数学 Project note#1【数学Ⅱ】2つのタワーが同じ高さに(授業想定:2h)
テスト・受験のためだけの教科書”を”教える授業からの脱却を目指し、高校数学のプロジェクト学習を紹介する記事です。不十分な内容があればご指摘いただければ幸いです。
1.2つのタワーが同じ高さに見えるのか?
①まずは、教室で実験(適当な異なる高さの置物で実験)
2.どうして同じ高さに見えるの?(分からければ読み飛ばしてください。)
②教科書の問題を解く(アポロニウスの円の紹介)
2点A、Bから距離の比が2:1である点Pの軌跡を求める
③ここでDesmos(グラフ計算機)を使用して、生徒と確認
教科書では、式をきれいな形に変形するが、Desmosでは、計算式を入れるだけで円を描いてくれる。(ココがポイント!)
↑のデスモス:https://www.desmos.com/calculator/xmllrr8hyj
④東京タワーとスカイツリーの講義
参考URL:http://club.informatix.co.jp/?p=2763
P1からC、Dを見た角度が等しいとき、人は同じ高さにみえる。
CA:DB=333:634
△CAP∽△DBP より
PA:PB=333:634
となる点Pの軌跡を求めればよい。(教科書はPA:PB=2:1)
3.実際に計算してみよう
①実践したい2つの塔の高さを調べます。
②2つの塔が地図を用意します。
③Desmosに地図を貼ります。
デスモスURL:https://www.desmos.com/?lang=ja
※左上の「+ボタン」で「画像を追加」できます。
地図を移動して、1つのタワーを原点(0, 0)にすると計算が少し楽になる。
④2つのタワーの地点の座標をとります。
(私の図の場合、A(0,0), B(1.56, -2.12) )
⑤教科書の例のように、「PA:PB=470:632」となるアポロニウスの円を描く。
私の図の場合、632^2( x^2 + y^2 ) = 470^2 { (x-1.56)^2 + (y+2.12)^2 }
この図のデスモスです:https://www.desmos.com/calculator/wfrwifgfxx
4.現地に行ってみました!
↓ここに行ってみると…
ほぼズレなく、正しい場所を探し当てました!
ちょっと移動すると、こちらに↓
5.感想(授業者)
①アポロニウスの円の内容(数Ⅱ軌跡と領域)の理解が深まるように感じた。(今回は生徒へアンケートとりませんでした)
②実際に検証できることで生徒の反応もたいへんよかった。
普段は素通りしていた景色を、教科を学ぶことで、「視点が増える」ことに教科の意義がある。この「教科の補助線を引く」ことを、「教科の見方考え方」なんだと思う。
最後まで読んで頂きありがとうございました
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