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あんなに私だけって言ってたのに。

あれ以来、一ノ瀬さんはもちろん、菅原さんとのコミュニケーションも少なくなってしまった。その2人は頼み込んでまだ許してくれているのだが、2人以外の女子との連絡を一切禁止されてしまった。でも、いい。僕には桜がいるから。僕は桜に依存しているのかもしれない。

〇:あぁ、二限の経済学よく分からないんだよなぁ。
美:おはよ、〇〇君!


〇:一ノ瀬さん、おはよう。
美:一緒に受けてもいい?
〇:いいよ。
美:やったぁ!
〇:一ノ瀬さん、経済学何言ってるか分かる?
美:うん。大体はわかるよ。
〇:まじで?僕全然分からなくてさ。
美:結構難しいよね。
〇:うん。もし良かったら教えてくれない?
美:いいよ?
〇:まじで?ありがとう。助かります。
美:ただ、条件があります!
〇:なに?
美:私のこと一ノ瀬さんじゃなくて美空って呼んで?
〇:しょうがない。手を打とう。
美:やったぁ!じゃあ、「美空、勉強教えて?」って言って?
〇:美空、勉強教えて?
美:いいよぉ。///
〇:何照れてんの笑
美:名前呼び嬉しくて///


〇:自分で言ったんじゃん。笑
美:だね笑
美:前回の内容の復習しようよ。
〇:お願いします。

キーンコーンカーンコーン

〇:いやぁ、助かった。少しずつ理解できるようになったよ。
美:それなら良かった!
〇:本当にありがとう。
美:いえいえ。
〇:次も同じ授業だよね?
美:そうだね。
〇:じゃあ一緒に行く?
美:いいの!?
〇:まぁ、お礼ってことで。
美:やったぁ!ギュッ
〇:ちょ、抱きつくのはだめ!
美:(´-ε -`)ブゥ...
〇:次なんの時か、、、

〇:え?
美:どうしたの?
〇:あれ。
美:ん?あ、、、

そこには他の男子達と仲良さそうに談笑する桜の姿があった。

美:あれ、桜ちゃん?
〇:だね。
美:あれ!?
〇:ん?
美:一緒に教室入っていったよ?
〇:ほんとだ。
美:これって、もしかして、、、
〇:桜に限ってそんな事しないと思うんだけど、、、。
美:〇〇君以外見てない感じだったもんね。
〇:あ、出てきた。
美:桜ちゃんと、男子2人だね。
〇:うん、、、。
美:〇〇君、大丈夫?
〇:あぁ、ごめん。大丈夫だから。
美:お昼ご飯、どうする?
〇:、、、美空、一緒に食べよ。
美:いいの?
〇:うん、、、。
美:食堂行く?
〇:うん。

お昼ご飯を食べ、三限の授業も終了、〇〇も美空も三限で終わりのため、帰宅の用意をする。

美:〇〇君これで終わり?
〇:うん。
美:じゃあ、帰ろっか。
〇:そうだね。
美:桜ちゃんと帰る?
〇:いや、美空と帰るよ。
美:いいの?いつも待ち合わせしてるのに。
〇:さっき友達と帰るから先に帰ってていいよ。って言っといた。
美:そうなんだ。
美:じゃあさ、〇〇君。
〇:ん?
美:お茶していかない?
〇:、、、いいよ。
美:ほんと!?
〇:うん。
美:今日の〇〇君は美空に沢山構ってくれるね。
〇:たまには、ね。
美:嬉しい///
〇:どこ行く?こないだは和菓子のとこだったよね。
美:今日はねぇ、喫茶店に行こうかなと。
〇:いいね。いつも誰かと行ってるとこ?
美:私あんまり友達いなくてさ、よく話すのは〇〇君と姫奈くらいなんだよね。
〇:そっか。なんかごめん。
美:気にしないで?でも、私とこれからも仲良くして欲しいな。


〇:それはもう、もちろん。
美:ありがとう。
〇:じゃあ行こっか?
美:うん!

美:美味しそう〜!でかっ!
〇:だね。笑
美:2人で半分こにして良かったね。笑


〇:確かに。笑
美:じゃあ、美空があーんしてあげるね?💕
〇:いや、それはいいよ。
美:遠慮しないでぇ💕
〇:わ、分かった。
美:はい、あーん💕
〇:あーん。
美:どう?
〇:美味しい。
美:美空にもあーんして欲しいな?💕
〇:しょうがないなぁ。はい、あーん
美:あーん💕んぅ、!美味しい!
〇:美味しいよね。
美:〇〇君のあーんだから余計美味しいかも?
〇:それは良かったよ。笑
美:また〇〇君とお茶したいなぁ。
〇:気分が乗ったらね。
美:けちぃ。
〇:まぁ、付き合ってあげてもいいよ。
美:付き合う!?///
〇:いや、その付き合うじゃなくて、お茶に。笑
美:期待させんなよぉ。
〇:勝手にしてるんじゃん笑
美:まぁ、いっか。食べよ?
〇:うん。

美:美味しかったね!
〇:うん。
美:じゃあ、美空はバイトあるから、、、。
〇:また明日ね。
美:んぅ、離れたくなぁい。
〇:明日会えるでしょ?
美:じゃあ、最後、なでなでして?
〇:彼氏でもないのに、いいの?
美:〇〇君だからいいの///


〇:分かった。ナデナデ
美:///
〇:バイト頑張ってね?
美:うん!
〇:じゃあね。
美:ばいばい!

ガチャ

〇:、、、
桜:お帰り!遅かったね。


〇:うん。
桜:どうしたの?元気ないよね?
〇:いや、別に。

ヒラッ

桜:なんか落ちたよ?レシート?え、、、
〇:、、、
桜:今日、喫茶店行ってたの?
〇:うん。
桜:誰と?


〇:美空。
桜:名前呼び、、、。
桜:この間まで一ノ瀬さんだったのに。
〇:別にいいでしょ。
桜:良くないよ。〇〇の帰りが遅くて桜寂しかったのに。
〇:学校でさ、男二人と楽しそうに話してたよね?
桜:なんで、それを、、、。
〇:二限の終わりに美空と次の教室向かう途中に見かけたんだ。
桜:そっか、、、。
〇:あんなに僕だけしかいないとか言っといて自分はいいんだね。
桜:そんなこと、!
〇:その姿を見たから美空と喫茶店行ったんだ。
桜:そんな、、、。あれは、
〇:別にいいよ。気にしてないから。
〇:その代わり僕も好きにするからさ。
桜:やだ。


〇:やだ?自分勝手だな。
桜:あの子たちはサークルの後輩なの!
〇:だから?
桜:だから?って、、、。
〇:それがなんの答えになるの?
桜:だから、そんなやましい気持ちは一切ないってこと。
〇:桜がなくても向こうがないかは分からないじゃん。
桜:それはそうだけど。
〇:だからさ、お互い縛らずに自由にしようよ。
桜:それって、、、別れるってこと?
〇:桜がそれを望むならね。
桜:そんなわけないじゃん!
〇:そっか。
桜:どうすれば信じて貰えるの、、、?
〇:じゃあ、はい。
桜:ん?
〇:第1段階、はぐ。
桜:んっ!///

ギュッ

〇:結構悲しかったんだよ?
桜:ごめんね。


〇:僕こそ、酷い態度とっちゃってごめん。
桜:いいの。今回は私がいけないし。
〇:僕もいけないよ。
桜:じゃあ、お互い様。
〇:そうだね。
〇:第2段階、ちゅー。
桜:いいよ///
〇:桜からしてよ。
桜:うん///

チュッ

桜:幸せ///
〇:僕も。
桜:これからはずっとふたりで居ようね?
〇:大学があるけどね。
桜:〇〇と同じ学部受験し直そうかなぁ。
〇:それはお金とか色々大変だからやめな笑
桜:でもぉ。
〇:行き帰りは必ず2人でする、毎日2人で夜ご飯作る、必ず一緒に寝る、この3つをしたいな。
桜:桜もしたい///
〇:よし///じゃあ、明日も早いし寝ようか。
桜:え?
〇:いや、寝よう?って。
桜:第2段階で終わりなの?
〇:え?あ///
桜:最終段階までやっちゃおうよ///
〇:いいの?
桜:うん。だって〇〇のことが大好きだもん///
〇:じゃあ、今日はもう寝かせないから。
桜:のぞむところだっ///

こうしてふたりは仲直りし、幸せな時間を過ごしました。でも、桜は次の日の一限は間に合わなかったそうです。

桜:今までずっとフル出席だったのにぃ。


〇:でも、僕との時間の方が大切でしょ?
桜:それは、そう///
桜:でもこれからは一限がない日にしようね?
〇:そうだね。

fin.

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