世の中からピチTが消えていた。ピチTとはもちろん、「ピチピチしたTシャツ」のことである。  ま、ビッグシルエットが覇権をにぎっている現代において、ピチTを見かけなくなったのは、当然のことかもしれない。しかし、ピチT全盛期の2000年代に中学、高校と青春を過ごした私としては、いささか寂しいものがある。あの頃のミュージシャンはみなピチTだった。思い出してみてほしい。  たとえばこの『フレンジャー』の大塚愛氏は、2000年代のピチT文化をこれでもか、というほ

地球と書いて「ほし」と読ませる

 とある字を書いて、本来とは違った読み方を与える手法がある。これを当て字もしくは借字と呼ぶが、私はこの言葉遊びが大好きである。「おお、かっこいい!」と思うものがあれば、「何だよそれ」と思わず笑ってしまうパターンもある。予想を裏切られる意外性に、グッと惹かれるのだ。  この記事のタイトルは、そんな当て字の中でも有名だと思われるものを引用した。桑田佳祐&Mr.Childrenの曲『奇跡の地球』である。この曲は見ての通り、地球と書いて「ほし」と読む。桑田氏の頭の中は一体どうなって