届かない人への手紙
他の人の心の傷について「あっ、これは『わかるよ』なんて口が裂けても言えないな」と思うことがここ数日で何回かあって、ぼんやり、そわそわしたまま、あまり仕事が捗らなかった。
力になるよとか、大丈夫だよとか、よくある言葉をかけたいような、しかしそんな「よくある言葉」じゃダメだ、だいたい、他人がどうにか出来る話ではないんだし、でも何も言わないのもなんだか、しかし…などとグルグルしてしまった。
「わかる」「それあるよね」っていう共感の言葉や、「大丈夫」「気を取り直して」という励ましの言葉はテンプレがいっぱいあるのに、どうにもならない、どうにもできない人に対してかける言葉の種類はどうしてこんなに少ないんだろうな。「そっかー」とか「大変だったね」とか、そんなんしかない。
他人が出来ることなんてたかが知れているし、結局は本人次第なんだけど、倒れそうな人にさ「結局あなた次第ですよ」なんて言うことはなかなか出来ない。
私に出来ることなんて大してないかもしれない。でも、だからって何もしなくて良いってわけじゃないよな、とも思う。
頑張れない時は頑張らないで良いよ。「これからどうする？」なんてわかんないよね。いつまでも休んでるわけにいかないなんて事、あなたが一番よくわかってるし考えてきたんだよね。
あなたのために、あなたがなるべく笑って過ごせる道を、あなた自身で歩けたらいいな。いや、まあ、笑って過ごせなくても、せめて泣きたい時に泣けるような道を。
生きていちゃいけない人なんていないよ。理屈で他人を否定する人の正義より、あなたが死なないでいる今の方がよっぽど正しいよ。
今日の絵
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