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エリザベートガラコンサート*ライブ配信より

 タカラジェンヌにも沢山の「声」のタイプがいる。先日エリザベートガラコンサートのライブ配信を見た。トートをしていたのは、望海風斗さん。何故、あの様な聞く人にストレスを与えない「声」が出せるのか…どの音を聞いてもブレが少ないから聞いているとスカッ‼️とする。宝塚歌劇の公演は1ヶ月以上あり、外部公演と違うのは、ダブルキャストでも休演日以外舞台に出ている事だ。特に海外ミュージカルの公演になると殆ど歌で構成されていたり、高難度の歌も沢山ある為、「喉」の調子を保つ事にタカラジェンヌは大変な神経を使う。でも、望海さんの「声」は調子が悪いって事をあまり聞いた事が無い。

「歌は呼吸のダンスなのよ!」なんて言われた事があるが、確かに肺に息が入ってその息を吐く時に「声帯」を震わせる事で、声が出来るのだからその通りである。時々「声って何処で出来てると思う?」とか聞いてみると、唇周辺を指さす人がいるが間違いである。唇や歯や舌の部分は「発音」を作るので、声になる「音」を作っているのは声帯である。もう一つ、声帯は「音程」作るという仕事をしている。楽器でいう「弦」の役割である。長くなったり短くなったり、分厚くなったり薄くなったりして音程を変える。これが自由に扱えるか、それはその周辺筋肉を自由に扱えるかというのが大事になってくる。

  声帯で「音」「音程」を作ったら、次は「音の質」になる。響である。響きは身体の内部の空間を使う。ここで力が入ると声道内部が収縮して、響が無くなる。要するに、身体内部の空間を自由自在に広げたり縮めたりしながら、響を作る必要がある。劇場が大きければ大きい程、よく響く様に身体の内部をどんな形の劇場にするかで声が変わってくる。

そして最後に、先程の発音になる。

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声はこういった沢山の難関を通り抜けて聞こえている。望海風斗さんの声はそういった機能が大変自由自在に充実している。そして呼吸で見事なダンスを踊っているんだと思う。

まあ、きっと誰も舞台に立っている時に、「私は今、呼吸のダンスをしている!!」とか思っている人はいないと思うけど…(笑)

カフェに入ったら、タカラジェンヌの声が…CDだからかなり加工されている。やはり劇場で生の声を聞いて息遣いを感じながら、その人の言葉以外の感覚と語り合うのが私は好きだ。舞台が観たい…

すーさん

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