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縁に恵まれた僕

すっかり秋らしくなってきた。

寒いほうが好きな僕からすれば、絶好のコンディション。

ああ、早く冬にならないかなあ、と思っていたある日、LINEが届いた。

「とっきーさん、お久しぶりです。元気ですか?」

送り主はあのドイツ語を頑張った高校生。

状況が微妙で心配をしていたけど、無事に留学に出発できたらしく、

留学先から近況報告の連絡をしてくれた。

ドイツ語を学び始めて1年も経たないのに、現地に行って学ぼうとするそのメンタルと行動力は本当に頭が上がらない。

しかも、わざわざ報告までしてくれるなんて、

僕が知る限り、大学生や社会人の後輩でも、あんまりない。(笑)

律儀だなあ、なんて思いながら、彼女から送られてきたメッセージをせっかくだからカフェでゆっくり読ませてもらった。

彼女と学んだ4ヶ月は、それはそれは基礎中の基礎しか扱っていない。

しかも、繰り返し反復する時間的余裕もなかったので、

「あ、なんかそんなのあったな」レベルでさらっとどんどん先に進めた。

だから、当然現地に行けばわからないことも多いし、伝えられる言い回しも少ないはず。

こうなると僕も含め基本的には英語でのコミュニケーションに切り替える。

「伝わらない」ということに恐怖感を覚えて、なんとか伝えようとお互いが理解できる言語に逃げたくなるのが心理的にはどうしてもあるからだ。

でも、彼女はわからなくても「なるべくドイツ語を使ってコミュニケーションを取ろうとしてる」っていうから、ただただ素晴らしいの一言だ。

本当に語学が好きで、かつ本気で現地に行っていなければできないことだと思う。

なんとも頼もしいメッセージに嬉しくなり、当時を振り返ってみたら、

もう約1年前に遡るのかと時間の流れが早く思えた。

僕は少しでも、語学の楽しさを伝えられただろうか?

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日本人「あるある」は、失敗を恐れることにあると思っている。

授業で「この問題わかる人?」なんて聞いたとしても、ほぼ誰も手をあげて発言することはないだろう。

これは社会人になって会議で「何か意見を出しなさい」と言われても誰も手をあげないのと一緒だ。

(仕事が増えるから何も言うな、と言う人がいるのも多い。のも特徴的)

語学学習でも一緒で、文法は間違いたくない、単語を知らないのをバレたくない。だから発言しないなんてザラだし、

発音を良くしたら「かぶれてる」なんて陰口を叩かれるのは、よくあることだ。

真意はわからないけど、彼女はもしかしたらそういうコミュニティが嫌で、いっそのこと飛び出そうと海外に出たのかもしれない。

海外では、「私はこう思う。君はどう考える?」が基本の世界。

意見が主張できなければ、逆に空気と化してしまう。

でもこれってどの世界でも大事なこと。サッカーでもそう。

だから、どんなに間違ってもいいから言葉にするって大切なことだと改めて思う。

その言葉を引き出せる人になりたいなとあたらめて感じさせてくれた。

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カフェでコーヒーを飲みながら返事を書いたら、すぐにまた返事が帰ってきた。

「今経験していることで、とっきーさんに話したいことがたくさんあるし、進路のことにも興味を持って相談したいから今度ZOOMで話す時間くれませんか?」

相変わらず、どこまでも自律している子だ。笑

語学を通じてまた一つ人の繋がりができて、本当に嬉しい。

人と繋がれる縁に恵まれているなと感じたエピソードだった。

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