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クライミング オーバーホール

 クライミングをする時、オブザベーションに困ってはいませんか?

 私は今まで、自分がそこにいる時、どう動くか?という問いを繰り返す形式でオブザベをしていました。しかし、考えることが多く、壁に取りつくと半分は忘れてしまいオブザベが役に立たないことも多々ありました。

 そこで、オブザベで考える情報を整理してみようと思います。

私の考えたクライミングの要素

結論から言うと、以下のことを考えれば、ミニマムなオブザベになるのではないかと考えました。

  1. ホールドの位置

  2. ホールドの向き

  3. ホールドの持ち感


前提

 基本的にスポーツクライミングについての話です。外岩だとホールドの概念が多少異なるので・・・・・・
 また、壁の角度、材質は予め考慮されているとする。

ホールドの位置

 オブザベをするにあたって、最重要な情報です。
 要するに方向距離です。(ベクトルだぁ!)
 課題の大まかな道筋を確認して下さい。
 そして、どの向きにどのくらい手を伸ばせばよいのかを考えます。
 ホールドは点だと考えてください。大事なことは届くか、届かないか
 
次のホールドが上方にあり、遠くにあったらランジですよね。また、自分の背面側斜め上にあれば、キョンをしますよね?

ホールドの向き

 これはそこまで考える必要はありません。
何故ならホールドの位置によってある程度決まるからです。
しかし高難度の課題になると、理解不能な方向を向いているホールドとよく出会いますから。
「遠くにあるのにアンダーだ・・・・・・」
などと思ったら考えてください
 
何処かでマッチして、手順を変えてみたり、ムーブを変更したりして対処してください。
 

ここまで考えてきた中で、落ちる原因というのは、ムーブが間違えている。もしくはリーチが届かない。だと思います。
これらはムーブの変更で何とかなることも多いです。
試行錯誤して、頑張ってください。

ホールドの持ち感

 これも大事です。どうしようもないなとは思うのですが・・・・・・
 ホールドには持ちやすい向きともちにくい向きがあります。”持ちにくい”で済むのならいいですが、”持てない”ホールドも中には存在します。
 どこも持てないのなら仕方がありませんが、持てる向きがあるのならその向きを利用するしかありません。ムーブの変更などでどうにかしてください。
 また、動くとぬけるホールドもあります。これらは安全に動くことのできる範囲を把握してその中でできることを考えましょう。
 この辺りはもはやオブザベではない気はしますが、一度落ちて、次のトライをする時に考えてみてください。
 
手が悪くて、ランジできないならゆっくり引くつけてデットをする等。
 
保持力さえあれば簡単に解決するのですがね・・・・・・

体力についても考える

主要なファクタはこの3つくらいしかないのではないだろうか?
ケースによっては体力を考える必要もあると思う。
ボルダーサーキットやリードの時である。
体力によって持ち感の閾値は変わる。元気な時は持てるホールドも疲れてしまえば持てなくなる。また、強傾斜ではそこにいるだけで疲れる。
その結果登れるものも登れなくなってしまう。
これについては、比較的対処は楽で、長めの休憩や、ムーブ間の滑らかさ、レストのタイミング等がある。
気が付かなくても、疲労によるパフォーマンスダウンは存在するので注意が必要だろう。

最後に

クライミングに正解はありません
だから消去法のようにできない動きを排除して、残った選択肢はすべて正解です。
その残りの選択肢を見つけるのが容易な事ではないとは思います。
しかし、クライマーそれぞれの得手不得手や、登る課題はそれぞれ異なります。こればかりは、クライマーの経験と脳みそに委ねられてしまいます。
ですから、意外な選択肢が見つかることを祈るばかりです。


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