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新任紹介/Bruce Flanagan  国際コミュニケーションの要は通訳・翻訳「学」にあり!

 皆様初めまして。新任教員のブルース・フラナガンと申します。オーストラリアのシドニーにあるニューサウスウェールズ大学大学院で通訳・翻訳論の修士号を取得しました。これまで立命館大学、中京大学、東京理科大学など日本各地の大学で勤め本年度より東経大に参りました。

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国際柔道大会「グランドスラム東京」の通訳(右端が著者)

 幼少期から日本という国が大好きで、大学では日本文学を専攻し日本文化・日本史などを研究していました。また、趣味として10歳の頃に柔道をはじめると日本武道の世界に惹かれ、空手道・剣道・居合道・なぎなた・杖道・弓道で段位を取得し、現在に至るまで稽古に励んでいます。

通訳・翻訳と日本研究活動の紹介

 大学院生の頃より、自身の専門分野である通訳・翻訳論と日本文化の知識を活かし、外国人に日本文化を紹介するお仕事に携わってきました。オーストラリアでは日本文化を紹介する専門誌の編集長として働き、その後日本では大学の常勤教員を勤めながら論文の執筆、学会・講演会・スポーツ大会の通訳、書籍やDVDの英訳出版、映画現場の通訳など日本文化の専門学者、通訳・翻訳家としてもお仕事をさせて頂いています。これらの多くの実務経験から、通訳・翻訳の教育と研究に日々力を注いでいます。

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専門誌制作、論文・記事執筆、英・和訳出版物などの例

 近年では日本政府も普及に努めているインバウンド(訪日)外国人旅行者のためのサポートプロジェクトや通訳にも携わっていますが、ところで、皆さんは「武道ツーリズム」という言葉を聞いたことはありますか。認知度はまだ高くありませんが文部科学省のスポーツ庁が推進している事業の1つです。

将来、観光業やサービス業に就職したい東経大の学生さんなら知っておきたい事業の一つではないかと思います。日本文化や武道に興味がない方にとっても、武道ツーリズムは国際交流とビジネスのチャンスです!気になる方は是非、YouTubeで紹介映像をチェックしてみてください!

オーストラリア研究活動の紹介

 日本文化のみでなく母国オーストラリアの文化と言語も研究しており、通訳・翻訳講座の他、オーストラリア文化についての授業も大学で受け持ってきました。また、オーストラリア事情に関する講演会を行うこともあります。近年はオーストラリア英語の口語表現に関する書籍の執筆活動にも励んでいます。

フラナガン

(左)約300名が参加する関西大学の講演会登壇の様子 (右)環境破壊などで住宅地に出没する野生のカンガルー

 最近のオーストラリア事情を少し紹介すると、2019~2020年に多くの野生動物が犠牲になった半年間に及ぶ大規模森林火災と、その直後に起こった大洪水の話題が気候変動問題として未だに国会で熱く議論され、国民も議員もその対策について意見が割れています。また、長年友好的な貿易と交流を築いてきた豪中関係はコロナ禍と米中関係の悪化に影響を受け、残念ながら対立が深まる傾向にあります。環太平洋地域における日中豪の三国の関係は重要な研究分野でもあり、できるだけ各国に有益な太平洋の和平と経済活動を期待したいものです。

東経大における担当授業の紹介

 現在は「翻訳・通訳法」という科目を4コマ担当しています。アクティブ・ラーニング学習法を取り入れた演習とグループワークが中心の授業で、学生は座学よりも実践が多くできることが特徴です。翻訳も通訳も英↔日の内容ですが、その概念と訳すというプロセスはどの外国語にでも通用します。翻訳の演習はネット記事・小説・漫画など様々な題材を利用し、通訳の演習はスピーチ・発表・音声とロールプレイを取り入れた逐次(ちくじ)通訳を行っています。

授業の様子

(左)学生が字幕制作作品を発表する様子 (右)学生が通訳のロールプレイ演習をする様子

 昔から履修生の間で断トツ人気なのは、ネット動画を利用した映像翻訳(いわゆる字幕制作)です。学生自身が選ぶ映像メディアに字幕を付けるアクティビティで、英→日と日→英の両方向の演習を行います。制作後にそれぞれの字幕作品を上映会風に大きなスクリーンで映し、字幕作者のコメントと質疑応答を設けます。履修生が自分の関心のある題材を選ぶことができ、生きた会話・スラング・方言・ジョーク等も学べるため学生に好評です。

 今後も自身の研究を追及するとともに、東経大では学生の皆様が通訳・翻訳を通じて国際コミュニケーションを楽しく学べるよう一生懸命務めて参ります。どうぞ宜しくお願致します。

 ご関心ある方は、是非以下の私のHPをチェックしてみて下さい。


(ブルース・フラナガン)


  

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