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独最大の開発銀行、トークン化債券発行へ──欧州中銀による試験の一環

ドイツ最大の開発銀行であり、ドイツ各州によって所有されているKfWは、ベールゼ・シュトゥットガルト・デジタル(BSD: Boerse Stuttgart Digital)と提携し、ブロックチェーン・ベースのデジタル債券の発行に向けたインフラ・プロバイダー・パートナーになったと、両者は現地時間8月12日のプレスリリースで発表した。

KfWはドイツ電子証券法(eWpG)の下、今後数週間のうちに債券発行を計画している。BSDは暗号資産ウォレットを監督し、発行と償還の過程で秘密鍵を保管する。

今度の案件は、欧州中央銀行(ECB)が、中央銀行の資金に対してブロックチェーン・ベースの取引を決済する試験の一環となる。

KfWの取引管理責任者であるガエターノ・パンノ(Gaetano Panno)氏は声明の中で、「世界最大かつ最も積極的な債券発行体の1つとして、我々は発行・決済プロセスにおけるデジタル化の取り組みを積極的に推進している。ECBによる試験の一環として新技術を活用することで、技術的に『デリバリー対ペイメント」取引を処理することが可能になり、我々がデジタル技術を学んでいく上での一助となる」と述べた。

KfWによる今回の発行は、債券、クレジット、ファンドといった伝統的な金融商品をブロックチェーン上に乗せる方法を模索する、伝統的な金融機による最新の例である。現実資産(RWA)のトークン化としても知られるこのプロセスは、取引決済の迅速化・透明化、コスト削減、効率性・透明性の向上といった業務上の利点を約束するものだ。

先月、イタリアの国営開発銀行Cassa Depositi e Prestiti SpA(CDP)と貸金業者Intesa Sanpaoloは、ECBによる試験の一環としてブロックチェーンベースの債券発行を完了した。

KfWによる今度のデジタル債発行は、7月にポリゴン(MATIC)ネットワークを利用した1億ユーロ(約161億円、1ユーロ=161円換算)のデジタル債という、同行初のトークン化証券発行に続くものとなる。

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