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Leica Qとは何だったのか(前編)

noteから、本Leica Qマガジンが90回購読されたという通知が来た。

そんなに!と驚きながらもLeicaQ を使っていた時期を調べてみると、2018年の6月だった。梅雨の時期に、紫陽花を撮る写真からライトルームのライブラリは始まっていた。90回という購読数に驚きながらも、Qを使っていたのが4年も前になることに同時に驚いた。パンデミックは時間の感覚を狂わせる。後継機であるQ2が出てもうしばらく経つはずだ。

随分大げさなタイトルになってしまったが、今回はLeicaQで撮影した写真を今改めて振り返ってみようという企画

Leica Qは現在使っていない。Qを使った後に、M10-Dを3年ほど使い、今はSL2Sをみっちり使っている。その比較において、当時書けなかったことが今書けるかもしれないという思いに駆られた。書けないということは、理解に及んでいないということである。noteからの通知がそんなきっかけを与えてくれた。

過去の写真を見たり触ったりするのは、写真家でなくても誰にでも楽しいもので、写真本来の役割であり楽しみ方だと思う。

過去を懐かしんで思い出す側面もあるが、撮影者ならその当時のデータや撮影方法がどのようなものであったかを振り返る機会にもなる。そして当時は理解できていなかった、新たな気づきを得られるかもしれない。

写真は寝かせてなんぼ。時間が経てば経つほど良い。

そして今は便利なことに、暗室と現像液がなくても、データさえあれば手元のライトルームでいつでも過去の写真を引っ張り出してきて再現像したり、鑑賞したりできてしまう。ライトルームであれば撮影年月を自動的に階層化してくれるので、フォルダ分けの必要もない。そして撮影したカメラやレンズで検索ができるので、脳内の記憶にある写真にたどり着きやすい。

写真管理にズボラな人はメタデータのある写真を全て、とりあえずライトルームに入れておけばいいのだ。

ライトルームの話をしてしまいそうなので一旦戻す。

LeicaQは後継機モデルQ2が出たが、僕は使わなかった。

それは初代LeicaQの時点でカメラとして完成されていたからだ。いや、はっきり言えば、完成され過ぎていた。

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