ド素人でも日本酒の話がしたい #とうふレポート

日本酒って玄人しか語れないお酒だと思ってません?

ひとくちに「お酒」と言ってもいろいろなお酒があると思うんですが、僕は日本酒が一番好きです。大学時代は京都に通っていたこともあり、そこで出会った日本酒に衝撃を受け、日本酒っておいしいじゃん!となってからずるずると沼にハマっていきました。

僕が日本酒が好きな理由というのが2つポイントがあって。

ひとつめは一番良いカーブを描いて酔えるというところなんですよね。お酒を飲むという行為にどういう楽しみを見出すかっていうのは人それぞれかと思いますが、僕は「酔」という、フワフワとした気分が良くなる状態がメチャクチャ好きで、この状態に一番無理なく持って行ってくれるのが日本酒であると思っていて、愛飲しています。

ふたつめは味に幅があるので、一緒につまむものやお料理、その時飲みたい味によってお酒の銘柄を選んで飲むことができるからです。他のお酒でもそういう飲み分けが出来るかもしれないんですが、日本酒でのお話をさせていただきます。
日本酒はいわゆる淡麗というスッキリとした飲み口のものとか、旨口と呼ばれる香りやフルーティな味わいが鼻からスッと通るようなもの、お米本来の香りが味や香りから感じられるもの等、味わいだけでもすごく幅があります。基本的に和食と合わせて飲まれることが多いかと思いますが、和食にも色々あるじゃないですか。お刺身なのか天ぷらなのかはたまたおでんなのか…。
僕は主にお料理の味の濃さを指標にこういうのが飲みたい!と考えながら居酒屋では日本酒を頼んでいますが、ここら辺詳しい銘柄云々が分からなくても大体自分の口と舌は今こういう味わいを求めてる!というのが具体化するだけでもお酒のチョイスの精度はめちゃくちゃ上がります。

たとえば……
「お刺身の味を邪魔しないために」⇒淡麗が飲みたいな
あっさりしたものと一緒に飲む」⇒お酒の味がしっかりしてたほうが良い
終盤に少しだけ飲みたい」⇒飲み口すっきりお酒の香りは担保したもの

といったように、その時のシチュエーションに合った自分の口にマッチする酒を飲むと、居酒屋でのQoLが爆上がりします。
これは日本酒限定の話ではなく、ずっと日本酒を飲み続けてちょっと日本酒は良いかな、という兆候があるなら梅酒のソーダ割を差し込んでリセットする、みたいなそういう考え方もできます。
いかに自分の口と舌、及び気持ちいい「酔い」の状態に持っていけるかの自分との対話なんですよ、これ。まあ世間的に『ちゃんぽん』は良くないとされてはおりますがね…。

『ちゃんぽん』
一度にいろいろな種類のお酒を交互に飲むこと。
悪酔いの原因になると一説では言われている。

でも本当にみんなが知りたいことって大まかな味のタイプとか、飲みやすいのって何?みたいな話だと思うんですけど。一応味わいや香りによって下記4種類に分けられるとは言われてます。

薫酒:フルーティな甘い香りが特徴、味わいは比較的軽快
爽酒:すっきりした味わいで香りは控えめ。淡麗と表現される。
醇酒:米の旨味やコクを感じさせる
熟酒:複雑な熟成香に、とろりとした飲み口と濃厚な味わい

…………と言われても実際自分が飲む時って結局ここら辺をめっちゃ意識してるわけじゃないんですが。

ただこの大まかな分類がざっくり頭に入ってるだけでも人にオススメしてもらうにしても全然違いますね。日本酒のことな~~~~~んにも知らない状態だったらそもそも甘く香る日本酒なんてこの世に存在するの!?という感じです、僕もそうでした。世の中の日本酒はすべて淡麗辛口だと思ってました。

日本酒って本格的に好きな人からするとたとえば「精米歩合が~」とか「使ってるお米が~」とか、色々拘りあると思うんですが。僕は日本酒好きで飲んでます!って言ってる割にここら辺全然分かってないんですよね。精米歩合違うものを飲み比べてないとかそういう理由もあるっちゃあるんですけど。

『精米歩合』
日本酒を作る際には米の表面を削って作りますが、
削った後に残った米のパーセンテージを示す数値。
芯に近い部分が良い部分とされており、
その削り具合により「吟醸」とか「大吟醸」とか名前がつく。

まあある意味言葉じゃめちゃくちゃ伝えづらい奥深さがあるので気になるなら一杯日本酒取り扱ってる居酒屋でちょっと一杯やりましょや!というのが手っ取り早いんですけど今のご時世なかなかそうも行かないので。

自分が今まで飲んできてこれウメ~~~~!!!!となった日本酒をいくつかピックアップして紹介します。といいつつもこの紹介も自分の好みに沿ったものなので結構偏ってるんですけど。必死にレビューっぽいものを書きましたが全然伝わらないと思うのでもし機会があれば飲んでみて欲しいというのを集めました。

お品書きは下記4種。

①招徳酒造 特別純米 「花洛」 辛口原酒
②龍神酒造 彗星 純米大吟醸生酒 「尾瀬の雪どけ」
③富美菊酒造 純米吟醸 「羽根屋 煌火」 生原酒
④高橋助作酒造店 特別純米酒 「戸隠」

①招徳酒造 特別純米 「花洛」 辛口原酒

これは僕が京都で飲んで初めて「日本酒って美味しい!」という衝撃を受けた日本酒になります。日本酒はほぼ大体「淡麗辛口」という素っ気ない味しかしないものという前提をすべてとっぱらったお酒です。

第一印象の飲み口はスッキリめではありますが、嚥下したあとは喉奥あたりにアルコールがピリッと感じられ、香りが鼻の奥の方から通っていくのでお酒飲んでるな~という感覚になります。
一言でスッキリめと形容するお酒でもこんなに味わいと香りに情報量があるものなんだ、という衝撃は今でも忘れられません。京都駅の新幹線改札入ったところのお土産コーナーにも置いてあるのでたまに実家に帰省する際、わざと京都駅で降りてこのお酒を買ってから帰ることもあります。


②龍神酒造 彗星 純米大吟醸生酒 「尾瀬の雪どけ」

これはフラッと入った小樽の角打ちのお店で飲んだんですがこのお酒との出会いこそ、今の自分の日本酒好きを確固たるものにした出会いだったと思います。「花洛」と同じく、自分の中の日本酒の前提をぶち壊してくれたお酒です。日本酒を飲んで甘いと感じることがあるんだ、という経験の衝撃をもたらしてくれました。

ただ、この銘柄は特別企画によって作られたものなので常設はおろか、どこかで飲める機会またあるのかな?という代物になります。死ぬまでにもう一回くらい飲みたい…。


③富美菊酒造 純米吟醸 「羽根屋 煌火」 生原酒

仕事の都合上、北陸に行く機会が多いのですが北陸も本当においしいお酒が一杯あります。色々紹介したいのですがひとつに絞って紹介するのがこちら。
地域ごとにおよそのお酒の味の傾向があるように思うんですが、僕が思うに富山のお酒は北陸三県のなかでもちょっと癖があるお酒が多い気がします。ただ、こちらの「羽根屋 煌火」はと~~~~っても飲みやすい!

飲みやすさもそうなんですが、きちんとお酒としての主張もあってすべての要素が高い打点でまとまっている迷った時にはコレ!の選択肢のひとつになってすごく良い出会いでした。迷った時にはこれ飲んどけば大丈夫が自分の中にいくつかあると、心の余裕も出来てとても良いですね(?)


高橋助作酒造店 特別純米酒 「戸隠」

長野出張の際に飲んだお酒。そもそも長野県にあまり日本酒のイメージがなかったんですが、好みの味わいだったこともありドハマりしてしまった一品。割ともったりとした味で、後味が長めに持続するので飲み口がスッキリとまでは言わないんですがくどいというほどではない、という案配が絶妙なお酒です。

長野県はお蕎麦屋さんで飲む文化があるらしいので、そう考えるとお蕎麦・天ぷら・蕎麦湯で割ったつゆ全てにフィットする味わいにまとまってると考えるとやるな~~~と感じます。どこ目線なんだ。


以上、今回は4つ紹介させてもらいましたが、僕も偉そうに言いながらまだまだ勉強中なのでまた諸々が許す状況になればゆったり日本酒digの飲みをやりたいので是非誘って下さ~~~~い!!!なんか良さげなやつ飲みながら教えてよってやつもお気軽に!!お願いします!!!以上!

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