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ラグビー選手よく分からない人向け スコットランド選手紹介【ラグビーワールドカップ2019】


第二弾の選手紹介はスコットランドです。

イングランドと世界最古のテストマッチを行った伝統あるチームですが、2000年代初頭は低迷。トライの取れない時期が続きましたが、近年は一貫性のある強化策が功を奏し、世界有数のアタッキングチームへと変貌を遂げました。

積極的にニュージーランドや南アフリカといった外国出身者を登用している点も特徴です。(当初スコッドでは31人中15人が外国出身者)

ワールドカップでは日本代表と同じグループに入ることからも国内でも注目が集まっています。現世界ランキングは7位。



◉Must Watch

WPネル Willem Petrus Nel

PR(プロップ) 182cm 120kg 33歳 

南アフリカ出身。海外生まれの有望選手の囲い込みを目指した、スコットランド協会による"project players"の1人。2012年に南アフリカからスコットランドのエディンバラへ移籍したのち、資格を得た2015年に代表デビューした。

※ラグビーでは3年間当該国に居住しチームでプレーすることで代表資格を得ることができる。

現在は不動の3番として定着。強力なスクラムを武器としており、この男の加入以来、スコットランド代表は強豪相手にもスクラムで勝負できるようになった。

※現代表のボールを動かすラグビーの起点として、必要不可欠な存在。

ボールキャリーの回数は比較的少なく、往年のスタイルのプロップを連想させる。彼のSNSの類は発見できずこちらも往年スタイルを貫いているご様子。


フィン・ラッセル Finn Russell

SO(スタンドオフ)  183cm 87kg 26歳 

名実ともにスコットランドの中心選手。司令塔役であるスタンドオフとして、変幻自在のパスや攻撃的なキックを用い攻撃のタクトを振る。現代表はフィン・ラッセルがいるからこそ、どのエリアからでもトライを取りにいくことができる。

特にパスにおいては、Finn Russellでググると検索候補にpassが出てくるレベルで世に認知されている。2018年のSixnations(6カ国欧州対抗戦)のイングランド戦で見せたロングパスをベスト認定しているので是非見ていただきたい。↓

※このカメラアングルで見ると特に秀逸。

プロ入り前は3年間石工として働いていたのだが、現在は年俸535,000£(現レートで約7千万円)の高級取りで、これはスコットランド選手史上で最高のサラリーである。

(2018年にフランスの金満クラブ・ラシン92へ移籍したことによる。)


◉Toji's choice

ジョニー・グレイ Jonny Gray

LO(ロック) 198cm 119kg 25歳

198cmはロックというポジションの中では大きいサイズではないが、とにかく運動量が豊富で、特にディフェンス時にはあらゆる局面で顔を出す。そのタックル数は凄まじく、ロックでありながら試合を通して、ディフェンスの要であるフランカーよりもタックルしていることもしばしば。

兄リッチーグレイは同じポジションかつ同国代表でありコンビを組んでいる試合もあったが、最近は怪我の影響もあり代表に呼ばれておらず、残念ながらワールドカップでも選外に。

ちなみに兄リッチーの方が身長が約8cm高くさらにハンサムだったり。

※右が兄のリッチー・グレイ


ショーン・マイトランド Sean Maitland

WTB(ウイング)/FB(フルバック)                   189cm 97kg 30歳

ラグビー王国、ニュージーランドの出身。かつてはその名門クルセイダーズに所属し、2011年シーズンには抜群のスピードを活かし、トライ王に輝いたこともある。アンダー20NZ代表、マオリオールブラックスにも選出されているが、オールブラックスの正代表からはついに声が掛からず 、黒衣の夢を諦め2012年にスコットランドへ移籍した。(元々祖父母がスコットランドの出身でありこちらでも代表資格はあった。)
その後の歩みは順調で、2013年にスコットランド代表へ、さらにはブリティッシュ&アイリッシュライオンズ(後述)にまで選出される栄誉も得た。

トライの嗅覚、決定力に優れるが、逆に言うとトライシーン以外ではあまり姿を見せない傾向にある。特にロースコアゲームになると「あれ?マイトランド 今日試合出てたっけ?」と思うことも。


ブリティシュ&アイリッシュ ライオンズとは・・・

イングランド・スコットランド・アイルランド・ウェールズの選りすぐりの代表選手が、4年に一度結成するスペシャルチームのこと。普段敵同士の選手が力を合わせて戦う様子は、さながらスポーツ漫画の世界大会編のようで激熱であり、世界的にも非常に人気のある興行となっている。

強豪国のトップ選手が集まるため、当然世界最高レベルのチーム力になる。相手になるのは、南半球の強豪三ヵ国ニュージーランド・オーストラリア・南アフリカくらいであり、4年毎に順繰りに遠征している。次回は2021年、南アフリカシリーズが予定されている。





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