年男の終演
どうやらいまの棲み家を 年明けには 引き払わなければならなくなりそうだ。 そうなると 好物のチーズのことばかりを考えてもいられず、 かと言って他の町にも よくない細菌が蔓延しているという噂を聞きつけ、 にっちもさっちも行かなかくなった。 ただ元はと言えば、 現在の住まいを変更しなければいけない とは思っていたのだ。 時期がいくぶん早まっただけのことである。 「どこへ移動しようか」 ひとりで町を歩いて考えてはみるけれど、 あまりよい考えが浮かんでこない。 何も浮かんで
ひつじとねずみと言っても、 ひつじの方が若い。 しかし、 この町ではひつじの方が先輩で ねずみは仕事の基本から色々と ひつじの背中を見て学んできた。 なぜそうしたのかと言うと、 その方が効率的だと思ったからだ。 ひつじはあまり口うるさく 他人に諭すタイプではなく、 もっと言ってしまえば ”傍らにヒト無きが如し” という態である。 本来は群れをなして生きる品種なのに。 それでも、周りの後輩たちは このひつじのやることに付いてきた。 やはり、その方が手っ取り早いと 感じた
いつかフジテレビにて 21時55分くらいに数分間だけ放送されていた 視聴者参加型の 2者択一の番組があって、 たしか僕が20代半ばの頃だったので 10年くらい前のことだろうか。 (スマートフォンが普及し始めた頃だったと思うが) とある日 『大人と子供、楽しいのはどっち?』 のようなお題があって、 当時の僕は 「責任がないし自由だし子供の時でしょ」 と1人でぶつぶつ呟きながら 投票結果を見ていたところ (この手の番組を見ていても 視聴者参加はしない口、傍観者の類) 結果はたし
先日、 さそり座の友人が 誕生日を迎えた。 彼の職業は刑事で、 探究心とディープな懐を備える 彼にはやはり適職と言えるのか。 12年くらい前にとある職場で 占星術を語っている同僚がいて、 その当時は 「そんなの当たるのかなあ」 という具合に対抗していたけれど、 古代に誕生してから形を変えつつも 現代まで受け継がれているとするならば、 一見の価値はあるのかなと感じている。 科学の実証だけでは 割り切れないことも多く、 感性が豊かで生命力がより強いとされる 女性の支持を集め
つゆ入り~セミの声
東京の練馬区にある としまえんが 8月末で閉園するらしい。 それを知った時は、 「ついにその日が来てしまったか、、、」 と残念に思ったのだ。 小学生くらいの時に見た 遊園地の特集の雑誌にて、 一番はじめのページに 掲載されていたのが 「豊島園」であり、 自分の中では 日本の遊園地と言えば やはり「豊島園」であった。 この豊島園、、 実は行楽で足を運んだことは あまりないと記憶しているが、 中高6年間の運動会にて 使用させてもらった 思い出深い場所なのである。 僕の中学
子供の頃、 千葉に住んでいた 母方の祖父母に連れられて 夜空の花火をよく見にいった。 初めて見た時はひどく感動したが、 小学生の半ばくらいから どちらかというと 花火大会には付き物である 屋台の雰囲気の方が好きで、 やれイカ焼きが食べたいだの やれべっこう飴が欲しいだの と言っていた。 けれどもそのうちに、 花火大会には たくさんの観客が伴うことがわかり、 (人が多いのは苦手だった) 小学生の高学年には次第に 元気を失っていったように思われる。 大学生の頃にも 花火大会
夏休み、、、 思えば、 高校生の頃も 大学生の頃も 20代の大方も 夏の休みの日の過ごし方は ほとんど変わっていない気がする。 和室にて TVでは甲子園の試合が流れていて、 (実際はほとんど観ていない) 体は横になりながら アイスでも食べている。 海もプールもほとんど行かない。 (行ったら行ったで、それなりに騒ぐ) 8月前半の深夜には NHKの戦争ドキュメントが放送されていて、 一時期は食い入るように見ていた。 何本も印象的な番組があったが、、、 80歳近くになる
基本的に やる気が出ない性質ではあるが、 自律神経が整わないと もはや体が作動しなくなる傾向にある。 それはまるで、 具合の悪いハトが その場に座ったままの状態で 動かなくなるかように。 調子が悪くても 音には一往の反応を見せる。 音楽は聴いている。 spotify のプレイリストの中身も そろそろ飽き始めた頃のようだ。 好きなラッパーの ミュージックビデオの舞台が 山梨県のとある駅である。 僕の父親は鉄道マニアであるが、 そう言えば 僕は電車よりも 駅の外観やホームが
自粛生活 5月編
日本ダービーを見ていて、 やはり思い出す馬は多いけれど。 以前、2冠馬として書いた ミホノブルボンと同様に、 サニーブライアンもやはり 逃げ馬だった。 競走成績 10戦4勝。 成績はそんなにパッとは しないのかもしれないが、 1997年のクラシック戦線を 見ていた人であれば、 はっきりと覚えているはずの 競走馬である。 「これはもう、フロックでもなんでもない! 2冠達成!!」 当時フジテレビの三宅アナの この実況は有名である。 サニーブライアンは 単勝6番人気で 日
カルピス、 じゃないよ。 最近変わらずに ネットでTVドラマを観ていて、 動画のインパクトって やっぱり強いよな と思うのである。 動画 vs 紙面 について少し考えてみよう! 動画は ・見た目のインパクト ・音響効果 がかなり強く 視るものを映像の世界へと引き込む。 対して 紙面は ・後々に残る文字媒体 ・特有の静けさ があるために 読み手に考察の余地を与える。 さらに、 動画というか 映画に関して。 洋画は お金がかかっていることもあり、 やはりスケールが大き
とりあえずの宣言は、 解除を迎えた。 明恵夫人の旦那の マスクの形状は、 変わらずに 気になるところである。 なんだかんだ言って、 僕は自分の半端な身分をいいことに、 この2ヶ月間くらいを たのしんでいたのかもしれない。 昨日はまた、 ひさびさの出勤だった。 結構たのしかったけれど、 普段部屋の中で モルモット的に 動いているだけの自分としては、 やはり疲れた。 疲れの原因は平時の睡眠不足から 来ているのかもしれない。 家にこもっている時は そこまでのエネルギー消費は
この自粛生活、蟄居暮らし、ほら穴住まい の期間中 とある sns で大学時代の友人と繋がりを得た。 彼は現役の教師なのだが、 僕がいままでに見てきた中で トップクラスに人格が優れていて、 彼なら教壇を任せられるなと思う人間である。 (どこか上からな口振り) 昨夜 LINE にて、 彼からは「泰然自若」 というワードも得ることができた。 激動の流れの中でも、 自分を見失いたくはない という気持ちの表れであろう。 (どこか上からな展望) 先日、とある課題をやっていて 「より
自粛生活 4月編
僕に、 もし天から何か 授かったものがあるとすれば、 それはおそらく 「睡眠」であろう。 この世に生を享けてから いままでの間、 睡眠不足はあったものの、 睡眠障害はほぼないと思われる。 ちびっこの時は、 かなりの時間 眠っていたらしい。 いつか家族で北海道を旅行した時、 父親が運転するレンタカーには、 助手席にて道案内をする弟がいて、 その後部座席に僕が座ったのだが、 あまりに天気がいいものだから、 道央を走っている最中 ほぼほぼ眠ってしまったことがある。 その時、
たまには 自分が少しは打ち込んできた、 野球の話。 中学の部活動で 軟式野球部を選んだのは、 母方の祖父母が巨人ファンであったこと 中1当時は朝練がなかったこと 野球という競技をなめていたこと などが挙げられる。 小学校3年生くらいの時、 祖父母にグローブを買ってもらい、 ”キャッチボールをする少年” に憧れていた自分がいる。 母方の実家は千葉にあったが、 もとも東京都の出身で、 野球=巨人であった。 (ちなみに、父方の実家は横浜であり、 大洋ホエールズの流れだった
春から大学生になる コウジは、 アルバイトを探していた。 3月、 自宅の郵便ポストに入っていた、 「◇◇水族館/今春OPEN! 新規スタッフ募集!!」 というチラシの文字が コウジの目に留まり、 「これでいいかな」 と思って、 コウジは 面接を受けに行った。 タイミングを同じくしてか 結構人数がいる。 アルバイトの面接は はじめてだったので、 コウジは少し神妙にしていた。 が、 ひとり、 色白ではあるが 髪がロングの 今風の女の子の姿が、 コウジの目に留まった
ヨックモックの お菓子の中では、 このグリーンのやつが 一番好きかもしれない。 小学生だった頃、 放課後 遠くへ遊びに行く時も、 自転車とお菓子は 常に付き物であった。 「何をしようか」 というのもあったが、 「何のお菓子を食べるか」 ということに 関心が向いてしまった ところはある。 よく食べていたのは、 うまい棒と ポテトチップス。 (いまより若い時は 湖池屋チップスの ちょっと厚い感じが好きだったが、 いまは カルビーポテチの軽い感じも 好んで食べる) 甘いもの
年男その1
過去は美化される。 僕のいけないところでもある。 さて、 以前ミホノブルボンについて 少し書いたことがあるけど、 久しぶりに競馬の話題。 『みどりのマキバオー』という漫画が 僕の小学校高学年~中学生の時にあって、 個人的に印象が強いのが カスケード不在の中 最後の1冠を獲りにいく アマゴワクチンの勇姿である。 (マキバオーは4着に終わる。 主役が結構勝てないのが この漫画の醍醐味でもある) アマゴワクチンは 形がシャドーロールを付けているから ナリタブライアンを想起させ
年明けに 母方の伯父さんと 話をした時に AI(人工知能)の話題になって、 彼は 「おれら団塊の世代がいなくなったら 一気に転換が進むのでは」 と言っていた。 僕は、恥ずかしながら AIについてあまり知らないのだが、 「まあそうかもな」 と思った。 現状のコロナのことも相まって、 いろいろな基準が 見直されることに なるだろう。 人は、既成の価値観が 変化することに抵抗を覚える。 昭和生まれで保守的な僕も 例外ではない。 若い世代の方が 柔軟性が高かったりする。 例え
高校1年生の冬、 劇場版の『バトル・ロワイアル』を 観終わってから シアターをあとにすると、 外は何事もなかったかのように すっきりと晴れていて、 人々は平和そうに道を歩いている。 何事かが起こったら それはそれでまずいのだが、 その虚構と現実とのギャップに 耐え切れなくて、 10代の頃 映画をみるのを一時やめた、 というのもある。 作品に入りすぎてしまうのだ。 いまでもそういう傾向がある。 職場の映画通のリョウ君は、 その作者の意図を汲み取るのが ”闘い”であって、
サッカーでは アウトサイドキック (足の甲の外側を使って球を蹴ること) という技術があるのだが、 あれはやはり美しい。 人は常日頃 社会集団の中で 生きているけれども、 それはそれで みんなのストレスにも なっているのかなと。 僕も子供の時から 学校に通って、 なんとなく大学にも進学して という感じだったけれど、 義務教育ですら 社会が決めたことだし、 個人がすごく不自由を感じるならば そこまで合わせる必要はないよね。 僕はチキンだから まあまあ合わせていたけど。 学校