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17歳の悩み

こんにちは。
伊豆にいます。鳥の声が心地いいです。

先月の撮影で出会った17歳の男の子Bくんの話。
ボランティアエキストラさんとして撮影に参加してくれてたのに、
途中でひとり輪から外れてボーッと遠くを見ている。

近づいて声をかけるも、リアクションが薄い。
「体調わるいですか?」
「・・・・、いえ別に」
「疲れちゃった?」
「・・・まー、、、はい」
「そしたら少し休みましょうか。座ってていいよ」
「・・はい・・」
そのまま頭を抱えて固まってしまった。
色々聞いても本人も辛いだろうからそっとしておこう。

少し様子をみて本人が帰りたいって言うなら途中で帰ってもらおう。


それから小一時間。
気付いたらBくんが現場に戻っていた。
「あれ?大丈夫?無理しなくていいよ」
「大丈夫です」
さっきとは違いはっきりとした声。

聞けば17歳の高校生。
学校にはあまり行っていなくて将来どうするか悩んでいると。
「工業高校だから、周りのみんなは具体的な目標があって、卒業後に就職もしない、大学にも行かないって言うとクラスメイトに変人扱いされる。だからあまり学校にはいきたくない。」

工業高校ってそうゆうプレッシャーがあるのだと初めて知った。
わたしは普通高校を卒業後プー太郎になって、数年後に映画の世界へ。
あの頃、周りからのプレッシャーを感じていたんだろうか。
割と自由に二十歳前後を過ごしていることに何の苦もなかった気がする。

周りにいる500人のエキストラさんたちを眺めながら、ちょっと大人ぶる。
「Bくんが大学に行かないことも就職しないことも、今はまだ何になりたいか決めてないことも、ここにいるみんなにとっては何にも不思議なことではないよ。」
「そう思います」
お!Bくんは「せかい」を知ってるんだな。
ちょっと大人ぶったのが恥ずかしい。


そのあと、Bくんは撮影終わりまで居てくれた。
Bくんの今後は分からないけど、きっと大丈夫なんじゃないだろうか。






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