ザ・ビューティーズ!〜咲き香る美しい花々〜
この写真を見ていると、何だか良い色合いだなぁと思うのです。
2023年7月18日。音楽学校110周年記念式典が開催されました。総勢1,500人程のOG、関係者が一同に会しました。私は100周年の時に現役生徒であった為、今回がOGとして初めての歌劇団イベント参加となりました。劇場の入り口から、直ぐに沢山の上級生・下級生。会う度に思い出話しに花が咲き、凄い騒ぎでなかなか席に辿り着く事が出来ません。
式典が始まると、「清く正しく美しく」を理念に掲げる元タカラジェンヌ達は粛々と耳を傾けるのかと思いきや、さすが舞台人。舞台上で行われる歌、踊り、お話しへの反応激しく、手を叩く・笑う・泣く。ただ上級生のお話しになると、たちまち姿勢を正して、聴き入る。「同じ釜の飯を食べた」とはこの事を言うのね。こんな時はそれぞれが自身の現役時代を走馬灯の様に思い出しているのだと思いました。
終わった後は、覚えていない位久しぶりに宝塚ホテルにて86期生同期会が開催されました。入団した43人の内、31人が来るという異例の事態。私達86期生は2000年花組公演「あさきゆめみし」「ザ・ビューティーズ」で初舞台を踏みました。あれから24年目を迎え、同期生は全て退団。お母さんになって子育てに勤しむ人、今なお舞台に立ち女優として生きている人、新しいキャリアを積み直している人等、1人ずつ現在の状況を報告し合いました。
話してる内に涙が流れて…「今日、ここに来れて皆んなに会えて良かった…」って語っていた○○〇。「退団しても、誇れる自分でありたかった。」と語った〇〇〇。きっとそれぞれが、何かを乗り越えて今日、ここに「戻って」来られたんだという気持ちになるのは、まだ子供だったあの頃、裸の自分達が、同じスタート地点に立って分かち合った絆・思い出・愛情の強さ…何だろうと思います。
毎日毎日一緒にいたあの頃…予科ルームに閉じこもっていると、隣にあったファミリーランドのジェットコースターに乗っているお客さんの「キャー」という叫び声と園内に繰り返し流れるBGMの音楽が交互に聞こえてきた事が思い出されます。あの時は本科生に沢山怒られたけど、劇団に入ると本科生は一番の理解者になりました。疲れて授業中に寝てしまう予科時代。起こさないで許してくれた先生。
音楽学校時代に突っ張ってた私。先生の言う事に納得出来なくてつい、カッとなってしまった。その先生にトイレで遭遇する。「あ!あんたはホンマに大変やったわ〜。めっちゃ覚えてるわ〜。」と言って面白そうに話してくれた○○○○先生。私が悪いのです。ごめんなさいでした。いつまでも元気で居てくださいね。
最後に「すーちゃんが居るから、宝塚に戻って来やすいんだよ」と言ってくれた皆んな。去った場所に戻って来るのは、どこかしら緊張感も感じるんだろうなぁと不思議に思う。その言葉が私にとって「大きな喜び」・「明日への活力」にもなった日でもありました。
次は何年後??…120周年!?また会いたいな。
嬉しくて、楽しくて、面白くて…最後は寂しい…人間の感情って、あー忙し!!
すーさん
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?