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年収190万35歳がお金の話します2 【実家の借金の発覚】

続きです。前回はこちら↓

これから私の話を書かせてください。

私の実家は借金があったと前回書きましたが、面白いことに……いえ、恐ろしいことに。私は高校生の時まで我が家が借金まみれだったことを全く知りませんでした。
むしろ裕福な家だと思っていたくらいです。
家族仲はよくて毎年旅行もしてましたし、欲しいものは結構買ってもらえてたんですね。高校も私立に行かせてもらってました。

その高校の卒業前のこと。
高校は実家から出て寮に入っていました。寮生は卒業にあわせて学校から退寮届を貰わなければいけなかったのですが、そこで経理の人(多分)に呼ばれたのです。
なんだろう?と思ってついて行くと何かの金額の書かれた紙を渡され
「授業料が払われていないのでこのままでは卒業させられない」
というようなことを言われました。

借金の存在が明るみになった衝撃の瞬間です。

が、この時はまだそれが借金のせいであるということをわかっていなかったような気がします。
家に借金がある。ということがイメージできなかったんでしょうね。裕福だと思ってましたから。ただとても怖くなって泣きながら父に電話。その電話で「大丈夫だから」と何度も言われたことを覚えています。

無論、まったくちっとも大丈夫ではありませんでした。

その後私は存在も知らなかった父親の兄に初めて会いに行きます。
珍しくスーツを着た父と一緒に頭を下げ、お金を借りました。卒業のためのお金です。
しかし黙って連れて行かれたためか、私はまだ自分の実家がえらい借金を抱えているという事実をわかっていません(バカ)。

とにもかくにも授業料を払うことが出来ましたので無事卒業。一件落着。
……かと思いきや、その借りたお金は借金返済に回されていたようで、実家から自立し上京した私宛てに手紙が届きます。
高校からです。

“必ず払うからと言われたのに結局払われることはなかった。あなたの両親は人としてどうかしていると思う”

と、そのようなことと、またあの時の金額、振込先が書かれていました。

ちょっと怖い話なんですが……この時になっても私はまだ他人事でした。
勿論この手紙の内容はかなりショックを受けましたけど。本当にこんなドラマみたいなことあるんだ、と心のどこかで思っていたんです。

学生の頃って色んな妄想しません?非現実的な。私はセーラームーンみたいに変身する妄想をよくしたいましたし、かなり太っていたので痩せて綺麗になる妄想もよくしていました。

漫画やアニメには悲劇がつきものですよね。とても悲しい出来事があり、そんな状況に置かれた登場人物に同調して涙する。
若いとき、特に思春期くらいまでって共感の涙ではなくて同調の涙が多いですよね。感情移入できるかどうかっていう。同調できない人はなんとなく苦手なキャラになったりして。

それが大人になるとどの立場の人の気持ちもわかるようになったりするじゃないですか。
自分の身に置き換えることができる場面が増えて、共感することも増えていきます。悪役がフィーチャーされた映画が大人に響くのは、小さな頃に思っていたような正義や悪は、本当はそんなにきっぱり分かれているものでもなく、また分けられるものではない。と身をもって知ったからっていう理由もあるのかなあとか個人的には思うのです。
大人になってから物語で泣くのは結構重量がありますからね。もう今だとなんでも泣ける。

その時18歳で、バイトさえしたことがない世間知らずな私。
実家はドラマや漫画みたいな借金があって、私はモロに漫画みたいな手紙を受け取った。

これどうなったと思います?
ものの見事に悲劇のヒロインマインドを発動させたんです。
私がかつて愛し読んでいた漫画の主人公達の気持ちになって。

……いやこっっっわ!!

そのこと自体が悲劇だよって今なら言える。っていうか今言った。心の中で言ったからこれ書いてる。

ここから悲劇に酔った私の黒歴史が続きます。
ということで次回へつづく。

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