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司法試験/予備試験に合格したければ、 「情報戦」を制せよ

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 本記事は司法試験書籍.com様のキャンペーンをうけて作成したものですが、記事内容について指示はありませんでしたので、ステマではなく、Tojiroが好き勝手に書いた記事となっております。ご安心ください(?)

0.はじめに

 司法試験(予備試験含む)は情報戦です。

 国内最難関クラスの資格試験である司法試験は、合格するまでに1000〜5000時間程度の学習が必要だといわれていますが、無為に何千時間と勉強すれば誰でも合格できる試験ではありません。
 司法試験に合格するためには、質の高い勉強をする必要があります。
 そして、質の高い勉強は、質の高い情報収集ができていることが前提となっています。
 例えば、合格者はどのような勉強法をとっていたのか、どのような書籍を読んでいたのか、どの予備校を使っていたのかなど、受験生が収集しなければならない情報は多岐に渡っています。
 その中でも今回の記事では、司法試験受験生が読むべき書籍の情報収集についてお話することにします。

1.従来の情報収集手段

 司法試験受験生の情報収集手段は大きく分けて2つあります。
 友達から聞くか、友達以外のメディアを参照するかです。
  上位ロースクールの学生なんかだと、口を空けてるだけで友人から有用な情報が流れてくるイメージがあります(偏見?)。
 しかし、私は友達が少なかったうえ、周りに情報通的な人がいなかったので、基本的に学外から情報を収集することに注力していました。
 そのような私が情報収集のために参考にしていたメディアとして、以下のようなものがあります。

・2ch(5ch)の司法試験板の新刊スレ
・基本書wiki
・個人ブログ
・雑誌(受験新報など)
・Amazonレビュー
・イベント
・Twitter

 私は色々な媒体のものを見てきました。
 わざわざこんな多くのサイト等を見なくともと思われるかもしれませんが、これだけ多くの情報に触れるのには意味があります。
 合格者の共通項を見つけるためです。
 これらの情報は個々人が発信するものにすぎず、当然ですが絶対的に信頼のおける情報ではありません。しかし、多くの情報を収集し、その中で共通しているアドバイスがあれば、それは合格のために有用であるという推認が働きます。
 では、これらの情報源について、良い点悪い点を簡単に紹介します。

 ●2chの新刊スレ
 司法試験板にある「新刊・増刊・増刷スレ」です。
 ぼっち時代の私にとっての数少ない情報収集手段であったため、よく巡回していました。
 このスレには、新刊情報をどこよりも早く掲載してくれる住民がいます。何者なんでしょうか。
 また、新刊に対するスレ住民の評価も書き込まれることがあり、参考になることもあります。
 私が、高橋美加ほか「会社法」(弘文堂)の評判をはじめて聞いたのも新刊スレでした。初版が出た当時は会社法の基本書としてあまり注目されていなかったのですが、新刊スレで「ミカタン会社法」と連呼して褒め称えている人がいて、(最初はアレな人かなと思っていましたが、)そこまでいうなら見てみようと思って丸沼書店で立ち読みしてみたら、まさに私が求めていた基本書じゃないかと衝撃を受けて購入するに至りました。
 ただ、悪い点として、新刊スレをはじめとした司法試験板には、可哀想なご病気の方が住み着いていて、その方が毎日荒らし行為を繰り返しているため、まともな情報にたどり着くには根気がいります。それに、匿名掲示板ですので、書き込み内容の信用性がどこまであるのかについても不安が残るでしょう。

 ●基本書wikihttps://w.atwiki.jp/kihonsho/
 2chのスレから派生したwikiです。昔からあるのでご存知の方も多いのではないでしょうか。私も昔はよく参照していました。
 このサイトが良いのは、かなり昔から更新されていることから、他のどのサイトよりも多くの書籍についての評価が掲載されているという点ですね。
 ただ、最近まで更新されているとはいえ、古い情報と新しい情報が混在しているので、初学者の人にとっては情報を選別しづらいでしょう。
 また、書籍のレビュー内容は玉石混交で、匿名で更新がなされていることから、書き込み内容の信用性を判断し難いのは難点です。

 ●個人ブログ
 検索エンジンで検索すると、合格者や受験生が運営しているブログが色々とでてきます。このnoteも然り。
 その中でも、書籍レビューを精力的に行っていたブログの代表的なものとして、「ASAP's blog」様があります(リンク)。私もよく参考にさせていただきました。
 個人ブログであれば、(匿名ではありますが、)書籍の評価者が誰であるかが明らかですので、書き込み内容に対する信用性でいうと、2chや基本書wikiのそれを上回ると言えそうです。
 ただ、個人ブログにおける書籍レビューにも難点はあります。
 例えば、定評のあるブログであっても、更新が途絶えてしまっているものも多く、必ずしも最近の受験生のトレンドを反映できていないことがあります。先ほど紹介した「ASAP's blog」様のレビューも、書かれている内容自体は非常に役立つものが多いのですが、最近の受験生がよく使っている書籍について網羅的には紹介されていません。
 最近の受験生の共通項を探るという用途であれば、「葵の法律ブログ」様(リンク)のような、最近まで更新され続けているブログを参照するのがいいかもしれませんね。
 また、後述する司法試験書籍.com様も、最近の受験生のトレンドを知るために有用でしょう。

 ●雑誌
 友達がいなかった私は、よく大学図書館で司法試験対策系の雑誌を読んでいました。
 その中でもよく参考にしていたのは受験新報です。2020年3月号の「令和元年合格者が使った基本書」という特集をはじめとして、合格者や受験生のトレンドを追う特集がよく組まれていたと記憶しています。また、受験新報に毎号掲載されていた合格体験記に、その合格者が使っていた基本書等について書かれているコーナーがあったので、こちらもチェックしていました。
 しかし、残念なことに、受験新報は2020年9月号をもって休刊されることになってしまいました。ただ、それでも過去に特集されていた記事はまだ有用なものと思いますので、バックナンバーを参照されるのもよいでしょう。
 また、受験新報以外の雑誌として、辰巳法律研究所が発行しているハイローヤーがあります。この雑誌では定期的に基本書特集が組まれているわけではありませんが、合格体験記を特集している号が定期的にあり、その中で合格者が使っていた書籍が紹介されることがあるので、参考になるでしょう。
 ちなみに、私が、こちらの記事で紹介した「ここだけ押さえる! 会社法のきほん」という書籍を知ったのは、ハイローヤーの誌上連載で紹介されていたからです。受験新報なき今、頼れるのはハイローヤーしかありませんね。
 そういえば、最近、辰巳がこういう動画とかこういう動画をアップしていて、これが本当に有用なので見ておいたほうがいいです。

 ●Amazonのレビュー
 う〜ん、いいレビューも無きにしもあらずですが、適当なことを抜かすレビューが圧倒的に多いように思いますね。あまり参考になりません。
 たまに興味深いことが書かれていることがあるので、目を通すことがあるにはありますかね。

 ●イベント
 僕は友達が少なかったので、BEXAが定期的に開催していたリアルイベントに足を運び、講師の先生や直近の合格者の方の生の声を聞く機会を持とうとしてました。ただ、BEXAも昔は司法試験の解説速報会的なものを毎年していましたが、最近は開催されていません。
  もっとも、最近のBEXAはYou Tube上での配信イベントを積極的に行ってますので、こういったものに参加するのもよいでしょう。

 ●Twitter
 最近の受験生や合格者の生の声を聞くとなると、一番いいのはTwitterでしょうか。
 積極的に情報発信をするインフルエンサー的なアカウントがいくつもありますので、チェックしておくといいかもしれません。私とか私とか私とかね
 また、気になっている書籍についての評判を、Twitterで検索してリサーチすることもあります。
 ただ、Twitterで情報収集しようにも、まとまった情報を集めづらいという難点はあるでしょう。そういった意味では、書籍についてのレビューを掲載しているサイト等の方が軍配があがりますね。

 ここまで見た通り、書籍について情報収集の手段はいくつかありますが、以上で挙げたものだと個人ブログをチェックするのが一番いいのかもしれません。
 しかし、共通項を探るとなると、複数のブログをハシゴしなければなりませんから、手間がかかってしまいます。
 そこで紹介するのが、「司法試験書籍.com」というサイトです。

2.令和時代の新しい情報収集手段

ブログのヘッター 司法試験書籍.com_

 「司法試験書籍.com」(リンク)は、司法試験受験生のための書籍レビューがまとめられているプラットフォームで、ここ数ヶ月で新しく出来たばかりです。
 個人ブログ等から情報を収集しようにも時間や労力がかかってしまうことから、このサイトが情報を集約化することで、受験生の時間や労力を節約させるというコンセプトがあるそうです。
 この「司法試験書籍.com」の良い点と悪い点をまとめてみます。

 ・良い点
 既に言及しましたが、ひとつのサイトで情報収集がある程度完結できるのは便利でしょうね(個人ブログやTwitterよりも良い点)。
 似たようなものだと、基本書wikiとかAmazonのレビューとかありますけど、最新の受験生のトレンドが反映されているのは基本書wikiよりも良いですし、明らかに不適切なレビューがないというのはAmazonのレビューよりも良い点でしょう(不適切なレビューは弾かれてる?)。
 また、司法試験書籍.comを運営している方のフットワークが軽く、サイトに掲載すべき本などの要望への対応が早いように感じました。

 ・悪い点
 ただ、正直にいうと、まだまだ改善点は多いように思います。
 まず、サイトのUIについて、科目別・高評価口コミ・人気記事ランキングというカテゴリを設けることで、検索性を高めるという工夫がなされていますが、書籍のジャンル別(入門書/薄い本/基本書/体系書/演習書/参考書/判例集)での整理がなされていないので、すこし分かりづらいような印象を受けました。
 また、レビューの数がまだ少ないように感じています。これに関しては、司法試験書籍.comにてキャンペーンを実施されているそうなので、これからに期待ですね。
 さらに、レビュアーの属性がわからないので、レビューの内容がどの程度信頼できるかがわかりません。一応、レビューを投稿する際に属性を入力する欄があるので、受験生のレビューか合格者のレビューかの区別はつきます。ただ、私的には、もう少し詳しくレビュアーの素性を知れた方が、レビュー内容の信用性を判断できるので、このあたりは個人ブログの方が軍配が上がるように思います。せめて、司法試験書籍.comでも、会員登録をしてもレビューを投稿できるようにしてレビュアーが他にどのようなレビューを投稿している人なのかわかるようにしたり、Twitterのアカウントと紐付けできるようになれば、もう少し面白くなるとは思うのですが……。欲をいえば、個人ブログと相互リンクさせていただけるような仕組みを作ってもらえれば、私としても嬉しいですね……。

 少し忌憚のない意見を書きすぎてしまい恐縮ですが、司法試験書籍.com様は、これからの時代の情報収集ツールとして定番のものとなっていくのではないかと思っています。
 私も例外ではありませんが、司法試験受験生の中には他の人に講釈を垂れることが大好きな人が多いので、このサイトの知名度がもっと高くなれば、レビューの数もどんどん増えてくるのではないでしょうか。
 基本書wikiに替わる定番サイトとなれるよう、応援しています。


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