憧花ゆりの

Voice Designer 元宝塚歌劇団 呼吸から声、そして歌へ https://yurinotoka.com/

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    最近の記事

    楽屋にこだまする組長さんの「皆、聞いて~!」

     2022年年末から、立て続けに月組組長また宙組組長の退団が発表されました。組長の退団する時期というのは、一つの時代の変わり目。または新しい時代の安定期。どのタイミングにするのかは違っても、個人の想いと組全体の様子を意識するのは歴代同じであると思う。一人の女性が70名以上の未婚の女性を纏め、一つの舞台を創るリーダーになるというのは世界でも稀有な立場であると思う。 組長の仕事と言うと、 ・初日・千秋楽・貸切公演その他、音楽学校入学式・緞帳贈呈式等、様々な式典での代表挨拶 ・組

      • 支配人としての2022年

         いよいよ、2022年が終わりを迎えます。皆様にとってどんな年であったろうか。それぞれに起こった出来事は違うと思います。胸のざわつく様な出来事や、嬉しくて飛び上がりたい事があった。なんて、人それぞれに違っています。  私にとっては少し変化した年でした。自分で企画したイベントやSNSでの執筆、また自身の講和なんかもさせて頂きそれに伴って受ける取材内容も変わっていきました。「歌劇とホテルの架け橋になりたい」と言ったものの、何が何やら分からなかった状態からのホテル生活が始まり、周り

        • 青春の快声〜「ディミトリ」新人公演より~

           昨日、無事に星組公演が千秋楽を迎えました。  先日退団して5年目を迎え、久しぶりに新人公演を観劇。私の在団中に入団していなかった方々が活躍をし始めて、段々と下級生の顔と名前が一致しなくなってきました。  月組でなくて何故か星組(笑)。良く声が出ていて、どう演じたいのか伝わり、それぞれがしっかりと役を創ろうとしていました。場面の山の前に感情が爆発して、いざという所でボロボロになっていたりするのが新人公演の素晴らしさで、小器用に無難におわるのが1番の間違い。泣き過ぎて何言って

          • シェフ達の戦声 ~宝塚ホテル「朝月希和MS」より~

             2022年 11月21日 月曜日 宝塚ホテルにて「朝月希和ミュージックサロン」が開催されました。本番直前の中止発表から一転。奇跡的に開催。この様な前例のない状況の中、出演者は勿論、それに携わるスタッフは流石!と唸らせるような早業で全ての段取りを組み直していました。やるべき事の日程を変更したまで…と申すなかれ、3回公演全てのチケットを払い戻し、1回分の超プレミアチケットを改めて販売し直し、新しい日程のメニュー表を期限までに作り直し、お料理の材料を再注文。急遽入ったイベントとそ

            「宝友会」開催!鳴り響くOG達のすみれ歌

            宝塚ホテルにて、3年ぶりの「宝友会」が開催されました。皆様はご存知でしょうか?宝塚歌劇団卒業生であるOG達の集まりで、「一つ釜の飯を食べた同士を行方知れずにしてしまっては不甲斐ない。 バラバラになっている卒業生を探し同窓会を作りなさい」創始者小林一三先生のこのお言葉から正式に発足した、約70年の歴史を持つ会です。歴代の会長には名立たるタカラジェンヌがその名を連ねています。 支配人となり、OGの方々と関わりが増えて私も入会し、初めての参加となりました。 初めに驚いたのは、兎に

            トップと2番手の本音

            「昴よ希望の星よ…」 公演を観た後から頭の中を流れている。何だか落ち込んだ時でも口ずさみたくなる一曲。 先日、宝塚大劇場にて雪組公演「蒼穹の昴」が千秋楽を迎えた。長編小説の舞台化という事で、小説を読んで観劇に挑む。文庫本で4冊もある作品をどう3時間に収めるのか。そこから興味も湧くし、また色んな登場人物のドラマがある中で何処に焦点を当てるのか…といった所も私としては見所であった。 観劇してやはり印象的だったのは、主人公文秀と2番手の春児との家族に近い友情関係である。今回の友情は

            「組」=「会社」良い組織の作り方

             良い組織って何だろう?会社に入ってそんな事を考える。より力を発揮する組織はどんな組織なのか? 私は3年前から「会社」という組織に入ったが、それまでは、宝塚歌劇団の「月組」という組織にいた。  「会社」に入って驚いた事は、ポジションや仕組みがしっかりと作られている事である。「会社」には「部長」や「課長」等の役職がある事は知っていたが、実際にそう呼ばれる世界を目の当たりにして、そういった役職に対する意識の重さ、先ず会社名があって役職があって人が存在するんだと始めて知った。

            第2回「Suu's Room」追加開催決定!!

            第2回「Suu's Room」の追加開催が決定致しました!1回目と2回目ではお料理内容も変更致します。昼はお紅茶を、夜の部はアルコールもご提供致します。ご観劇前やご観劇後にお好きなティータイムをお過ごしください。 明日いよいよ前売りスタート!! 「想像から創造へ~宝塚愛は限りなく~」 [出演アーティスト] (司会・進行) 憧花ゆりの (ゲスト) 稲葉太地 (宝塚歌劇団演出家) [日時] 2023年2月23日(木・祝)  1回目 12:00~14:00 アフタヌーンテ

            マスメディアからの伝言

             私は、支配人という職業についてからとてもとても沢山の取材を受けている。タカラジェンヌだった時よりも沢山で、開業時は目が回りそうになりデスクに戻って倒れこみ、隣にいた総支配人(GM)に「大丈夫か?!」と聞かれた事もあった。  開業当時は毎回毎回聞かれる事は同じで「何故支配人になったのですか?」「これからホテルでしたい事は何ですか?」大体この2つである。恐らく私が、タカラジェンヌから何故支配人になったのか、全く違う世界に何故飛び込もうと決意したのか。通常の人生ではあまり巡ってく

            宝塚の主の声〜「ヌシノメシ」より〜

             先日放送されました朝日放送newsおかえりの「ヌシノメシ」皆様ご覧になられましたでしょうか? 芸人の「さや香」さんが宝塚を巡り、その地の主に「ヌシノメシ」を紹介してもらうコーナーで、途中には宝塚ホテルにもお越し下さいました。芸人さんとの取材はとても面白いです。勿論打合せ等なく、その場で初めまして!なのですが、直ぐに相手の面白いところを読み取ってリズムよく引き出して下さる。そこに乗っかっていくだけでゴールに辿り着きます。収録はあっと言う間。色んな角度から撮って編集をして、直ぐ

            第2回「Suu's Room」開催!!

             先日、月組東京宝塚劇場の千秋楽を拝見致しました。無事に千秋楽を迎えた喜びと共に、既に限界であろう体力と精神力をよくぞここまで保った…という思いで「本当にお疲れ様!!」の拍手を送りました。熟成されて初めて完成していく…舞台って本当に面白いなあ。  最近は、日々様々な出来事が訪れては消えていく様な儚さを感じ、変わらないものはこの世に無いなあと思ったりしています。 皆様、如何お過ごしでしょうか? 本日は、第2回「Suu's Room」のお知らせでございます。 第2回「Suu

            宝塚の街に溢れるサウンドスケープ

            録音機を買った。録音機を買ってみた。 私は舞台に立っていた時、自分の歌を録音するという事をしていた。多くのタカラジェンヌがそうしている。その内に、どこで録音するのが良いかという事にこだわり出して、舞台花道や舞台袖、楽屋のモニター横等、沢山の場所で録音してみていた。 先ず舞台袖。 これは大失敗である。 マイク置き場の周りで喋っている人の話し声が入って、録音したはずの歌が袖で話している仲間の雑談で聞こえないという結末になる事もあった。(時々聞いてはならない話も知らぬ間に録音されている)また誰かがいたずらをして、関係ない話を勝手に録音している事もあった(笑)舞台袖は色んな機材があったり、次の出番の為に早変わりで走ってくるタカラジェンヌと出番が終わり早変わりをしにはけてくるタカラジェンヌとでごった返している。暗転した舞台はスタッフさんの灯す電灯の光だけが目印で時に衝突事故で大きなたんこぶが出来た事もある。特にショーは、毎日が運動会であり、いつも危険と隣り合わせなのである。 次に花道。 先ず、録音機を置いて置ける様な台が無い為、床に置く事になる。でも、誰かが出番後に引っ込んできたり、これまた出ていくスター様が走って来たりして、録音機を踏んでしまってあわや大惨事なんて事にもなりかねない。そしてその前に意気込んで録音しようにも、その録音機を花道に持っていくだけで、誰にもぶつからない様にする事事態、一つの戦いの始まりであった。そして、ここは客席で聞こえる声が録音される為、音響さんが素晴らしいテクニックで歌声にエコーやミキシングをして下さっている。ありがたい事に本来の歌よりかなり上手く聞こえてしまう。 私は真実が知りたい。 最終的に結局、楽屋のモニター前にしてみた。これなら、マイクがひろったなんの加工もされていない歌が聞ける。これはこれで下手過ぎて、正直落ち込むが…。聞くたびに「音響様。ありがとうございます。」と言いたくなる。でもこれが真実である。聞くのが嫌になる事も段々慣れてくる。細かな点を一つずつ治す事を積み重ねると大きく改善された。 凄く脱線したが、とりあえず録音機を買ったのだ。私は。大学では「音楽を専門に勉強するなら音響機材にもこだわりを持て。」と言われる。聞こえてくる録音機の音が如何に良い音なのか…そこが大事だと。より精密になる程、声の欠点がありありと分かる。色んな音を録音してみる。最近録ったお気に入り…宝塚の街で聞こえた沢山の風鈴の音…さてどこでしょう? すーさん

            「ツウ」なファンの声価、観劇のススメ…

             なかなか良いニュースが無い今日この頃…皆様どの様にお過ごしでしょうか?先日、星組の全国ツアー公演を観劇いたしました。とりあえず、幕が開いている事に感謝(その時点では…)。そんな時代になるなんて誰が予測したのか…タカラジェンヌのキラキラした笑顔に癒されずにはいられない。どの作品でも、彼女たちの弾けるエネルギーに何故か感動してしまうのは私だけでは無いでしょう?それは生きる事の瑞々しい輝きなのか… 急な出来事が起こり得る、こんな時だからこそ、後悔の無い観劇にしたい。  そんなタ

            未来に向かって深呼吸を!第1回「Suu's Room」開催

             宝塚ホテルが移転開業し、支配人に就任をした時に沢山の取材を受けました。必ず受けた質問は「何故ホテルの支配人になったのですか?」。決まって答えたのは、「大劇場とホテルの架け橋に…」。 心の中で思ってた。「架け橋ってなんやろ?…」  8月7日日曜日。第7波のピークが差し迫る中、第1回「Suu's Room」が開催されました。前日まで果たしてお客様は来て下さるのかと、不安な夜を過ごしながら、ホテルスタッフと万全の感染対策を講じながら、着々と準備を進めて参りました。数人のキャンセ

            大劇場に現れた本物の「ギャツビー」…押し寄せるファンのすすり泣き

            急いでパソコンに向かっています。  昨日、月組大劇場公演が再び中止となりました。私はその前日偶然にも月組大劇場公演「グレートギャツビー」を観劇をする事が出来ました。終わった後、沢山の月組生に連絡を取り、公演の感動を伝えていた矢先の中止発表。彼女たち、そんな素振りは一つも見せていなかったから、生徒の皆にとっても突然の出来事であったのだろうと思います。  発表されたのは朝の9時半で、宝塚ホテルにご宿泊で、もう既に新幹線に乗り大劇場に向かっていたお客様もいらっしゃり、様子を観に

            呼吸するイベント「Suu's Room」

             私は支配人という管理部署であると同時にイベント企画という部署に所属をしています。これまでホテルにおいて、多くのタカラジェンヌOGのディナーショーを観てきました。観てるうちに、 「次に繋がるイベントってなんやろ?」 私の中にそんな疑問が湧き出てきました。その日一日花火を打ち上げる…そんなイベントも良いと思います。お客様の心に何を残すのか…または何が残るのか…ずっと舞台に立っていた時は与えられた事をやるだけでした。役を与えられ、振付を与えられ、台詞を与えられる。凄く楽しかっ