スケッチブックに絵を描くだけのこと
クレヨンでスケッチブックに絵を描くだけのことが、なんでこんなに難しいんだろう。
娘はそれを、いとも簡単にやってのける。何が難しいの?と言わんばかりに大胆にクレヨンで紙に絵を描くことができる。
わたしは昨日までそれができなかった。きれいに描けないし、上手くできない気がするし。簡単なはずの行為のハードルがタワマンくらい高かった。
「できないとか苦手とか言うな」とよく夫に言われる。字を書くのも、絵を描くのも、体が伸びさえすればいいストレッチでさえ、自分は「きれいにできない、自信がない」と言ってしまう。
「問題なのは自信がないことではなく、そう思うことで自信がなさそうに見えてしまうこと。」だと夫は言う。
確かに、自信満々の顔でダンスを踊っている人は実力がどうであれ上手に見える気がする。
以前、テレビ千鳥という番組で千鳥のノブさんが絵を描いていた。クオリティが絶妙だと番組内では笑われていたけど、躊躇なく絵を描き込んでいく姿に驚いたことがあった。
自分だったら、"上手く描けるかな"と考えてしまい筆が動かないだろうから。本当は上手さなんて関係なく誰でも描いていいもののはずなのに。なんであんなに怖がっていたんだろう。
夫の洗脳のおかげで、できない・苦手だと思ってしまう呪いが解けて、絵が描けるようになった。
描いた絵を見て娘は「母ちゃん上手!どうやって描いたの?あとで教えて」と言ってくれた。それがとても嬉しかった。
"公園でイーゼルを立てて絵を描いてるおばあちゃんにはなれない"というのも思い込みだったのかもしれない。
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