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文献書庫としてのRemNote

小説を書くために論文サイトや科学系記事サイトから英語の論文や記事を保存する作業をしています。
私はずっとこれを「Evernote」でやってます。

必要な文献をEvernoteクリッパーで保存しますが、新しいクリッパーはChromeで自動翻訳されたサイトをそのまま保存してくれるのでとても便利です。(もちろん論文の英語なんて読めないです!)

しかし、最近はEvernoteも値上がりし、継続利用するか考える人も増えてるのではないでしょうか?
私は今の料金体系よりも前に契約したため、かなりお得な年間料金で使えているけど、やはり今回ちょっと値上げの対象になり、今後を考えると気になります。

そこで、Remnoteで文献管理ができるのではないかと思い、ちょっと検証してみました。

※RemNoteについての私の過去記事

ちなみに小説の執筆は完全にVisual Studio Codeに移行しております。VScode最強。スマホでちょっと確認したり付け足したりしたいときは「QuickEdit」というエディターを使ってます。常にOneDriveでPCのドキュメントを同期してるので、OneDriveを読みこめるアプリということで使ってます。同期も速いし使い勝手は悪くないです。

ということで、まずはChrome拡張機能の「RemNote Clipper」をChromeにインストールします。拡張機能のボタンが表示されるようにピン止めしてください。

Chromeストアで機能拡張をインストール

保存したいサイトでRemNote Clipperのボタンを押すと、下記のように表示されるので、そのまま「Save note」します。

機能拡張ボタンをクリック

RemNoteの場合、クリップしたWebサイトはEvernoteのようにまるごとアプリに取りこまれるのでは無く、リンクが作られるだけです。リンクは自動的に生成される「Links」ドキュメントで管理され、1つのリンクごとに子ドキュメントとして保存されます。RemNoteはドキュメントに無限に子ドキュメントを作れるので、リンクした論文に自分の文章を好きなように足すことができます。もちろん画像や他のリンクも足せます。タグ付けは「##」と打てば好きなだけ作れます。
試してないですが「Links」の下にフォルダ(実質的にはドキュメント)も作れるでしょう。

PC版RemNoteの「Links」選択画面

保存したリンクを自分のドキュメントと並べて読みたい場合は、いったんリンクをクリックしてChromeで開き、RemNote Clipperボタンを押して「Continue Editing」をクリックすると、WebページとRemNoteで自動的にリンクと連携されたドキュメントが開くので、そこに自分のノートを作成していきます。これはEvernoteではできない部分で、サイトの記事に対する自分のオリジナルの文章などを書いていけるので、RemNoteのもともとのコンセプトである《学習》が効率的にできそうです。
Chromeで設定していれば常に英文も翻訳されているし、英語と日本語の切替えもできるし、Evernoteでクリップしたときにたまに起こる画像読みこみエラーも無いので、これはこれで使いやすいですし、自分でまとめたノートと並べられるのが良いところです。
私は今のところ論文や記事はざっと読んで自分のアイデアはVScodeで管理している小説の設定テキストなんかに書いていますが、個々の論文や記事についてじっくりと意見をまとめる場合はRemNoteのこの機能はとても使いやすいのではないでしょうか。

Webサイト(Chrome)とRemNoteのダブルペイン状態

本当にざっと試しただけなので、機能をちゃんと理解したとは言いがたいですが、メリットとしては上に書いたような感じです。
デメリットとしては、何よりもEvernoteでできる「クロス検索」がいまいちやりにくい、ということですかねー。
私は論文や科学記事などをクリップするときはとりあえず関連する創作小説のテーマに沿ったタグを付けて保存してます。後でEvernoteでクリップした記事を見返すときにも追加でどんどんタグを付けたりします。後でそのタグを複数のクロス検索して絞りこんで目的に沿った論文や記事を探すので、タグや記事内の言葉でクロス検索ができるEvernoteはとっても重宝しています。

ちょっと前にEvernote本体が大幅改変していたとき、私も他の人々のように情報整理ツールの引っ越しを検討して代替アプリをたくさん調べましたが、Evernoteのクロス検索に匹敵する検索機能がついているものを見つけることができませんでした。なのでいまだにEvernoteに頼っている状態です。

RemNoteも調べたかぎりではそこそこ素晴らしい検索機能があるようなのですが、私は使いこなしていない状況なので、ちょっとなんとも言えないのです。

あと、RemNoteもEvernoteのようにPDFを保存できますが、無料で使えるプランだと3ファイルしか取りこめないようです。ちゃんと論文を読む人はPDF保存が多いと思うので、これだと無料では難しいですよね。RemNoteの有料プランも前より値上がりしてるようで、けっこう高いです。

ファイル読み込みについての公式ヘルプ

それと、私にとって致命的なことに、RemNoteは他のEvernote代替アプリのように《乗り換え機能》が無いです。つまり今までEvernoteでためこんだデータを簡単に移し替えることができないのです。まあ、仕様がぜんぜん違うから当然か…

なので、これから文献管理を考えているような人であれば、RemNoteも候補に入れても良いのではないかと思います。実際にRemNoteのユーザー掲示板などを見てても大学生や研究者がそのように使ってるパターンが多いように思います。

あ、RemNoteの掲示板はDiscodeに引っ越ししちゃってて、DiscodeだとGoogle翻訳が効かないので私は困ってます。これもChrome機能拡張でむりやり対応してますが…

それと最近のバージョンはCSSでカスタマイズできる部分も限られてきていて、それについてはイマイチかも。その分、追加機能はプラグインとしてリリースされてるので、私もタブを作れるプラグインを入れてます。ノートを作る機能については充実しているとは思います。
ちょっと癖があるアプリで合う人は合うけど合わない人はぜんぜんダメかもですが、それだけ他に無い部分もあるので面白いとは思います。

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