Withコロナ時代における 「結婚」「結婚式」「式場選び」
私は創業296年の企業で結婚式場の責任者をしている小島(オジマ)と申します。弊社は、ホテル・ゲストハウス・レストランウェディングの施設を運営しております。私自身も、人事異動の中で全ての業態の結婚式に触れさせていただき、プランナー教育にも参画しております。
2020年。新郎新婦の皆様にとっても、ブライダル業界においても未曾有の時代を迎えております。これは、日本のみならず世界として向き合うべき問題です。数々のピンチをチャンスに変えてきた人類。一人一人が「今できること」に真摯に取り組むことで新しい未来が創造されていくと信じております。
今回シェアさせていただきたいことは、これからの「結婚」「「結婚式」「式場選び」において重要な「意味と価値」についてです。これまでお客様から頂戴した沢山の声と経験、そして目の前にあるWithコロナ時代が教えてくれることを加味して、誰かの人生がより豊かに美しいものとなる「キッカケ」があれば嬉しいです。
■改めて。「お二人はなぜ結婚しますか?」
突然の問いかもしれません!決して、「考え直したら?」なんて言うつもりは毛頭ありませんので (笑) お二人は結婚によって、これまでより長い人生を共に歩む「公的な権利」を手にします。決して、「確約」を手にするものではないわけです。
よって、お二人自身で、より良い人生やより良い未来を描くことはとても重要だということです。考えてみれば、どんな企業や組織にもヴィジョンという「あるべき姿」「目指すべき姿」があります。結婚生活を長い旅に例えれば「行き先」です。お互いがどこに行きたいかは対話なくして相手には伝わりません。
結婚しなくても幸せになれる時代で結婚という手段を選ばれるわけです。ぜひ、「どんな夫婦でいたい?」「子供はどう考えている?」「家族で実現したい夢は?」「どんなおじいちゃんおばあちゃんになる?」こんな会話を少しでもして欲しいと願います。そして、言語化して記録をしましょう。何故なら、「人は忘れやすい生き物」だからです。記録は記憶を呼び覚まします。様々な状況に直面したときに力を発揮します。あの時の香り、空気、温度…そして、気持ち。人は弱い部分を持ち合わせています。だからこそ、拠り所を用意しておきましょう。
結婚自体はゴールではありません。これから共にゴールを目指す一つの組織(コミュニティ)です。結婚生活を円満な旅とするには、半年・一年・三年・・・。お二人のタイミングで対話する時間を持ち合わせてください。時には「行き先」を更新する必要も出てくると思います。お一人でする旅とお二人でする旅は、物理的にも精神的にも違いがあります。大切なモノ。大切な人の存在がより明確になる時代です。ぜひ、「お二人だから行ける場所」をシェアして欲しいと思います。
■改めて。「お二人はなぜ結婚式を挙げますか?」
そもそも、結婚のために結婚式はマストではありません。入籍が必要です。
結婚するから幸せか?結婚式を挙げれば幸せか?そんな確約はこの世には存在しません。どちらも人生がより豊かに美しいものとなる可能性がある手段に過ぎないのです。
結婚式のご相談の際、「憧れでした」「何となく」「大聖堂が素敵だから」「みんながやっているから」「ケジメ」「親に言われたので」「感謝を伝えたくて」・・・様々な声を伺いますが、結婚式という一日が、これからの人生や未来に「明確な意味と価値を成すもの」であるべきだと思います。
結婚と結婚式の違いは何でしょうか?それは「ゲスト」の存在です。ゲストは「時間」「お祝い金」「想い」を持ってお越しになります。新郎新婦となるお二人は、この前提をしっかりと理解すべきだと思います。
結論、「お二人にとっても、ゲストにとっても意味と価値を感じる結婚式」でなければ実施しないという選択肢もありだという事です。とあるリサーチによると、ゲストのリアルな声として「式場が違うだけでいつも同じでつまらない」「新郎新婦の自己満足」「料理が不味い」・・・などネガティブな声もあるのも事実です。私たち業界全体で取り組むべき問題でもあります。ここは後の式場選びにも大きく関わるポイントです
■改めて。「これからの式場選びの外せないポイント」
これまでの内容を踏まえると、新郎新婦の皆様は頭を悩ませているかもしれません。「結婚や結婚式の意味と価値とか面倒くさい」という声が聞こえてきそうです。結論、「プロに頼るべき」です。いくら考えても「意味と価値」を見出すことは、お二人だけでは困難です。「お二人らしさって何ですか?」「二人の価値観って何ですか?」と聞かれても即答出来る方は限りなく少ないものです。プランナーという第三者の客観的な視点から問いを投げかけ、お二人の本心、価値観を明確にしていきます。もはやカウンセラー的な役割です。人生と向き合うキッカケを創ることが我々の志事です。
上記の前提を用いて、纏めていきます。「式場選びの時代から、誰(どのチーム)と創るか」が一気に加速します。時間もお金も有限であり、Withコロナ時代においては先行きも尚更不透明。本質的な意味と価値を感じない物事に投資するほど余裕はなくなります。これが「エッセンシャル消費」言われています。
全国の式場様にお邪魔させていただきますが、どの結婚式場様の「ハード(施設)」にはいつも感心しますし、素敵なこだわりが散りばめられています。新しい仕様の式場様も誕生し続けています。「では、何故?結婚式を挙げられる方は減少し続けているのでしょうか?」これは新型コロナウイルス以前からの問題です。
全ての新郎新婦様にお伝えしておりますが、式場見学の際、最後に「私たちの結婚式ってどうなりますか?」と聞いてみてください。お二人の結婚式を「数ある結婚式の一つ」と捉えているか「私たち(プランナー&スタッフと新郎新婦)の結婚式」と捉えているか分かりやすいかもしれません。プランナーは世界で唯一、「お二人の全てを知ることが出来る権利」があると考えています。
結婚式場は「箱(スペース)」に過ぎないのかもしれません。今ではオンラインという箱も存在し、多様な選択肢の開発が進んでいます。最終的にはその箱で、「何を表現するのか?」が本質的な意味と価値になるはずです。
「結婚式っていいね!」単純にこの声が溢れる一日をご一緒に。
お二人の結婚式が、誰かの幸せや喜びに繋がる。拡がる世界へ・・・
皆様がかけがえのない「誰か(チーム)」に出会えることを願っております。
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