フィルム写真アプリ考察〜ビッグミニのネガを添えて〜
フィルム写真風に撮れるアプリは以前からある。
2011年ごろからDxO Film Packを使ったり、キャプチャーワンの現像で追い込んだり、富士フィルムのフィルムシミュレーションに凝ったりと、試行錯誤してきた。
ある時から、フィルムに拘らなくなり、機材もデジタルに完全移行して、デジタル写真の良さを探ってきた。
それはデジタル写真をフィルム調にしても、プリントまでの完璧な再現性を得られないことへの諦めでもあったし、両者が異なるプロセスでありサッカーとバドミントンくらい違うものであることに気づいたからでもあった。
費用対効果と効率を考えても、フィルムの階調が欲しければ、最初からフィルムを使った方がいい。というかフィルムを使うことでしか、フィルム写真にはなり得ないのだから。最終的な写真だけでなく、全てのプロセスにおいて。
そういうわけで、今全くフィルムを使わないのだが、そんなことを数年グルグル考えて2周くらいした今、フィルムシミュレーション系のアプリが再び面白く思えてきた。
アプリの精度向上、そのエンターテイメント性、認知度の高まり、ジャンルとしての確立が最近なされてきたように思える。
フィルム写真、デジタル写真という二元論に、フィルム風デジタル写真という新たな柱が立ってしまったような、そんな気がするのだ。
もちろんそのような分類を気にするのは、写真を趣味や仕事にしているとてもニッチな層だけなのかもしれない。iPhoneネイティブでごちゃ混ぜの写真媒体に触れている10代は、全ての写真をただの写真(あるいは画像)としてしか見ていない感じもする。
最近使ってみたアプリ2つを元に考えてみよう。
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