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Vol.4 目白さん

大海が総務部として異動した頃
目白さんは「常務取締役」
兼「営業本部長」だった
営業事務専任の社員が居ない中
目白さんは見積書・請求書
その他 契約書 等々の書類作成
たくさんの業務を背負っていた

「大海さん、手が空いてる時で
 いいんだけどさ
 営業の仕事 手伝ってくれない?」

小小企業のウチの会社には
〇〇会計やら△△精算やら
システムの導入はない
(数万円/月 なのにね・・・)

全てExcelで発行してるんだって
驚き!

目白さんに色々とご指導頂き
顧客ごとの締め日や支払い日
種類、単価…etc
WordよりExcel好きな大海には
楽しい仕事のひとつとなった

ある日。
「大海さんって、頭いいよ!」
って大きな声で言った目白さん

目白さんの後方ドアから
入室したばかりの大海は
ちょうど、聞こえてしまったので
聞こえたからには【お礼】

「ありがとうございます!」

後ろを振り返った目白さん
「え!居たの?」

大海の目前で直接言われると
「ホントにそう思ってる?」
となるけど
居ないと思って
言ってくれたんだ!って事が
すごく嬉しくて
【その気持ち】に応えよう
と思った

大海の元上司だった上野さんは
「いいよ~
 あとでもいいよ~
 なんでもいいよ~
 仕事なんて60%できれば
 いいんだからぁ」

そんな人だからなのか
大海からの問いに対して
レスポンスがすごく遅い

そんなんじゃ
仕事おわらないでしょーよ
仕事はさっさと片付けて
とっとと帰りたい大海には
イライラの根源だった

その上野さんが定年となり
(今は嘱託社員)
目白さんが大海の上司になった

vol.0「登場人物」にも
書いたけど
目白さんは常にたくさんの
案件を抱えているので
仕事のやっつけ方が半端ない
イコール
レスポンスも早い
 
そんな上司だから
大海も目白さんに依頼された
業務はスピード命

もっと早く
上司になってくれれば
良かったのにな
そしたら、
上野さんから「いじめ」や「差別」を
受ける事もなかったのに・・・

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