Lernfeld (2)


こんにちは。このページに足を運んでくれてありがとうございます。

今回は職業学校で行われたLernfeld2の内容についてお話しできればと思います。 ちなみに2というのは範囲であって、前回の記事の続きという訳ではないので、前回の記事を読んでいなくても問題はありません。 ただ職業学校とは?Lernfeldってそもそも何?と思った方がいたら、記事『職業学校の一日』『Lernfeld (1)』でそのことについてお話ししているので今回はその内容は省かせていただきます。


重ねての注意になりますが、職業訓練は職種、受ける州、年度によって変化があり一律ではないことをご了承ください。


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LF2 ~ Orthopädische Fußeinlagen herstellen u. anpassen ~**

この範囲では、謂わゆる医療用インソール(中敷き)製作に基づく主な症状の認知と(病理学)、主に踝(くるぶし)から下にかけての足についての解剖学的知識について学びます。


僕の行われている職業訓練は、3年かけて行われます。学校は、週に1.2度しかありませんので実践的な訓練、謂わゆる工房で行われる訓練よりも日数的に短いです。 これは僕の職種が手工業(handwerklich)な為、比率が実践的な訓練に多く向けられています。 こうした違いなども、州や、職種によって変わる為、ご注意ください。

また、学校登校日の日数が少ない為、本校ではLernfeldを通して、次のような指導を行なっています:

義肢装具士の職業訓練期間に於いて、職業学校では人体の最も下、つまり足への装具から、下肢、腰、上体へと段階的に学んでいきます。
LF2は、その最初の段階ということになります。


さてLF2の内容についてですが、はじめに足を形成する骨・筋肉について学びます。これらは授業中に配布された骨の絵付きプリントを元に教材で調べて正しい名前、機能を埋めていきます。 こうした解剖学視点から進められる授業では、正しく理解できているかの確認の為、数週間後に小テストが行われるので、暗記必須です。(勿論ラテン語の名称も♡(笑))

足の骨・筋肉について学ぶと、次はバイオメカニクス(Biomechanik)から視る、人の歩行の仕組みや、足裏が地面に触れてから離れるまでの歩行間についての知識をつけます。 簡単に言えば、『どう歩くか・または意識せずに自分たちはどう歩いているのか』ということです。 


こうした授業を受けた後は、少し変わった内容にチェンジし、次は実際に中敷きに使用される材料について、学びます。日本では材料学というみたいですね。(Werkstoffskenntnisse)

中敷きに主に使用される、プラスチックといった合成物質、コルク、アルミ、鋼等といった材料の特質、また装具としての製作にあたり患者への良点、悪い点について学びます。

ここでは材料の名前が正しく日本語で見つけることが困難だった覚えがあります。そのため今でも日本語で鋼は何て言うんだろうとか起きるのでもうドイツ語オンリーで特性などセットに覚えています。ちなみに、ここではラテン語暗記する必要はありません笑


材料学が終わると、次は病理学(Pathologie)と呼ばれる足の主な症状について勉強します。
足の症状はその形状からFußdeformität、Fußfehlstellungと訳されています。 ここでは足の異形の原因、あるいは予防について、またその種類について発端となる足の箇所(踵、土踏まずあるいはつま先等)に分けて学んでいきます。

LF2では範囲が範囲な為、各課題に合わせこまめに小テストやテストが行われました。 その方が一度に沢山の内容を学ばなくて済むのでこちらとしては助かります。 

LF2の締めくくりとして行われたテスト(Klausur)では、例として、『ハイヒールをよく好み履く女性が自身の足の痛みを訴え医者を訪れ、中敷きの供給(Versorgung nach Maß)の診断書を受け取った。いかに続く質問に対して、義肢装具士として適切な回答を述べなさい』という感じでした。

つまり、ハイヒールを履くことによって起こりうる異形の原因と、ヒールがスニーカーとは違う足裏の、体重を掛けられた状態の様子の変化についてや(病理学、バイオメカニクス的視点)、歩く為に必要とされる筋肉の名称(解剖学)について答えるといった感じです。 


範囲がとても長く、4,5ヶ月このテーマに向き合っていた気がします。その頃は11月〜2月で、12月はドイツでクリスマスマーケット等開催されていたんですが、忙しくてその年1度も訪れることができませんでした‥笑 今はまた違う原因で、気楽に外に出たり、誰かに会ったりするのは難しいですが、どこかで心を休ませながら毎日を行きたいですね。 皆さんも健康でありますように。


今回は長くなってしまいましたが、以上です。


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