オススメ「入門書」・「薄い本」⑦刑事訴訟法編
★入門書(入門書らしい入門書でいいのない)
↑本書はどちらかというと入門書ではなく薄い本に分類されるべき本かもしれません。しかし、初学者が最初に取り組む本としてはいいかもしれない、ということでここに挙げます。
というのも、本書は特典(?)として、著者の中川先生の講義が聞くことができるので、本を漫然と読むだけでは理解できないことも、講義を聞くことで理解できるようになれるからです。なお、動画自体はようつべで公開されていて、誰でも視聴することができるようになっています(動画リンク)。
↑いい「入門」書ですねぇ、ええ。
ただこの本、難しすぎて入門書ではないっていう人がいるんですよね。確かに難しいです。初学者がいきなり読むのは大変でしょう。
しかし、それでも書名の「入門」に偽りはないと考えてます。強いていえば、本書は「刑事訴訟法学入門」だとか「刑事訴訟法再入門」と呼ばれるべきだとは思います。
とはいえ、この場で入門書として紹介すべきではなかったかもしれません。この緑刑訴の魅力については、また別の機会に語るとします。
★薄い本
↑この2冊の本、確かに「薄い本」として分類されるべき本ですが、注意が必要です。
これらの本は、基本的な刑事訴訟法の理解を得るのに有用な本ですが、論点についての理解を得るための本ではないのです。
木で例えると、幹や枝の部分についてしか書かれていません。。論点という果実をかじるためには、他の本を読むか問題演習をする必要があります。
刑訴法の論点習得に有用な薄い本があればいいのですが、分厚い本(難易度の高い本)ばかりで、ちょうどいい難易度の本がないんですよね。
それならいっそ、入門書を読んだ後は、こちらの記事で紹介している短文事例問題集に取り組んで論点の理解を得るというのでもいいと思いますね。
もちろん、上記の「入門刑事手続法」や「基本刑事訴訟法Ⅰ」を読んで刑事訴訟法の基礎を固めるのも大切です!(特に刑事実務基礎対策として)
↑予備校本です。この本なかなかに厚いですけど、論点の学習含めて入門書を読んだばかりの人でも読みやすい本となると、この本しか思いつきませんでした。
詳しくは知らないのですが、学説の理解が不正確な箇所があるらしいですね。訴因(特に公訴事実の単一性?)のあたりがどうとか。第2版になってからはよくなったとかなんとか。
ただ、「強制の処分」についての巻末論証の出来は良くなっているとは思いますよ。よくある調和がどうたらとかの理由付けで書かれてはいません。
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