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レディースフットサルチームでアシスタントコーチしてきた話

今日はとあるご縁でお声かけ頂いて

とあるレディースフットサルチームのアシスタントコーチとして練習にお邪魔してきました⚽️

サッカーでももちろんありますが、

フットサルには攻撃と守備にも色んな「型」が存在します。

一種のセオリーのようなもので、場面によって使い分けながら相手のゴールに迫っていくんですね。

今日は、チームとして「新しい型」の習得に取り組むためのトレーニングでした。

フットサルの「型」は1人でも理解できておらずにピッチに入ると、絶対にうまくいかないという特徴があります。


なぜならフィールドプレーヤーが4人しかいないから。


サッカーと同様「ポジション」がありますが、フットサルはコートが狭い為、かなり人の動きが流動的になります。

そのため、自分がコートのどの位置にいても同じ「型」を作って狙い通り相手を崩す為には、自分の動き方だけ理解しておけばいいのではなく、

4人の動き方やセオリーを全て完璧に理解する必要があります。

コートが狭いということは、相手ゴールから自分のゴールまでの距離が近く、ボールを奪われたら即失点のピンチにつながります。

誰か1人でも理解が出来ていないままピッチに立つと、必ずうまく行きません。

だから「新しい型」のトレーニングは決して簡単なことではないんですね。

今日はそんなチームトレーニングをアシスタントコーチという立場から見えた景色と、そこから考えたことについて書いてみようと思います。


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トレーニング30分前、練習会場に到着すると、

既に選手たちだけでミーティングを行っていました。


気になって、後ろから覗きがてら話を聞いてみたんですね。

そしたら、1人の選手が今日のトレーニングの狙い、さらに、トレーニングで意識すべきことを説明していました。

「今日はこういうことを練習する。」

「だから、こういうことを意識しよう。」

チームで意識づけを行っていたので、驚きました。

おそらく説明役の選手が、監督と事前にすり合わせをした上で行なっているミーティングなんでしょう。

ミーティングでは質問も飛び交い、事前に疑問点を戦術ボードでクリアにしながら前に進んでいて、

「これはいいトレーニングになるかもしれない。」

この時点で僕はこう予感していました。

いざコーチが合流しトレーニング開始。

ウォーミングアップ後のトレーニング1。

3対3+フリーマン形式のミニゲーム。

ゴールはボールを乗せたマーカーが3つ。

ボールをぶつけてマーカーから落とせたら1ポイントというルールです。


フリーマンに入りながら、僕は驚きました。

「さっきミーティングで話したことを、1mmも意識してプレーをしていない😳」


直前までミーティングで話していた「型を作るための共通意識」は次の2つでした。

①優先順序はボールを「前」に進めること。

②そのためには、人ではなく「スペース」を見る。

でも、トレーニングが始まるとどうでしょう?

プレッシャーにくるディフェンスを怖がるがあまり、焦ってトラップミスやパスミスを連発。


「相手にボールを取られないため」にとにかくボールを蹴るプレーになってしまっていました。

これでは、トレーニング以前の問題ですよね。

でもこれは選手目線でプレーをしていればよくあること。

目の前のプレーに一生懸命になってしまうんですよね。


それ自体は全く悪いことではありませんが、トレーニングには必ず意図があります。

なぜ、フリーマンが入っているのか。

なぜ、ゴールが3つあるのか。

ここを考えられるかどうかが選手目線では大切です。

事前に確認したポイントと合わせればなんてことはありません。

フリーマンが入っていれば、数的優位が常に作れるので「前」に進みやすいから。

ゴールが3つあるのはどこが空いているのか「スペース」を見る練習だから。

事前に意識すべきポイントを、監督はわざわざトレーニングメニューに落とし込んでくれているんですね。

ここに気づけた選手は、複雑な「型」のトレーニングに移っても理解度が高く、チャレンジできていましたが


何となくプレーしていた選手は、ミスを連発して「うまくいかないのは、自分が下手だから」と諦めてしまっていました。


ミスをした時、「ごめん、ミスしちゃった!」

「どんまい!」

で切り替えるのはプレー中とても大切です。

スポーツはミスの連続ですから。

でもトレーニングでは「ごめん!」、「どんまい!」で終わらせてしまってはとてももったいない。

そのミスはなぜ起きたのか。

1人だけのせいで起きたのか?

周りの選手はどうだったのか?

その原因にフォーカスして、言葉にすることがとても大切だと思います。

それを継続することで、どこでエラーが起きてミスをしたのかが理解できて、

改善を繰り返すことでちょっとずつ歯車が合ってきて、新しい型が出来上がります。

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それに気づいてもらう為に、アシスタントコーチはいます。

時にはプレーで示す時もありますし、

質問をなげかけて気づいてもらうこともあります。

今日は全体として選手たちは「うまくいかなかった」という印象だったと思いますが

なぜうまくいかなかったのかを考えて、自分の言葉で理解できるかどうか。

ここが次のトレーニングまでにできるかどうかが、重要です。


トレーニングをしなくとも、最初からできる人なんていません。

それができればコーチなんていりませんから。

練習でどんどん失敗していいんです。

なぜ失敗したのか、その原因はどこにあったのか、次はどうするのか。

たった1人でもいいからそれを考えて言葉にする。

今日ははそんなことを伝えつつ、

また一つ僕も大切なことを学べました。

おしまい⚽️

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