オススメ「入門書」・「薄い本」②民法編
※もちろん全て債権法改正に対応している本です
★入門書
↑クッッッッソ分厚いので、入門レベルの人が本書を分厚さを見たら絶望するかもしれませんが、民法は他の科目に比べて範囲が広いので本が厚くなってしまうのはしかたのないことです。(もう少しコンパクトにまとまっている入門書がよければ、以前の記事で紹介した入門書をオススメします。)
そんな分厚い民法の本の中でも、本書はこれから法学の勉強をはじめようという人のためにわかりやすく書かれていて、いい本ではないかと思います。法学セミナーの2020年4月号24頁でも野中貴弘先生が本書をオススメしています。
↑全7巻のうち、3巻分しかでていません。
とはいえわかりやすいです。取り扱われている事項は少ないですが、これから民法を学習しようという人向けに丁寧に書かれていると感じられます。
既刊が第1巻、第3巻、第4巻と飛び飛びではありますが、民法学習の一冊目として選んでもいいかもしれません。
★薄い本
(総則・物権法/担保物権法・債権総論・債権各論の全4巻で家族法は未刊)
↑伊藤塾の呉明植先生が書かれた予備校本です。学習者が躓きやすいところにフォローの説明が入っていたりして、非常に読みやすいです。
シリーズ通して4冊もありますが、民法は範囲が広いので仕方ありません。ちなみに、民法の中でも家族法(親族相続法)という分野は未刊ですので、この分野は他に揃えるべきと思います(後掲のNBSか民法(全)でよいのでは?)。
(総則・物権・担保物権・債権総論・契約法・
事務管理・不当利得・不法行為・家族法)
↑巻数が多すぎるッピ!それでもまあ、一冊一冊は薄いので……読めないことはないと思いますけれども……。
とはいえ、かなりわかりやすいです。分野によって著者が違うのでクオリティに差があると言われることがありますが、私にはあまりクオリティの違いが感じられません。ただ、個人的には債権総論の巻が好きです(共著者のひとりである石田剛先生は令和2年度司法試験考査委員……)。
↑範囲が広く膨大な民法の知識を一冊にまとめ上げた本です。本書も薄くはないのですが、他の分冊になっている本と比べれば相対的に薄い本です。
ただ、呉基礎本シリーズやNBSシリーズと比べて、本書は説明がわかりやすいとまではいえません。ですので、入門書を読んだばかりの初学者が本書を読むのは厳しいかもしれません。
本書はかつて、「入門民法(全)」という名前の本だったのですが、説明が淡白すぎて入門に適さないとのことから(?)、書名に「入門」の2文字が削られて、「民法(全)という書名になったという経緯があります(はしがきによると、入門の2文字を削ったのは、入門者以外にも読んでほしいとの意図があるからと書かれていますが)。
もっとも、入門には適しませんが、学習経験者が民法の全範囲を鳥瞰するのに適しています。以外と論文式試験に使えそうな記述があったりするんですよね。
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