見出し画像

東海道珍道中Day11 掛川宿→浜松宿~栄光と挫折のどまん中ダービー~

2022年4月17日。この日は日本橋からの累積距離が250kmを突破し、DAY10での掛川宿の記録を塗り替え、この東海道旅の新記録達成。
戦いの中で順調に成長する田内と中山の前に、豪雨の天竜川が立ちはだかる。

登場人物:
田内(仮名):私。実際の徒歩旅と記事の更新タイミングの差が開いてきたが、正月休みで巻き返そうと頑張っている。
中山(仮名):東海道旅の考案者で会社の同期。袋井宿のどまん中茶屋を2018ロシアワールドカップのルカクのように華麗にスルー。

【前回の記事はこちら】

掛川宿~袋井宿(10.2km)

この日は前日泊まった掛川宿からのスタート。ビジネスホテルあるあるの無感情朝食ビュッフェを済ませ、掛川駅に向かう。
 
前日にホテルを超えて西掛川駅のさわやかまで歩いていたおかげで、この日は西掛川駅まで一駅分電車で移動してからのスタート。
最初のころ、各宿場町では本陣かそれに準ずる史跡でしかチェックインできないという厳格なルールをしいていたけど、次第にもはやなんでもよくなり西掛川駅でチェックイン。
掛川宿は城下町の性質が強くて規律が厳しいということだから、もし江戸時代だったらボコボコにされていたに違いない。

許されざる禁断のチェックイン

不運なことに、この日はしっかりと雨。しかも掛川~浜松の道は歩道がない細い道だった。
これは本陣チェックインルールを破った罰が当たったに違いないとか、自分たちが勝手に設定したルールを破っても罰とかあるのか?とか思いながら、雨の東海道を西進する。

そんなことないよ

とはいえ雨は悪いことだけじゃなく、雨の松並木もそれはそれでよかった。

松並木って何気にかっこよくとるの難しいがち。いまだに正解の構図が分からん。

袋井宿~見付宿(8.8km)

袋井宿は、江戸から数えても京都から数えてもちょうど二十七次目に位置する、東海道中間地点の宿場町。

力強い看板

宿場町全体でどまん中を打ち出していて、どまん中茶屋という、旅人なら絶対に寄らないといけなさそうな茶屋があった。
なんなら店員さんとも目が合って、この人たち絶対旅人だよな?と言わんばかりの視線も降り注ぎ、相まって寄りたいのは山々だった。
しかし、この日は日曜日だから翌日の仕事に備えて早く帰らねば・・・という社会人のリアルが働き、泣く泣くお見送り。

反重力樹木

袋井では、史跡どころか小学校もどまん中を打ち出していて、どまん中東小とどまん中西小がある。
両校とも校歌に確実に「どまん中」入ってるだろうとか、ミニバスとかで東西どまんなかダービーしてるに違いないとか、もし今後人生で袋井出身の人と会ったらこっちから先手打って「袋井ってどまん中のとこですよね?」とか質問したら一撃で心掴めるんじゃないかとか、卒業生はどまん中を鉄板トークで使うだろうとか、空想のどまん中あるあるに想像力を膨らませながらどまん中を横断する。

東の雄、どまん中東小。
西の雄、どまんなか西小。
何で撮ったのか一切思い出せない写真

見付宿~浜松宿(12.5km)

この日は雨のせいで、お足元の悪い中20km近く歩いてきたせいで、とにかく足の裏が痛い。
時候の挨拶じゃなくてリアルガチでお足元が悪い。
まだここから12kmあるくのかと絶望に苛まれながら見附宿を通過する。
 
途中で寄ったコンビニで、駐車場のUの字型の車止めガードを椅子に見立てて休憩するなど、旅人として限界な涙ぐましいしのぎ方をしつつ、何とか進む。
 
東海道は磐田市の中心部を通っていて、ジュビロ磐田のマスコットに所々遭遇。
ちなみに磐田に限らず、東海道は川崎、横浜、清水、名古屋など輝かしい数々のサッカーチームの本拠地を通ってて、みんなも東海道歩けばサッカー選手に会えるかもしれない。知らんけど。

快速ドリブラー

見付~浜松間の最後のラスボスは天竜川。天竜川橋もDAY10の大井川橋級のロング橋梁なのに加え、さらにこのあたりで豪雨になってさらにラスボス感が増す。
かっこいい言い方したけど、用は帰りたさが増しただけ。

挫折を味わった天竜川橋。対岸が見えないくらい長い。

とはいえせっかくだから、天龍源一郎の真似をして渡ろうという流れになる。
どまん中ダービーのような緊迫した雰囲気の中、どちらがより天龍源一郎かを決める天竜川の戦いの火ぶたが切って落とされたが、素人二人の物まねなぞ全然面白くなるわけがなく、ものの30秒くらいで挫折。 
こうなると面白いイベントもないから、早く帰りたいと思うのであった。

いたって普通の会話に切り替えて、歩いても歩いても先が見えない天竜川を進んでいると、橋の途中でなんと250kmの看板を発見。
捨てる神あれば拾う神ありと言わんばかりの祝福の看板に歓喜し、これを糧に早く帰ろうと思うのであった。

天竜川橋は栄光の架け橋といっても過言ではない

その後も微妙に天気悪くてなんかあるきにくかったけど、なんとか浜松にたどり着き、大都会浜松に安堵した。
そしてウナギを食べる間もなく、三方ヶ原の家康のごとく、翌日の仕事に備えて命からがら急いで新幹線で帰るのであった。

謎の構図でチェックアウト@浜松宿

次回:DAY 12 浜松宿→新居宿

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?