本はおわりのない沼のはじまり
本が好きである。
とにかくひたすら読むのが好きで、本の形をしていて活字があるものは片っ端から読むこどもだった。
小学中学の頃は学校の図書館の蔵書を片っ端から読み漁ってほぼ全部読んでいたのではないか、と言うレベルでもあった。なおその当時から雑食でアメリカの翻訳物を読んでると思えばその翌日には好色五人女を読んでいたりジュブナイルものを読んでいたり自分の生まれ年に刊行された今でいうラノベに当たるSFを読んでいたりスウェーデンの子供向け小説を読んでいたりよだかの星を真剣に読んでいたりもした。ぐちゃぐちゃである。
内容がわかるようになるとここに専門書が足されて行った。運が良いのかなんなのか高校が看護科のある学校でそのせいもあって医学書がかなり揃っていたからその辺の本も沢山読んだ。なんでか知らんが法律系とか言語学の本も多かったな高校…
そんなこんなでひたすらに本が好きなまま育ってしまったがゆえに私にとっての本屋はそれこそアトラクションでありワンダーランドでありアミューズメントなのである。
ふらっと立ち寄っては何かないかと棚の路地から路地へふらふらゆらゆら。そういえばあの本はとか前にあの作家さんが推してたあの本はとか今書いてるのあの資料必要だかあるかな、とか思いながら棚から棚へ誘蛾灯に誘われる虫のように時間を忘れてゆっくり物色していくのはそれこそ至福の時間であるのだ。
時折思いもよらない本に出会ったり、手に入れ損ねていた本に出会したり。
無論、思い出したくない本に出会うこともある。
しかしながら本に罪はなく、あるならそれを紐付けさせた出来事にこそ罪はある。
そっとその棚から身を引き剥がし、楽しいものが詰まっているだろう旧知のジャンルの棚に向かうだけだ。逃げていい場からはさっさと立ち去る、忘れた方がいいものは忘れておくのが一番の解決である。誰が言ったとか知らん。人生楽に生きるにはそういう判断は必須だ。
閑話休題。
一つのTwitterのツイートを貼らせて頂きたい。
これすっげえ面白かったんですよ。
役者でありながらその言動がオタクであり文筆家のそれであるかの梅津瑞樹氏が一万円を与えられてジュンク堂に放たれると言う。
掴みから爆笑する。
「先日3万円分本買ったんですよ」
なかなかそういうこと被るってないわ…って普通の人なら思うかもしれないんですが本を読むオタクであっても基本毎日本屋行く訳ではないため買う時はまとめてになるうっかりすると万超えます…普通に五千円はすっ飛ぶことが多い…最近ハードカバー値段上がったしな…(諸々の高騰が響いている)
それでも梅津氏はジュンク堂の最上階から下へ下へと(ショートカットしながら)欲しい本を拾って歩いていく。そういえばこれが、とかこの本を入れた袋ごと本を無くしてとか(エピソードが面白すぎるので是非本編を以下略)恐らく計算しているのではなく想定してはいるだろうけれどその場で考え話すスピードではないその言葉の速度に「この人めたくた思考と言語処理の回転速度が速いんだな…」と改めて思い起こされる。
選ぶ本も尖りまくってるように見えて恐らく単純に「自身が読む本」を選んでいるだけなのだとわかるラインナップなのが唸らされた。
夜中に酒飲みながら見るのにとてもよかった(コラ)
ところで。
この時選ばれ選ばれなかった(詳細は動画見てくれ)国書刊行会さんの御本
フェアやってるんだ?!ってなったし見てたら結構欲しい本ある…えっ欲しい…ってなった本何冊もある…
しかし、お値段…!!!
なかなかに大変なお値段なのでボーナス来たら考えます…くっ私のとこにもなんでも買いなよって一万円持った人来ないかなあ…
大濱普美子と禁術全書と恐ろしく奇妙な夜と吸血鬼ヴァーニーが気になりますね…
リンクこれだけ貼っておこう。
とここまでが全て前置きなんですが(前置きなのか)
なんでえ?!
もっと早く知りたかった…今日は休養日に当てる予定で…ええ…でも今お財布の口をぱっかーんするわけにも…っ
と苦渋の決断をしながら国書刊行会さんのnoteをフォローしTwitterをフォローするのであった…来年は行きたい…あと今年の秋の古本まつりいけるといいなあ…
その前に欲しいので読めるタイミング(体調とか諸々)でこの本を買うのが先なのだけど
この本に寄せられた三田誠先生の書評がすごいので良かったら読んで欲しい。というか私が読みたいのでここにリンクを貼る。
本を読むのは体力がいるので、スッと手を出せるタイミングがないと手を出せないことがあるんだけれど、それは私だけなのか…そういう時は本を手に取りレジに向かっても何故か買う気力が失せてしまうという…なんなんだろうなこれ…
しかしそういう本は必ず買うので完全に「機会」の巡り合わせが悪いだけなんだろうけれど。