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第4回「Suu’sRoom」開催~元宝塚歌劇団組長光月るうさん~

 2023年9月8日(金)第4回「Suu’sRoom」が開催されました。
ゲストは元宝塚歌劇団組長の光月るうさん。3月に退団をされてから半年が過ぎてのご出演となりました。私が2018年11月に退団をしてから組長に就任をしたるうちゃん。コロナ禍の組長という、誰も経験した事の無い事態を、笑顔で乗り越えてきました。退団して少し垂れ目になったるうちゃんとやっと直接会って話が出来た事に感無量でした。
 登場から「歌わない」と言っていたるうちゃんが、やはり歌って下さいました(笑)。マイクを持って音楽が流れたら歌わない訳にはいかないのは、流石舞台人。まだ半分以上、タカラジェンヌです。
 トークは「組長」時代の仕事、ご挨拶のお話からエピソードを披露。「すーさんの後に挨拶するのはプレッシャーでした。」と仰っていたものの、「ご挨拶」の下書きノートには確実にるうちゃんのオリジナリティが溢れていました。
 そして、「月組」の話へ。トーク中には、歴代の組長様(夏河ゆらさんと越乃りゅうさん)にもインタビュー映像でご登場頂きました。月組に伝わる「月組ジャンプ」や「月組アフロ」のルーツ、そして「芝居の月組」と多くの月組生が語る理由を歴代の組長様のお話の中から、紐解いていきました。伝統と歴史はこんな風に繋がっていたんだと改めて感じる時間。
 「月組ジャンプ」は何気ない下級生の退団の時に、感情が高ぶって思わず「ジャンプして良いですか?!」と言った一言から始まっていたのです。また「月組アフロ」は月組伝説のトップスター「大地真央さん」から続く、余興芸の一つでありました。でもそれは、どんな姿であっても、その役を演じ続けると言う偉大な教えの元であった事。また「芝居の月組」はどんな小さな役であってもその内面を細かく創りこむと言う、伝統的な…いや驚きの独自の自主稽古から紡ぎ出される技でありました。
 本番を前にるうちゃんへの事前インタビューから始まり、歴代の組長様へのインタビューそして過去の作品を語る場面では、イラストで下級生にも参加して頂きました。作りこんでいく内に、沢山の「月組愛」を感じました。何気なく当たり前の様に、「ジャンプ」をして、当たり前の様に「アフロ」を被り、当たり前の様に役の血液型や過去の生い立ち迄、台本に書き込んでいた日々。それが、100年以上脈々と続いてきた「月組生達」の想い、情熱、を受け取っていたのかと思うと、伝統って恐ろしくもあり、素晴らしくもあると思いました。また他の組に伝わる伝統はどの様な物があるのかを探ってみたい気もしました。

 そんなこんなで、終わった「Suu’sRoom」。去っていった黄色いるうちゃんの後ろ姿を見て「また羽ばたいていくのね…」と少し寂しくなりました。終わった後、淋しくなってるうちゃんにラインをしたら、「直ぐ会えるから!!」と言ってくれましたものの…いや、仲間の旅立ちは笑顔で見届けましょう(と、自分に言い聞かせる)。
 次にお会いするのは来年になります。いよいよ110周年を迎える宝塚歌劇団。私はOGとして初めて迎える周年の年です。新しい事を生み出しながら、その根っこには脈々と流れるこれまで関わった人たちの熱い思いが渦巻いている事もお忘れなく。それは凄い影響力で組を支えているのでしょう。

 最後に、「月」をテーマにした当日のメニュー写真を載せておきます。

当日のメニュー写真

すーさん

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