WhatsApp Payment は電子決済サービスじゃないからヤバイ

インドユーザー数No.1のWhatsAppが電子決済機能を追加する WhatsApp Paymentが発表された。(詳細はこことか参照) このサービスはWhatsApp社が提供する電子決済サービスではない、それだからこそ 爆発的に普及すると思う。日本のSUICAとは次元が違って、スマホ持っているインド人が行う送金はほぼ全てこれで行われるんじゃないかと思う。

WhatsApp Paymentは決済サービスでなく、オンラインウォレットでもない。これはUPIという銀行間送金サービスをWhatsApp上に実装したものである。既にUPIはインド国内でも広く使われており、 UPIに対応したアプリをスマホにダウンロードして電話番号の認証を行うとその番号と紐付いた銀行口座から他の銀行口座に送金ができるサービスだ。国営決済会社 (Nasional Payment Corporation)によって開発され、主要なインドの銀行はこのサービスに対応している。一日10万ルピーの送金制限があるものの、送金手数料は無料で24時間365日即時送金が可能だ。ワンタイムパスワードが来る前にタイムアウトされて永久に送金できない銀行のクソネットバンキングシステムと比べるとまさに神サービスである。

このUPIがWhatsAppに実装されると、チャット中の相手にワンタップで銀行間送金ができるようになる。割り勘したいなと思ったら、WhatsAppあけて金額入れて送金ボタン押すだけで数秒後に相手の銀行口座に入金される。(日本で言うと LINE Pay を使って自分のUFJ銀行口座から友達のみずほ銀行口座に LINE だけで完結してお金を送金できるようになる感じ。)

このサービスが普及しない理由が思いつかない。

今までのスマホ決済サービスは新規アプリをダウンロードして、銀行口座からそのサービスにお金をチャージする作業が必要だった。一旦お金を移すともう一度銀行にお金を戻す際に数日待たされて、若干の手数料がかかったりする。しかし、このサービスでは、インドで最もよく使われている チャットアプリを使って相手の銀行から自分の銀行に無料で送金できる

すでに個人間にしろ、法人間にしろ、お金を支払うまでのコミュニケーションはWhatsApp上で行われていることが多い。これがローンチしたら、一年以内に10万ルピー以下の送金はWhatsAppがデフォルトスタンダードになると思う。

(政府に補足されたくない取引を除くw)


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