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保健師1年目のわたしへ。

先日「未来の保健師と新任期保健師の交流会FIRS TDOOR」にゲストスピーカーとして参加させていただきました。

FIRST DOORの始まりのストーリーはこちら

学生さんと1〜2年目の保健師さんの交流会に参加させていただき、楽しい時間を過ごせました。

そこで思ったのが、「私が学生や新任期保健師だった頃にこんな交流会があったら良かったなぁ」ということ。

学生の頃はなんとなく「保健師って楽しそうだな」とは思っていたけれど、実際どんな仕事なのかは何も知らなかった。

保健師になりたての頃は、仕事の面白さややりがいがわからなかった。むしろ、病院を退職して保健師の道を選んだわたしは「看護師に戻りたいなぁ」とさえ思っていた。

こんな過去の自分に、FIRST DOORはピッタリだと思いました(当時はオンラインで全国各地の保健師仲間とつながれるなんて、想像もしていなかったけれど)。

学生さんや新任期保健師さんたちのお話を聞いたことで「時代は違えど私も同じことにつまずいたり悩んだりしたなぁ」と当時の気持ちを思い出しました。

保健師1年目の自分へ手紙を書くとしたら、どんなことを書くだろう。そんな想像をしながら、この記事を書いています。


どんどん失敗して良いんだよ

どんなに入念な準備をしていても、失敗することはあるよね。失敗するのは恥ずかしいことだと思っているみたいだけど、そうではないよ。あとから振り返ると、失敗したから気づけたことや次に活かせたことばかりだよ。
失敗は宝物、次にチャレンジするためのサンプル。

どうせ失敗するなら早めに失敗しよう。うまくいかなかったら周りに助けてもらおう。


もっと自信を持って良いんだよ

「妊娠出産経験がないからお母さんとの関わりに自信が持てない」なんて思う必要はないよ。
それを言うなら、要介護状態になったこともないし、メタボリックシンドロームになったこともないのだから。
自分が母親になってわかったのは、担当保健師の妊娠出産経験は関係ないということ。それよりも、しっかり目の前の子どもやわたしに向き合ってくれるか、気持ちに寄り添ってくれるかが大事だなと思ったよ。

新人だけど、それまでに学んできたことや仕事に対する熱意には自信を持って。必要以上に自分を卑下する必要はないのだから。


1人でできることなんて、そう多くないよ

保健師が1人でできることって、実はほとんどないよ。
これから直面することは、色々な人と仲間になって、みんなの知恵を出し合って、少しずつ前に進んでいくようなことばかりだよ。
警察官や消防士さん、弁護士さん、スーパーやコンビニの店員さん、銀行の窓口の人・・・たくさんの人と力を合わせることになるよ。大変なことも多いけれど、これって保健師の醍醐味の一つなんじゃないかと思うよ。

そうそうたるメンバーが集まる会議を進めたり、関係各所との細かなやりとりをしたりとプレッシャーの大きな役を担うことにもなるけれど、成長のチャンスだから頑張れ!


「鮮やかな解決」はない仕事だよ

どんなに最善を尽くす努力をしても「よし、キレイに解決した!」とスッキリ思えることってほとんどないよ。
そういう仕事だ、と思っていた方が良い。
「おそらくベストは尽くせたと思うけれど、これで良かったのだろうか」と思うことがほとんど。でも裏を返せば、この問いが出てこなくなったらマズイのではないかとも思うよ。
自分以外の人の人生に関わる仕事なんだから「よし、キレイに解決した!」って言い切ることはできないと思うの。

どんなに経験を積んでも、問い続けていける保健師をめざそう。



ここまで読み返してみると、保健師1年目のわたし宛に書いたつもりでしたが「今の自分にも必要なメッセージだったかもしれない」とも思いました。
根本は変わっていないのかもしれないですね。

わたしに初心を思い出させてくれたFIRST DOORのみなさまに感謝です。

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