成長するために、コンフォートゾーンの外側へ行かなきゃいけないって話

コンフォートゾーンっていう言葉、聞いたことはありますか?

コンフォートゾーンとは、安定していて、居心地の良い状態のことです。

例えばマラソンの場合、このペースなら長いこと走りつづけられるかな。

というくらいの感覚です。

それ以上のペースで、つまりコンフォートゾーンの外で努力することで、技術や能力がはやく成長していきます。

しかしコンフォートゾーンの外で練習を続けると、あなたにとって簡単にできることしかしていないため、全く成長できません。

先程のマラソンの例なら、持久力がゆるやか〜にのびるか、特に変わらないくらいの成長しか期待できません。

少しでも成長するならいいのですが、何かを身につけるといった場合では、まず成長できないと思ったほうがいいですね。

例を挙げるなら、計算問題が速く解けるようになりたい!と思ったとしましょう。

その練習として、100マス計算を繰り返すようなものです。

九九の計算なんて、みなさんからするとすごく簡単だと思います。

そんなことするよりも、いろんな種類の問題を解いたほうが、全体的な解くスピードは上がります。

そして、コンフォートゾーンの中で何十年も練習を続けると、成長しないどころか下手になっていくことがわかっています。

例えば、運転歴20年のドライバーと運転歴5年のドライバーを比べると、運転歴5年のドライバーの方が運転が上手だったりします。

また放射線の診断医を調べた研究では、同じように診断技術は5年目の医師の方が優れていました。

これらの理由は、自分の行動に対してフィードバックが返ってきにくいからなんです。

フィードバックに関してはこちらで紹介しました。

このフィードバックが悪いため、コンフォートゾーンから出ているかが分からなくなってしまうのです。

ここでは技術が落ちている例を紹介しましたが、これは長年同じことを続けた場合に起きてしまうことです。

あまり取り組んだ期間が長くないのなら、影響はないでしょう。

しかし、コンフォートゾーンの中で練習をしていても能力は成長しません。

あなたが「この能力で稼いでいこう!」と思っているものがあるのなら、その能力が成長しないのは大問題でしょう。

そのため能力を身につけたり高めていくためには、コンフォートゾーンの外側に出る必要があります。

しかし、あなたはコンフォートゾーンの外側には2種類のゾーンがあるのを知っていますか?

コンフォートゾーンの外側に1歩踏み出すと、チャレンジゾーンと呼ばれる場所があります。

このチャレンジゾーンでの練習は、あなたにとって難しいものです。

さらに、肉体的・精神的に負荷の高いものになります。

しかし、頑張ったらなんとかできるというレベルのものです。

チャレンジゾーンの外は、デンジャーゾーンと呼ばれています。

ここでの練習は負荷が高すぎる上に、挫折してしまう危険があります。

そのため、練習をするならチャレンジゾーンで練習するのが一番です。

チャレンジゾーンで練習していると、しだいにチャレンジゾーンで練習することに慣れてきます。

チャレンジゾーンでの練習に慣れると、その範囲までコンフォートゾーンが広がります。

そしてまたチャレンジゾーンに足を踏み出す。ということの繰り返しです。

練習を繰り返して、簡単にできることを増やしましょう。

つまりコンフォートゾーンを広げよう、ということです。

また、もしその練習を数値化して測れるのであれば、ぜひ数値化しましょう。

数値化できると、チャレンジゾーンがどの範囲なのかがわかりやすくなります。

コンフォートゾーンとチャレンジゾーンの間が数値化できない場合は、あなたの直感でも問題ありません。

ぜひ、参考にしてみてください。

では今回はこの辺で。


参考図書

『超一流になるのは才能か努力か』アンダース・エリクソン著 文藝春秋