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2018に見た夢 あるミュージシャンの物語の断片


この夢は、4年前に見た夢だけど
とても印象に残っている。

群像劇のような感じで、 
第一幕、第二幕、第三幕で主人公が変わる。

もちろん、主人公は私視点なので
私が色々な登場人物になり、その場に居合わせるんだけど、

この夢の面白いところは、 
見終わるまでストーリーやキャラ設定が一貫していること。

映画の中で場面が変わるごとに
違うキャラの視点に代わるみたいな感じで、
凄く面白かった。


まずは、当時のメモを参考に、登場人物を書いていく。
以下の3人が、それぞれのパートの主人公。 
私の視点になる人達。 

・A
30~40代の男性、すらりとした体型で長髪

昔、ホストの経験があるロックミュージシャンで、 
今はかなり有名なギタリストとして活躍中。
昔はバンドを組んでいたが、
今はソロで主に海外で活動している。
忙しく、海外の様々なところでレコーディングをしている。

性格はマイペースで飄々としている。
つかみどころのない人物だが、
実はとても寂しがり屋。

最近、自分のペースで仕事が出来ないストレスで、
アルコールや薬に走りがち。
夢遊病のように、
自分の自覚が無いまま行動してしまうことがある。

・B
20代の女性で、Aの彼女

巻き髪のギャルで、職業は音楽ライター。 
昔、キャバ嬢をしていたころにAと出会い、
交際を続けている。

Aのマネージャーのような事をしていて、 
いつもAの仕事に付き添っている。
最近、Aが夢遊病のような状態になることに気が付いており、心配している。

・しおり あだ名はしお
大学生 ポニーテールが似合う快活な美少女

Aの実の娘だが、
Aには恋愛感情に似た気持ちを持っている。
初めての相手はAである。

その他のキャラ(私の視点以外の人達)

・さおり 30~40代 ショートヘアーの女性 
元雑誌の記者。Aの元嫁で、おそらくしおの母親。
今は再婚し、1歳の息子がいる。
元夫のAの事を、常に心配している。

・永田さん Aのミュージシャン仲間 井浦新に似ている。

・Cさん Aのミュージシャン仲間でドラマー 奥さんとのセックスレスに悩んでいる。

・しおの彼氏 大柄の素朴な青年 ニット帽にパーカー姿で、なにか秘密を抱えるしおに対し、常に気を遣っている。

・椎名林檎 Aと共演したことがある

・YOU Aが出演した音楽番組で司会者をしていた

では、ここから夢の始まり⤵︎

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第一幕 しお視点

 最近、彼氏と付き合い始めたしお。
しおの彼氏は魅力的なしおにぞっこんだが、
しおは彼といてもどこか上の空。
彼のことはそこまで好きではないし、
興味を持つことができない。(なんで付き合ったの…?)

しおは、彼とは一緒に森や大学内を散歩をしたりするだけの関係だと思っている。
この間、彼と初めてセックスをしたが、
しおの感想は「こんなもんか」だった。

しおの頭の中には、いつもAの存在があった。
Aはしおの父親であり、初めての人でもあった。
しおはAに対し、恋愛感情を持っており、Aと過ごす時間こそ自分の人生で一番幸せで有益な時間だと思っている。

しおは大学生になり、Aはソロ活動で忙しくなったため、
Aとしおは最近ずっと会えていない。

Aは、一時期はしおを女性として見ていたが、
それは過ちであったと後悔していて、
なるべくしおと距離を取り、 
普通の父と娘になりたいと思っているが、
そのことをしおは何となく察している。

しかし、しおはやはりAのことしか考えられない。
あんなに魅力的な男性はいないと思っている。

いつもぼんやりとしているしおに対して、
しおの彼氏は必死でしおの気を引こうと、
つまらないギャグを言ってみたり、
彼女を大げさに気遣うが、
しおが彼に対して反応するのは、 
彼がしおの好物の干し芋をプレゼントするときだけ。

しおは彼氏から干し芋をもらうと、彼女は彼に対してお礼を言い、
綺麗な顔に似合わないガツガツとした食べ方で
干し芋に食らいつく。
そして、またぼんやりと空を見上げ、
Aが今何をしているのか考えるのだった。

そんな様子を見て、しおの彼は寂しくなるが、 
彼はしおに対してなんて声を掛けたらよいのかわからない。
そもそも、しおがなぜ
こんなにもいつもぼんやりとしているのかが分からない。
ただ、しおの年齢より大人びた表情からは、
なにかただならぬ事情を抱えているのだと思った。

二人は無言で森の中を歩き続けた。

第二幕  A、時々B視点

Aは最近ソロ活動が忙しく、
いつもスタジオにこもって編集をしていた。
彼はマイペースな性格だったため、 
多忙な日々にストレスを感じている。

休憩するためにスタジオの外のバルコニーで煙草を吸う。
ふと、しおの事を考えた。
彼女は元気にしているだろうか。

しおのかわいらしい笑顔が浮かぶが、それをかき消すように、煙草の吸殻を足元に落として踏みつけた。
しおは自分の娘だ。ああいった関係はやめなくてはならない。しおにはしおの人生がある。
彼女にはまっとうな人生を歩んで欲しかった。 
Aはしおに押し切られるまま、関係を持ってしまった。
元妻のさおりとは、早くに離婚したため、シングルファザーとしてしおを育ててきた。
しおに寂しい思いはさせたくないし、言うことは何でも叶えてあげたい。
それが行き過ぎた関係になってしまった。
Aは、それを悔やみ続けていた。

スタジオに戻り、残りの作業を済ますと家に帰った。
家で酒を飲むが、仕事の事や、しおの事、そして広い豪邸に一人で住んでいる孤独感から、ジップロックに入れてあった薬をカードで細かく砕き、吸い込んだ。

すると、自分の部屋にいたはずのAは、
次の瞬間、ニューヨークのスタジオにいた。
夢かと思い頬をつねるが、すぐにミュージシャン仲間の永田さんやCさんがやってきて、打ち合わせが始まった。

戸惑うAだが、ミュージシャン仲間はそんなAを見て笑いながら「しっかりしろよ、これからレコーディングだぞ」と言う。 
そして、彼等の話を聞きながらも、自分がどういう足取りでニューヨークまで来たのかを思い出そうとした。しかし、思い出せない。

レコーディングが終わり、解散したかと思うと、
次の瞬間、外は朝になっており、Aは日本の自宅に戻っていた。
家では、Bが家の片づけをしていた。

Bは、部屋に散乱したごみの中から、ドラッグを見つけることが度々あったが、彼の行為をとがめることはしなかった。

Aは、最近夢遊病のように、自分で自覚がないまま、どこかへ行ってしまうことがあった。
それはアルコールのせいなのか、ドラッグのせいなのか、それともそういう病気のせいなのか分からなかった。
Aの事を何とかしてあげたい、と思っていたBだが、
彼女にはどうすることもできない。
そして、彼の孤独を埋めてあげられない自分に、
猛烈に腹が立っていた。

BはAの家を片づけ、彼に優しい言葉をかけ、
ベッドでしばらくAと眠ろうとするが、
Bは寝付けずそのまま帰ることにした。

夜中に車を走らせ、帰宅し、 
Bは自分の部屋で、雑誌を何冊か取り出した。
そこには、自分が書いた記事や、
Aが椎名林檎と対談する様子が載っていた。

テレビをつけると、YOUが司会をする深夜の音楽番組に、
Aがゲストとして出演していた。
陽気にふるまうAと、そんなAに対し突っ込むYOU。

この収録の現場には自分もいたのに、
なんだかこうして見ると、Aは別世界の人に思える。

一方その頃Aは、元妻のさおりと電話していた。
彼女とはもう何年も会っていないが、Aはさおりに対して、家族を守り切れなかった罪悪感を感じていた。
そして、さおりは最近忙しそうなAを心配していた。
心配をかけていると感じたAは、さおりに対して申し訳ない気持ちになっていた。

電話の向こうで、さおりの息子が夜泣きしていた。

第三幕 B視点

Bは、Aと待ち合わせをしていたが、一向にAは現れない。

連絡をすると、
なんとAは今、バンコクでオフを満喫しているのだという。

BはまたAが夢遊病になっているのではと思ったが、
彼はBのためにホテルもとっていると話す。
半信半疑だったが、
気がつくとBはバンコクにいた。
驚きつつも言われたホテルに向かうと、
きちんと予約してあった。
Bはそのホテルに荷物を置くと、
Aがいるというキャンプ場に向かった。 

※イメージ

砂漠のような広場に、
綺麗にライティングされた大きなテントのようなものがあり、
そこのテラスでAやミュージシャン仲間がくつろいでいた。
Bは、Aがバンコクに行く予定を知らさせていなかったので、驚いていくつか質問をした。 
すると、Aはそんな事より上を見て、と言った。

上を見ると、そこには綺麗な星空が広がっていた。
それはまるで、この世とは思えないほど、綺麗なものだった。

Bは、もしかしたらAと同じように、
自分も夢遊病のようになっているのかもしれない、と思った。
どうやってバンコクまで来たかが思い出せないのだ。
しかし、怖くはなかった。
もし、病気になっても、Aと同じ病気なら彼の気持ちを分かってあげられる。
いつも傍にいられたら、それでいいなと思えたからだ。
それに、隣で仰向けで星を見るAは、久しぶりに穏やかな顔をしていた。それで十分だと、Bは思った。

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おわり~~~~~~~

大体、こんな感じの内容がメモされていた。
私自身、この夢を見ていた時は、
どの場面でも寂しく、孤独感がつきまとうような感覚だった。
そして、謎に椎名林檎とYOUが出てくるのがいいよね。
夢っぽさがあるよね。

その後、このシリーズの夢を見ることはなかったので、
続きはどうなったのかは分からない。
私の脳みそが、 
過去に見た映画とか映像とかを整頓した結果、
こんなストーリーになって脳内で上映されるなんて、
やっぱり夢は面白い。

夢の中で別の人物になっているときは、
体つきや目線の位置が変わるので、
本当に誰かの身体に乗り移って、 
視界のみ共有しているような感覚なので、
夢の世界では何にだってなれちゃうのもいい。

そんなわけで、
今回は4年前に見たある夢の内容でした。

画像1
勿論、これらは全て夢の話なので、
実際の人物や団体とは一切関係ありませんよ。


みなさんも、楽しい夢ライフを👍

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